今回はシカゴのアルバムから「ChicagoⅥ(遥かなる亜米利加)」、最近ふと良さに気づいたアルバムです(^^)  というか、もうシカゴの作品の中ではダントツで好きになってしまいました笑
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1973年発表のオリジナルアルバムとしては5枚目にあたります。そして前作に続いて当作も1枚組のオリジナルアルバムとなります(こういう説明を入れることが多いのもシカゴ作品レビューのあるあるだと思います^_^)。このアルバムから、録音スタジオが前回のChicago7のところでも取り上げたコロラドのCaribou Ranchになり、都会の喧騒から離れたのびのびとした環境でテリー・キャスの遺作となった「Chicago11」までこのスタジオでアルバム制作をしていくことになります。

↑当時のアメリカで放送された番組。カリブーランチで撮影されてコメディ混じりの音楽番組。

このアルバムは全体的に聴きやすく、バラエティに富んでいる作品です。これ以前のアルバムは濃い曲が多かった印象がありますが、このアルバムからいい意味であっさりとした曲がアルバムの大半を占めてくるようになります。それでいて中期のようなお洒落な感じでもなく後期のような派手で大衆性を意識した感じでもなく、アメリカンミュージックのエッセンスがつまっていて程よく渋い、ここが最高なんです(*´∀`*)  

ここからはざっと曲に対する紹介、感想など…
まずはA面

1曲目は「Critics' Choice」。ロバート・ラムによるピアノの弾き語り曲からアルバムが始まります。これ以前の作品ではほとんどなかった彼の甘いヴォーカルが聞くことができます。

2曲目は「Just You'N'Me」。'N'はandの省略形ですね。ピーターはシカゴ加入当初から既にこのバンドの特色であった熱気のあるブラスロックという音楽性に馴染めなかったようで、以降のシカゴやソロ活動からしても彼はこの手のメロディアスなラブソングがやりたかったのだと思います。
この曲はウォルター・パラザイダーのソプラノサックスソロが印象的で、このソロパートで曲の雰囲気がやや変わります。

↑テリーが亡くなったあと、ドニー・デイカスが加入した頃のライブ音源です。

3曲目は「Darlin' Dear」。ホンキートンク調のピアノとスライドギターが印象的です。ロバートのヴォーカルは1曲目とは違ってかなりソウルフル、ファンキーな感じです(^^)

4曲目は「Jenny」。ヴォーカルはテリー・キャスで、とても温かみのある歌詞が魅力的です。ややファンキーなリズムですが、サウンドの面でも温かみが感じられます。途中でスティールギターが入りますが、このタイミングが絶妙で素晴らしいです。

5曲目は「What's This World Comin' To」。ピーターとテリーとボビー(ロバート)が交代でヴォーカルをとりますが、3人とも素晴らしい個性を持った声を聴かせてくれます。絶妙にうねるベース、キレのあるギター、ファンキーなオルガンソロが聴きどころです(^_^)  歌詞は初期の頃によくみられるアメリカ社会の暗い現状をどうにかしようというような内容ですが、曲調はかなりファンク寄りになっています。
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続いてB面…

6曲目は「Something In This City Change s People」。なんとなく曇天の風景を連想してしまいます。メンバーのコーラスワークが映える一曲。途中でトランペットのリー・ローネインのハスキーなヴォーカルが聴けますが、これがおそらく彼の声の初披露となった曲。リーは、個人的に大好きな「Call On Me」や「No Tell Lover」の作曲に携わっているので、あまり目立たない人ですが好きな人です。

7曲目は「Hollywood」。曲の雰囲気がなんとなく6曲目に似ています。ブラスセクションの奏でる親しみやすいメロディ、テリーのワウのかかったリズムギターが印象的です。

8曲目は「In Terms Of Two」。ヴォーカルはピーターセテラで、曲調はポップなカントリーミュージックといったところでしょうか。カントリーロックが大好きなのでこの曲は個人的にツボです(^^)

9曲目は「Rediscovery」。ひたすら渋く、個人的にとても大好きなナンバー(^_^)  ボビーの若干おどろおどろしくもファンキーなヴォーカル、テリーのワウのかかったギタープレイが魅力的です。ギターソロも、フレーズがこれまたおどろおどろしい感じで味があります。

10曲目は「Feeling Stronger Everyday」。このアルバムの中ではこの曲が一番よく知られていると思います。後半の盛り上がりがこの曲の醍醐味で、シカゴのライブでは定番曲です。


そして、普通のアルバムだとここで終わるのですが、Rhinoの再発盤だと2曲ボーナストラックが付きます。
1曲目は「Beyond All Our Sorrows」。ヴォーカルはテリーで、ピアノとヴォーカルだけの曲です。特筆することはほとんどないですが、コード進行が少し面白いです(^^)
2曲目は「Tired Of Being Alone」。ソウルシンガーのアル・グリーンの曲ですが、彼とシカゴのセッションを録音した音源です。こちらの音源はなんと映像付きで動画があがっています!



最後に…
このアルバムで一番変化したのはテリー・キャスとブラスセクションではないでしょうか。
テリーに関しては、ジミ・ヘンドリックスよろしくガンガンにソロを弾くスタイルよりもワウやフランジャーを効果的に利用したバッキングプレイが多くなってきます。

ブラスセクションは、以前はかなり前面に出ていた印象ですが、これ以降はやや控えめになった印象があります。それでも他のブラスセクションを率いたバンドとは一味違う、つい口ずさんでしまうような補助的なメロディを奏でるといったビッグバンドジャズに近い方針は変わっていないように思います。


熱がこもって今回も長くなってしまいました(^^;)