僕は自分の住んでいる町を好きになったらしい 僕は自分の住んでいる町を好きになったらしい 午後の止まった空気の中を 乱暴に裂いて中学生の自転車が通り過ぎる 背筋の伸びた老爺が 時計屋の中で静止している 赤ん坊を卒業したばかりの少女が ベビーカーをのぞきこんで笑っている 徹夜明けの土曜日 午後3時 商店街 鞄がひどく重い 中心のない景色に 埃のにおいが似合っていて 僕は それが妙にうれしい