今回以降は、ジャズやブルースなども含め、より幅広く紹介していこうと思います。


今回は、ジョージベンソン「Good King Bad」です。1976年発表のこの作品は、彼が大きく貢献したレーベルであるCTIレコードからの発売でした。ちなみに彼はこの作品を残してすぐワーナーに移籍しますが、同年に発表された彼の大名作「Breezin'」は彼のワーナー期第一弾作品にあたります。ジャズの大衆化を目指したクリードテイラーが創設したCTIレコードを去った直後に、大衆に受けたジャズとも言える「Breezin'」が出てくるとは皮肉なものですが。


このような経緯があるため、「Breezin'」の影に隠れてしまいがちな作品ではありますが、CTIレコード特有のクールなクロスオーヴァージャズ(フュージョンの前身)サウンドと、彼の流麗なギターワークが堪能できる作品です。そのCTI特有のクールなサウンドに貢献していると思われるレコーディングエンジニアは、ジャズ界隈の方々にはブルーノートレコードでお馴染みのRudy Van Gelder。彼はCTIレコードにおいても大半の作品を手掛けました。


#1の「Good King Badのテーマ」は、グラミー賞を獲得した楽曲です。アルバムの1曲目に相応しい、如何にも何かが始まりそうな雰囲気を持った楽曲です。#3の「Em」は、この作品のなかでもとりわけメロウな楽曲。1:43以降では、彼の得意技である特殊なオクターブ奏法(ある音とその1オクターブ上の音、そしてその間に入れるのに相応しい音の3音を同時に奏でる奏法)を駆使したギターソロが聴けます。心地良い風に吹かれているような心地がする圧巻のパフォーマンスです。

●楽曲
1.Theme From "Good King Bad"
2.One Rock Don't Make No Boulder
3.Em
4.Cast Your Fate To The Wind
5.Siberian Workout
6.Shell Of A Man