透明な浅瀬の夢
遙か遠くまで続く
透明な浅瀬を走っている夢を見ていた
寂しく潔い夢だった
あの夢を見ていたのが
何歳の時だったのか
眠りの中で見る夢だったのか
空想が高じた白昼夢だったのかさえ
今では思い出せない
おそらくは年齢が一桁だった頃のいつか
幻視を愛していた年頃
その頃に見ていた夢の共通点は
自分以外に誰もいない世界という点
条件には合致している
眠ることの嫌いな自分が
唯一気に入っていた夢だった
怖くも悲しくもない幻だったからだろう
ところで
なぜ今 思い出しているのだろう
追体験のように 手応えを持っているのだろう