子供の頃覚えたのが「少数意見の尊重」と言う言葉だ。ホームルームでの話し合いではこの言葉が有る意味「なるほど」と思ったもの。決め事に少なからず影響を与える事もある。

「多数決の理論」は民主主義の中で基本だとは思う。しかし「少数の意見」もまた尊重すべきである。しかし国会の中で、この「多数決の理論」が乱発されているのが気になる。

 

国会は立法機関である。様々な法律はここで作られる。その過程の中で専門家等の意見などを訊き、より良い法律を作るのが国会だと思っている。しかし最終的にその法案は国会に於いて多数決で決まる。問題はこの多数決なのだ。「数の論理」が独り歩きしているのがこの国会なのだ。

 

与党・自民党が提出する法案が大多数採用されるのが今の国会だろう。先日可決された「政治資金規正法」の改正案もまさにこの「多数決の理論」により押し切られた。誰が見ても穴だらけの法案だ。しかしほぼ自民党案のまま可決された。「公明党のパーティー券5万円」と、「維新の10年後の領収書の公開」が少数意見の尊重なのだろうが、こんな法律が堂々罷り通ってしまうのが今の国会なのだ。確かにこの法律は政治家だけが対象だろうが、自分たちに都合の良い法律が堂々作られてしまうのが恐ろしい。この様な事が許されるされるのだろうか?

 

例え「良識の府」と呼ばれる参議院が否決した処で、「衆議院の優先」という決まりで押し切られてしまう。それだけ国会の「数の理論」は絶対なのだ。いくら野党が声高に叫んでも、そんなのは「御まめの歯ぎしり」、何の意味も持たない。(有るとすればその党の存在価値かな)

主張を通すには数が必要なのである。与党が過半数を超える数を有している限り、野党の声は届かない。(与野党間で話し合う***委員会と言う会合も有るそうだが役に立っているのかね?)、だからこそ数を変えられる衆議院選挙の価値がここにある。今こそ与党の数を減らす絶好の機会だ。数さえあればこの穴だらけの法案だって変えられるのです。そう思いませんか?