兄を私の膝の上に乗せて、
耳かきをする。

そんな日々が続いた。

時には、痛くしてしまうこともあった。

すると

顔面を殴られた。

「痛い」と言われても、
私はどうすればいいのか分からなかった。

怖くて、手が震える。

だから私は、

「痛くしちゃったから、
もう次からやらなくていいのかな」

そんなことを思った。

でも、違った。

次の日も、その次の日も。

私は兄の耳かきをしていた。

そして、いつからだったのか

その「耳かき」も、
少しずつ変わっていくことになる。