ボツネタ


「うわっ!」

びっくりしたなー

飛行機に乗っていたら

前の人が急にリクライニングを倒してきたせいで

私の前の空間がとても狭くなってしまった

電車や飛行機などの料金は

乗っている時間と空間の広さに比例するはずである

マイパーソナルスペースを取り戻さなくては

私がなんだか損をしたような気分だ


ということで

私は後ろの人に何も告げないまま

思いっきりリクライニングを倒した

前の人が倒したのと同じように私も思いっきり倒せば

マイパーソナルスペースはパーフェクトに復活するのだ!


私の後ろの人は

うわっ!と驚いたあとに

「乗っている時間と空間の広さに比例するはずだ。。。」

とかなんとかブツブツ言いながら

やはりリクライニングを思いっきり倒した


するとその後ろの人も

やはり「うわっ!」と驚きつつ

結局はリクライニングを思いっきり倒すのだった


こうして、

「うわっ!」

「空間の広さに比例するはず。。。」

思いっきりリクライニング!

の流れは止まらず

後ろへ

さらに後ろへと続き

そのまま地球を一周して

私の前の人まで戻ってきた


全世界のパーソナルスペースは

パーフェクトに維持され

全世界は初めて完全に調和した


え?

そんなにデカい飛行機があるのかって?

何をおっしゃいますか

私たちは皆

地球という船に乗り

宇宙を航海しているのではありませんか


素敵な宇宙船ちきゅう号

次回「リクライニングを戻せ」

をお送りします


ボツネタ


指パッチンで重要なのは指先だけではない

ヒザから始まり、

腰、背中、肩、

腕、そして手首へと

回転をなめらかに伝えながら

徐々に強くしていき

最後に指先へと全エネルギーを集中させ

パチン!と解き放つのだ!

それが理想形の指パッチンだ!

とお師匠様も言っていた


私は深く呼吸を整え

ヒザから指先へと全身のバネを使って回転を伝え、弾いた

しかし

前日までの過酷なデスクワークのせいでボロボロになっていた体は

指パッチンの衝撃に耐えられず

両足、両腕、背骨が粉々に砕けた私は入院することになってしまった


入院中

私の魂はまだ燃えていた

いつか最高の指パッチンをするその日のために

唯一動かせる指先を動かし、鍛え続けた

入院生活は長かった

夜中にプリンが食べたくなってナースコールをして怒られた夜も何度かあったが

私はめげずに指を鍛え続けた


10年後

厳しいリハビリと毎日の鍛錬で最強の指先を手に入れた私は退院し

今こそその時!と

深く呼吸を整えた

ヒザから腰へ

背中から肩へ

腕から手首へ

そして指先へ

伝達され強化された回転エネルギーの全てを乗せて

指を弾いたのだ

「んちゃ!!!」

叫びとともに指パッチンをしたその刹那

解き放たれた膨大なエネルギーによって発生した衝撃波は

私の周り半径1000キロメートルのありとあらゆるものを吹き飛ばし

ついでに地球も真っ二つに割れた

パッチンというよりも

パッカーン、である


マジで、さあバービブ?なのだ

ボツネタ


おかしい

48時間くらい寝たのに眠気がなくならない

ジャック・バウワーであればもう2回はテロリストから国を救い

4回くらいは逮捕されている頃である

さすがにもうそろそろ起きようと

私は秘策を実行した


眠気がなくならないのであれば

眠いままでも日常生活が送れるように

生活環境そのものを変えればよいのだ

まずは寝たまま食事がとれるように全自動食事マシーンが必要だ

そして寝たまま仕事ができるように私の代わりに働くコピーロボットも作ろう

さらに寝たまま風呂に入れるように自動入浴マシーンもあったほうがいい

私は早速必要な機械の製作に取り掛かった


設定した時間になると自動でカロリーメイトチョコ味をドロドロに溶かして口へと注ぎ込むマシーンの開発に5年

コピーロボットの体を作るのに5年

コピーロボットを動かす高性能AIの開発に10年

ガソリンスタンドの自動洗車機を改良した自動入浴マシーンの開発に10年

合計30年間、不眠不休で働き続け

ついに私は寝たままでも生活できる環境を手に入れた


大成功だ!


しかし

そもそも30年分歳をとったことに加え

長年の過酷な研究生活による過労で私の体はもはやボロボロであった

もはや歩くこともままならず

ベッドから起き上がることすらできなくなってしまった

とはいえ

自ら開発した全自動生活環境のおかげで

私は特に自分で何もしなくても

食事をとり

働き

入浴し

毎日の生活を送ることができるのだ


ああ!

なんという虚無!

私はもはや私の意思とは無関係に

機械によって生命維持をされているだけの

無気力な肉のかたまりとなってしまった

生きるとは

意思を持つとは

尊厳とは

眠りから覚めることを嫌った私は

ここまできてやっと

真の意味で目が覚めたのであった


窓の外の梅の木では

小鳥が楽しそうにさえずっています

そうか

春が来たのですね

カロリーメイトはプレーン味にしておけばよかったと

ちょっと後悔しています