グラズノフのバイオリン協奏曲
初回放送日:2024年9月22日
奥田佳道

 


グラズノフ:ヴァイオリン協奏曲イ短調作品82
ボリス・ベルキン(Vn.)

ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団

広上淳一 指揮

(1995,日本コロンビア)

 

 

音楽的教養を身につけさせてくれる番組=「音楽の森」を、今回も「らじる★らじる」の聞き逃し配信で。

 

奥田佳道さんの解説を聞いて、交響曲も聞いてみようと思った。グラズノフといえば《四季》しか知らなかった自分を、大海原に連れ出してくれる番組。まさに音楽の泉なのだ。

 

 

グラズノフのヴァイオリン協奏曲は、20分ほどの短い曲だった。通常3つある楽章は、一つにまとめられていて、全曲通して演奏された。奥田さんが「第2楽章に当たる部分」などと解説していたのが印象に残った。

 

専門家から見たら、独奏部分はおそらく、相当な「超絶技巧」の見せ場なのだろうけれど、ここで聞かれるボリス・ベルキンの演奏は、自然に音楽を歌い上げながらも、その音色も含めて、相当に高次元なパフォーマンスを発揮しているように感じた。

 

日本コロンビアのデジタル録音は、響きをいい具合に収録していて、大きなホールの中程の席で聞いているような臨場感が味わえた。

 

ロイヤル・フィルの演奏も、なんとなくだが、力みのないニュートラルな感じに始終していたので、僕的にはけっこう好みの演奏だった。