少し前に「プロジェクトのリスクの中にステークホルダーを入れておくべきではないか」と書きましたが、プロジェクトとステークホルダーの間にスキマ風が吹くのはなぜか?考えてみたいと思います。
プロジェクト内の人(メンバーやオーナー)もステークホルダーですが、その人達は比較的バインドしやすい存在です。
それは利害関係者と言っても、利害がほとんど一致するからです。
社外のステークホルダーの場合、顧客には利益を供与する場合が多いので問題が起きることは殆んどありません。
取引先(ベンダー)は、プロジェクト側が力関係が上の場合が多いので、足を引っ張られることは殆んどありません。
すると問題は社内の別組織ということになります。
社内の別組織とプロジェクトとの関係を整理すると以下のようなスキマが存在ます。
●プロジェクトが時限的であるのに、他組織は永続的
この違いは意思決定スピードの違いになって現れます。PJは1日でも早く決めたい、他部署は決めるのに時間がかかる。この差異がPJのスピードを遅くし、最終的には日程が守れないという重大な欠陥が生じます。(日本の組織の場合、他部署の了解がクリティカルパス化することが多いのでなおさらです)
●プロジェクトと他部署との間には非公式なコミュニケーションが少ない
プロジェクト内や一般に定常業務の組織内では公式だけでなく非公式なコミュニケーションが存在します。一緒にランチをするのがその一例です。定例会を設けることはぜひとも必要ですが、関わる人数と頻度を増やしておくこともリスク回避のためには検討しておきましょう。
●ゴールが異なる
プロジェクトのゴールと他組織のゴールは当然異なります。利害関係目線で言えば、共通の利益があることは稀でしょう。他の組織からすれば面倒が増える(と映る)のは、利益より害(時間や手間を取られる)が先行するからでしょう。しかし、目線を上げれば同じ企業ですから、企業価値向上という利益においては共通しています。他の組織が同じ目線に立てるように働きかけることもプロジェクトのWBSに組み込んでおくべきなのかもしれません。