現在に至るおよそ10年ほどが、新たな世代の新たな子どもたちのために場を作って来た期間。

 

まだ多くの教育現場が"気づき始めている"が"取り組みにまで至っていない”ことを、

10年ほどで、全国でも先んじて取り組んできた。

 

ノウハウも蓄積もかなりある。他ではまだスタートすら切っていない。

 

 

今回は、2019年の記事を再掲したい。

(note記事より/ 2019年10月13日)

 

 

タイトル

「非認知能力と環境/作って来た場の意義と蓄積」

 

・非認知能力の重要性

今や、いわゆる学習で身につく認知能力は、実際には非認知能力が影響を与えているのだということが、研究で明らかになってきている。

簡単に言えば、認知能力を上げるための土台として、非認知能力が必要であるということだ。だから、いわゆる学習、勉強をガンガンやっても、その向上にすら限界がきてしまうのである。

もちろん現場にて、子どもたちとしっかりと向かい、注意深く傾向を見定めていけば、体感としてもわかることでもある。(子どもたちと対話をしない方には無理です)

 

 

 

・算数をやっても算数が上達しない

算数をやっても算数の学習効果は上がらず、英語をやっても英語の学習効果は上がらない。

不思議に思われるかもしれないが、現実としてそうなっているし、時代が進むほどにその傾向は顕著になった。

ちなみに、個人的には、ここで述べる内容全般については、言及すること自体が難しすぎて、これまで直接的には言及してきていない。もちろん、理解してもらえないだろうというのもあった。

言及はしてきていないが、実際には、僕の作る場は、7、8年前のところで、大きく非認知能力向上へと舵を切っている。

そして、この4、5年はさらにもう一歩進んで取り組みを進めてきた。

これらの経験、実践から、積み重ねてきたものは相当なものになった。

 

 

・後進育成への躊躇

一方、この4 、5年、後進育成については、躊躇したというか、拒んできた。

他の先生を育てないのか?と質問をされると、

「今のところ僕のウルトラ技でやっているので無理です」と答えてきた。近しい方は聞いたことがあるだろう。

 

ではなぜ育成が不可能だと感じていたかというと、

 

1・ノウハウのように伝えることが難しいから

2・価値観を受け入れることが難しいから

 

である。

 

しかし、時代が進み、非認知の力について、そろそろ伝わりやすいタイミングが来ているように感じるので、これを書いている。

特にここ4、5年のところは、子どもたちがより僕の作る「環境」にフィットしてきたために、さらにこの環境づくりは進化してきたと言える。

そうした子どもたちの進化とフィットのおかげで、より理解をしやすい時代が来ているので、今、この記事を書くに至ったのである。

 

 

 

 

・非認知能力への取り組みはノウハウではできない

 

まずこの記事で伝えたいのは、

非認知能力についての取り組みは、「ノウハウ」的に考えることが難しいこと。

はい、これこれこれをやりなさい、と一朝一夕に実践ができない。

なぜなら、非認知能力向上への取り組みは、「環境」全体で行なっていくしかないからだ。

非認知能力を上げていくための環境づくり。

これが僕のやってきた場づくりである。

 

 

 

 

・なぜ勉強嫌いな子が通える学習の場が作れたのか

 

なぜ、勉強が嫌でしょうがない子が、僕のもとでなら勉強するのか?勉強する場所へ通うことを拒んで嫌々連れてこられた子が、なぜ、この場所なら通うと言い出すのか?ほぼ全ての子が、勉強は好きなわけではないのに、なぜ、ここでは誰よりも頑張って、相当な努力量を持って、勉強をやり抜くことができるのか?

 

その答えが、非認知能力へ、アプローチできる「環境」づくりであり、僕が「場」と呼んできたものである。

 

非認知能力とは、例えば「自制心」であったり、「やり抜く力」であったり、「自己有用感」であったりと、テストで測ることの難しい能力を指す。

言わずもがな、他者とのコミュニケーションや関係性を築く力なども入ってくる。テストで測ることが難しい。

 

逆に、学習そのもので身につく認知能力は、テストで測定可能なものだ。

学習指導自体は、認知能力を上げる行為であり、

これはすでに長年のタフな学習指導の経験から、僕自身の得意技の一つである。

 

全国の百戦錬磨の猛者の先生方と切磋琢磨してきたし、そもそも相当数の親御さんに見学をしてもらい(かつては親御さん10人単位で体験授業というのが普通であった)評価を高めてきた。

 

ところが、これ自体は、すでに陳腐化している。

なにせ、ここで指導が主に集団授業を指してしまうから、致し方ない。

 

それは子どもたちの特性と社会の向かう先を考えればわかることだ。

 

 

・この先の教え手に必要なこと

 

この先、教える側に重要なことは、非認知能力にアプローチできる能力である。

すでに僕には10年近く取り組んできたために、多くの蓄積がある。

それを以って、僕は常々「僕の作る場は日本でもここにしかないものですよ」とお伝えしてきた。

 

今やますます取り組みの重要性が増してきていて、

かつ、子どもたちにとっても必要不可欠なものになりつつある。

 

詳しくは書けないが、

非認知能力へのアプローチは、未だ多く場所で行われている威圧的で、指示命令型の指導では果たされない。

 

むしろ逆効果であると言っていい。

 

指示命令に従い続けるだけの場所に通い続けている子は、残念ながら、学習だけをとっても上昇することは難しい。

 

たとえ、テストの点数が出たとしても、それはある限られた認知能力の目安に過ぎず、将来に希望的観測をもたらすとは言い難い。

研究でも明らかだが、テストの点数は必ずしも人生の豊かさには直結しないのである。

 

その証拠に、いわゆる高学歴で偏差値の高い子であって、今は会社に勤めること自体が難しかったり、引きこもってしまったりする現実がある。

 

 

 

・終わりに

 

ここで述べる内容については、常々言語化できないと嘆いては来たが、

今回は少しは書いたつもりだ。

 

こうして書くことは、後進育成の問題にも少なからず繋がるかもしれない。

 

あわせて、なぜ昨今、学力低下がこれほどに著しいかも見えてくるはずである。

 

 

僕が直接運営する「まなラボスクール」も、小松コーチが直接運営する「まなポート」も、いわばNPO全体が、これらのことを大きく意識している場であることを述べて、この記事を終わりとしたい。

 

 

詳しくはまた。

 

 

(おわり 2019年10月13日 note記事より)

 

 
 
 
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