現在、広島地区ではこれまで一部ファンの人気を博していた初期型のクハ111/115の引退が相次いでいます。これは京阪神地区に大量投入された225系により、それまで使われていた113系(上述初期型クハ111/115よりも幾分新しい)が余剰になったため、これらと置き換えられての引退です。
しかしそれでも広島地区にはまだまだ妙味ある車が残っています。その中でもこれから人気が出そうなのがこの車。
クモハ103-48。山手線を振り出しに京浜東北線・阪和線・関西線・片町線そして呉線と渡り歩いた、オリジナルのクモハ103最後の生き残りです。D1編成の東京方先頭車を務めています。
鉄道模型のネタとしても魅力的なものだと思いますが、Nゲージで同編成を再現するにあたっては、うんと簡単に「KATOの103系初期型3両セットの戸袋窓を埋めてGM製WAU102を並べてやれば楽勝!」といきそうな気もします。
ところがどっこい.......このD1編成、加工が困難な箇所が魔改造を受けています。それは「戸袋窓のユニットサッシ化」。そうなんです。KATOの103系初期型3両セットからの改造はかなり困難です。そこで後期型をベースに改造することになるかと思います。元のAU75の撤去と正面の低運転台化が骨ですが、コアな103系ファンのチャレンジ精神を掻き立ててくれるプロトタイプだと思います。
最近引退した初期型クハ111/115があまりにも濃すぎる顔ぶれだったせいもあり、いまいち目立たなかった「最後のオリジナルクモハ103」が俄然注目される要素がそろいました。今後も広島D1編成には要注目ですね。