困ったことに、君はますます元気だ | お泊まり恋愛詩

お泊まり恋愛詩

恋愛詩を集めたブログです。彼氏視点です。

かなりえっちな内容のものも少なくないですが、年齢制限せずにすむよう、端正で遠回しな表現に収めています。また、旧作に手を加えている作品が多いので、現在進行形のものはほとんどありません。更新休止中です。


困ったことに、君はますます元気だ


首回り34センチぴったり

赤いエナメルの首輪は

近所のペットショップで買った


ブラとショーツをあわせるみたいに

首輪とおそろいのベルトが欲しいね

バックルが改造できるようなやつ


新宿駅を拠点に人混みから人混みへ

デパートからデパートへ

店から店 値札から値札へ


出かける前には

  アタマ悪いカッコはむりだから

なんて おびえ気味で言われたので

  良い子にしてたらな

と 含みを持たせておいた


関係のないショッピングになりかけるごとに

君は活き活きした馬になってゆき

僕は荷車になってゆく

いや

別にポニーテールにしているわけではなくて

うさぎしっぽのようなヘアアレンジだけど


ときどき

僕は耳元でちょっかいをかける役

  こないだのドライブの時みたいなの しよっか?

とか

  はだかんぼチュニック!

とか


そのたび

君はぷるぷる拒絶して小声で答える役

  むりむりむりむり

人差し指をくちびるに当てて

  しーっ

目はちょっときょろきょろ


当面 ペットごっこは首輪とリードだけでしよう

僕はもう楽天市場で探そうと決めていて

君はもうオマケだったはずの買い物に夢中だ


胴回り61センチぴったり

赤いエナメルのベルトは見つからないのに

君はますます元気だ