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上を見上げれば、雲一つない青々とした空が広がっている。
6月だというのに、梅雨を通り越してすでに初夏がきたような天気だ。
まだ本格的な夏ほどの暑さではないから、ここ屋上で過ごすのも日差しを避ければ問題はない。
しかし、真夏になったら炎天下の中で屋上にいるのは大変だな。
そうしたら生徒会室かどこかに場所を変えるか・・・
そんなことを考えていると、走って階段を駆け上がってくる足音が聞こえてきた。
「帝っ!!」
ドアが勢いよく開き、永遠が息を切らせてやってきた。
「永遠、そんなに急いでどうしたの?」
天候のせいもあるが、走ってきた永遠は汗をかいて暑そうだ。
「はぁッ・・・コレ、溶ける前に渡さねーとって思って!」
「え?これって・・・」
永遠は、手に持っていたビニール袋の中から2つアイスを取り出した。
「新商品なんだぜっ!うまそーだろ?」
そう言うと、永遠は中身を取り出してかじりついた。
「オレ、バカだからよくわかんねーけど・・・。
帝、SSクラスだし、生徒会長だし・・・何でもこなせるけど、やっぱ大変なんじゃねーかって。
たまにはこういうのも必要だろ?」
「・・・・・永遠、俺のために?」
今まで、いたわりや心配の言葉をかけられたことなどほとんどなかった。
何でもこなすのが当たり前だと扱われてきて。それに不満を抱いてきたことはなかったが・・・
永遠は、そんなことは一切考えずに最初から純粋に接してくれた。
初めて出会ったときからわかっていた。 特別な存在で、2度と出会えないだろう愛しい存在だということを。
そうでなければ、初対面の人間に自分から近づくことはなかっただろう・・・
永遠のうでをつかみ、強引に口づけた。
「みか・・・っん! ふ・・・・・・んぅ・・・っ」
冷たい感覚が伝わってくる。
何度しても慣れないようで、いつもながら初々しい反応がたまらない。
唇を離して見ると、永遠は顔を真っ赤にしてすっかり熱が戻ったようだ。
「はぁッ・・・・・
せっかくアイス買ったのに、これじゃ意味なくなるじゃんかっ・・・!」
永遠・・・わざと煽っているのか?そうやって無防備に・・・。
こんなにかわいくて、どうしろっていうんだ。
かわいすぎるのも本当に困る・・・。
ちょうどその時、昼休み終了を知らせるチャイムが鳴った。
ここまでか・・・学校で過ごせる時間は本当に限られている。
「永遠。今日の生徒会はすぐ解散できるからいっしょに帰ろう?
遅くなる前にちゃんと送るから、家においで?」
「お、おう・・・」
「あぁっ!!!プレゼント!」
突然、永遠があわてて大声をだした。
プレゼント・・・・・?
「ぁ、いや、えっと・・・・・
きょ、今日はどーしても用事あるから、先帰るぜっ!」
あはは、と不自然な笑顔をつくり、目をそらした。
嘘をついているのは明らかだ。何とわかりやすい・・・
そうか、プレゼントという言葉で理解した。
―――明日、俺の誕生日だ。
永遠の反応だと、プレゼントが用意できず、どうしても今日決めなければ・・・とでも考えているのだろう。
そのために悩まなくていいのに・・・
俺は、永遠さえいてくれたらそれだけで十分幸せだ。
こんな関係になったのも強引だったからで、永遠がいつか離れてしまうのではないかと思うときもあった。
でも、一方通行ではないのだと、それを実感できただけでうれしい。
もちろん、何があっても手放すつもりはさらさらないのだが。
「永遠。誕生日プレゼント、リクエストしていい?」
「えっ!! なになに!?」
永遠はパっと表情を輝かせて聞いている。
「今日家に泊まっていってくれる?
誕生日、永遠といっしょに過ごしたい・・・ダメかな?」
「えっ。
・・・・・そんなことでいいのか? もちろんいいけど・・・。」
永遠はよくわかっていないのだろう。
俺が、どれだけ永遠を必要としているのか・・・
「じゃあ、少しだけ遅れるけど教室に迎えにいくね」
「おうっ! ・・・あ!!帝、急がねーと授業遅れるぞ!」
そういえば、チャイムは既に鳴っていたな・・・
「またな、帝!」
いつもの無邪気な笑顔を残し、永遠は去って行った。
「またね・・・・永遠。」
あの笑顔を見ると、こんなにも心が温かくなる。
・・・こんな気持ちにさせられるのは、後にも先にも永遠だけだ。
しかし、どうしたものか・・・。
永遠を前にすると、つい無理をさせてしまう。
大事にしたいのはやまやまだが、言葉だけでは伝えられないこともある。
いや・・・永遠がかわいすぎるのだから仕方ない。
放課後が待ち遠しいな。
今までで1番の誕生日になりそうだ。
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帝、ハッピーバースデーでした

とりあえず、6月12日にはUP間に合いました
帝ー! これからも永遠を離さないであげてくださいっ

来年もお祝いしますぜっ
