NHK-FM「ベストオブクラシック」

ラヴェルとその時代(5)

ラヴェルとストラヴィンスキー
初回放送日:2025年7月11日
案内:高山久美子

 

ラヴェル:スペイン狂詩曲
同:ピアノ協奏曲ト長調※

ストラヴィンスキー:

バレエ音楽《春の祭典》

セドリック・ティベルギアン(ピアノ※) 

エレーナ・シュヴァルツ 指揮

リエージュ王立フィルハーモニー管弦楽団

(2025.1.10, フィルハーモニック・ホール, リエージュ)

 

ベルギーに行ったのは、もうかれこれ20年前になるのだろうか。バーチャルじゃなく本当に行ったのかどうかさえ分からないぐらいに忘却が進んでいる。

 

リエージュは東の方で、僕が行ったのは、たしかアントワープとブリュッセルとブルージュだから西の方かな。

 

アントワープの路面電車とチョコレート屋さんの記憶しかないという(笑)

 

もちろん「フランダースの犬」とかノートルダム聖堂の中のことは覚えているんだけれども。

 

さて、ヨーロッパの「地方オケ」の公演録音を聴くのは、めっちゃ愉しい。今般の「ベストオブクラシック」についても、わたしゃ、とても愉しみにしていた。欧州の地方オケは、適度に鄙びていて、癒されるのだ。「鄙びて」いるのに「雅びて」いる…みたいな。

 

申し訳ないが、(同じシリーズで放送された)フランス国立管みたいには「巧く」はない。しかし、音色とか音圧とかニュアンスとかは、まさしく西欧人の音楽。今回も《ピアノ協奏曲》のラッパの難所ソロなんかは、おそらく日本人の方が巧く吹くとは思う。

 

しかし、音圧が違う。ちゃんとトゥッティから浮き出ている。主張している。音楽を「生きて」いる。そう感じる。

 

そういう違いを愉しめるから好きなんだな、僕は。

 

《春の祭典》も、じっくり綺麗な音色を聞かせていたし、すごく満足の演奏会の放送だった。