ここで少し話を脱線させる。明治維新を学んでいくと、今の政治が何とも生ぬるく感じてしまう。「維新の会」などのおこがましい名称を付けた党は、一体どこが維新なのか問いたいものだ。比較にはならないが、今の自民党が幕府だとすれば、野党は当然討幕派だと言えよう。では薩摩藩は? 長州藩は?
 

明治維新を前にして、薩長両藩はまさに犬猿の仲だった。討幕と言う点では一致しているが、その方法は違っていた。朝廷に近い長州藩、財政的に豊かな薩摩藩、お互いの欠点を大義の元で結集させた。それを仲立ちしたのは土佐藩の坂本竜馬だ。

 

選挙の度に、私が坂本龍馬になる・・なんて人居ましたよね?でも正直そんな人見かけないよね。それに近いのは常に2大政党制を主張している小沢一郎氏くらいだろう。共産党さんも打倒自民を訴えているが、どの政党も共産党さんとは手を組まない・・なんて言い出す始末。まあ薩長連合とは程遠い。

 

各党が自己主張を繰り返し、纏まろうと言う姿は見えない。西郷隆盛、大久保利通、木戸孝允と言った維新の傑物達は何度も話し合い、大義の元でまとまった。しかしその後西郷も大久保も反対派の手によって非業な最期を遂げるも、明治維新は見事成し遂げた。今の政治家にこの様な気概が感じられないのは残念だ。目の前に有るのは令和維新ではなく、ただの選挙だろう。議席を守るのに汲々としている。大きなことを成すにはそれなりの犠牲は付き物だ。命を懸けろとまでは言わないが、多少の主義主張は譲っても良いのではないのか?


今の政治家さん達には、明治維新を一から学び直して貰いたいものだ。何故長きに亘り自民党を与党の座から引きずり下ろせないのか、むしろ野党の座に満足しているのでは・・・。

その答えがここに有るような気がするのだが。