昨日、パーティー(集まり)好きな人たちの話をしましたが、割とお金に余裕があっておうちが片付いてないとできないことではあります。

 

 

そういう意味では、結構中流くらいのいいご家庭の方たちとお付き合いをしていたのだと思うのですが、アメリカのお金持ちはまた規模が違います。

 

 

滅多にそんなお金持ちとはお知り合いになれないものですが、私たちの場合は借りていた家の大家さんがそうでした。

 

 

私たちが借りて住んでいたのは、ロンアイランドのポート・ワシントンという静かな湖畔の町、といった趣の場所で、本当は湖ではなく海なのですが、対岸がすぐコネチカット州やニューヨーク州のある大陸なのでほとんど波がなく、ほぼ湖の町といった風情だったのです。実際、冬になると凍ってました雪の結晶(海なのに!)

 

 

夏などは Daylight Saving Time(いわゆる夏時間)のため、夕方でもまだ陽が高く、ヨットを浮かべて海で遊ぶ人、庭でバーベキューをする人などが大勢いて、同じ人間の生活とは思えない!とアメリカでも残業が多い日本人会社員の妻は指をくわえてながめているのでした…。

 

 

さて、そんなステキな町で借りていたおうちは、Duplex(デュープレックス)という、1戸の家を縦2つに分割して住まう形態の家で、お隣は一人暮らしの静かなドイツ人の女性でした。お向かいは同じ形の家で、アメリカ人の教員夫婦とやはり日本人の赴任家族が住んでいました。

 

 

この2軒の家の大家さんが、アメリカ人のオスカーでした。オスカーのことは、以前子育てのところにも書きましたが、大金持ちで基本ケチです。

 

 

 

 

オスカーはいつもピックアップトラックでやってきて、作業着風なラフな格好で家の中のものを何でも修理してくれます。アメリカでは、よく水漏れや水が止まらない、などの水のトラブルがありました。セントラルヒーティングの故障もよく聞きます(うちも1度ありました)。

 

 

家や配管が古かったり、まあ技術的なこともあるかもしれませんが、いろいろとあるたびに大家さんに連絡しないといけないので、仕事があったり面倒な人は、修理全般面倒見てくれる管理会社と契約して、月々お金を払う人もいます(カリフォルニアの大家さんはそうだった)。

 

 

でもこのオスカー、何でも直すので、たまたまうちで水が止まらなくなった時に彼に電話しても繋がらなかったので、修理業者を呼んだらあとから怒られました。業者を呼ぶと1回50ドルは取られるからです。彼曰く「パッキンの交換くらいでもったいない、留守電にメッセージを入れてくれれば私が来るから」というのです。その時かかった費用は次の rent(家賃)から引いてくれました。

 

 

彼の家はポート・ワシントンからさらに半島の先にあるサンズ・ポイントという豪邸地区にあり、普段は家は道路から見えず、海に臨みプライベートビーチがあるというウワサでした。(あくまでウワサです。招待されたことはなかったので)

 

 

ロングアイランドは飛行機から見るとよく分かりますが、マンハッタンからすぐなのに、広い敷地の家が多くて、庭はもちろんプール付きの家がたくさんあります。それでも車で走っているとたいていの家には門がなく丸見えで、かなりオープンなのが分かります(映画やドラマを観てご存知のとおり)。

 

 

でも、本当のお金持ちの家は、道路から見えないのです。門もあります。木々に囲まれて家は見えないのですが、冬に葉がどっと落ちると、家に続く小道や家の一部が見えたりすることはあります。

 

 

 

↑こちらはロングアイランドにある Old Westbury Gardens。これぞ「ザ・マンション」(豪邸)という感じです。このお屋敷は映画『ある愛の詩』で、ライアン・オニール演じるお金持ちの御曹司、オリバーの自宅屋敷として撮影されました。有料で一般公開されています。

 

 

そして、普段作業着のオスカーは、プライベートでは黒塗りベンツに乗り、スーツで正装してディナーに行くという話を聞きました(これもウワサですが)笑ううさぎ オンとオフがすごく分かれてはっきりしています。

 

 

余計なことには(または自分がやれることには)お金は払わないけど、自分のプライベートには思いっきりお金をかけるという、これぞ「ザ・ぜいたく」ではないでしょうか。

 

 

何だか、このところずっと狭い仕事場に引きこもっているせいか、あんな広いおうちと敷地があれば引きこもっていてもストレス少ないんだろうな~とか、海を書斎の窓から見下ろしながら仕事したらさそかし気持ちよく筆が進むんだろうな~とか、妄想しながら遠い昔を懐かしんでいますにっこり

 

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