今回は、ジョージ・ベンソンの出世作「Breezin'」。言わずと知れたクロスオーバージャズの傑作であり、個人的にも大きな影響を受けた作品です。
このアルバムのプロデューサーは、トミー・リピューマ、レコーディングエンジニアは、アル・シュミット。美しいサウンドをつくりあげるこの二人は名コンビとして知られており、彼らの解説がなされる場合には、ジョージ・ベンソンやマイケル・フランクスの名前がよく挙がります。
【楽曲】
(A面)
1.Breezin'
2.This Masquerade
3.Six to Four
(B面)
4.Affirmation
5.So This is Love?
6.Lady
(リマスター版CDのボーナストラック)
7.Shark Bite
8.Down Here on the Ground
9.This Masquerade(Single Edit)
#1は、彼の代表曲と言って良い程有名になった表題曲。オクターブ音や短長6度(ミの音に加えるとすれば、ドもしくはドの半音上の音)を加えた、まさに風を感じさせるようなギタープレイは見事。ハーヴィ・メイソンとフィル・アップチャーチのリズムセクションにも注目していただきたいです。作曲者はソウル/R&B界の重鎮ボビー・ウーマック、この曲の初出はハンガリーのギタリストガボール・ザボの71年作「High Contrast」。
#2は、お馴染みレオン・ラッセルのカヴァー。アルバムジャケットには「Contains:This Masquerade」と記されていることから、このアルバムの目玉とされていることがわかります。この曲の聴きどころはやはり、スキャットとギターソロの1人ユニゾンでしょう。見事なスキャットも出来るほど素晴らしい歌声ですが、このアルバムのヴォーカル曲は、ボーナストラックを除いてはこれのみです。
#3の作曲者は、このアルバムでサイドギターやベースを担当しているフィル・アップチャーチ。曲名は、ウェス・モンゴメリーの「Four On Six」をもじったものだと思われます。当然、ウェスの代名詞とも言えるオクターブ奏法も出てきます。
#4は、プエルトリコ出身のホセ・フェリシアーノのカヴァー。個人的には、この曲がアルバムのハイライトだという気がします。後半の、ホルヘ・ダルトのエレピソロとストリングスの絡みがとにかく美しい。ちなみに、今年のギターマガジン8月号にギター用の楽譜が掲載されています。リンクを貼りましたので、コピーしてみたい方は是非。
#5は、このアルバム唯一のジョージ・ベンソン本人の手によるもの。こちらも個人的には大好きな曲。ここでのメロディアスで美しいギターソロは勉強になります。
#6の作曲者は、キーボード担当のロニー・フォスター。イントロのムーディなストリングスが、聴き手を引き込む力を持っているように感じます。言わずもがな、ここでも素晴らしいギタープレイが堪能できます。
※ここからは、自分が持っているCDには入ってはいませんが、一部のリマスター盤に入っているボーナストラックについて。
#7は、CTIの頃のサウンドに近いような、薄暗い雰囲気の曲。オクターブ奏法がこれでもかと言わんばかりに使われています。
#8は、彼にとっては師匠ともいえるウェス・モンゴメリーやグラント・グリーンの録音で有名な楽曲。伸びやかな歌声が素晴らしいです。
以下、今回の関連作品です。

