NHK-FM「ベストオブクラシック」

日本の音楽祭シリーズ 

ル・ポン国際音楽祭 赤穂・姫路
初回放送日:2023年11月1日

 

 

今週は、日本の音楽祭(の再放送?)の特集で、昨夜は、「ル・ボン国際音楽祭・赤穂姫路」をやっていた。初めて聞く音楽祭の名前だった。赤穂は、樫本大進の母方の故郷なのだそうである。私は先週、この周辺をN700sに乗って300km/hで通過した。昔から赤穂事件や忠臣蔵が好きだし、親近感がわく。いつか行ってみたい。

 

みんなボランティアで出演しているとアナウンサーが言っていたが本当なのだろうか。あのパユが? あのメイエが? メイエの朋友のオダンが? パリ管のホルン奏者が?

 

今年は絶対に聞きに行かねばならない(と思ってしまう)。調べたら、今年のチケットは、ちょうど明日(8月2日)、発売開始されるようだ。

 

パリ・オリンピックに因んだ音楽鑑賞の3回目、本日はドビュッシーとラヴェルのハープの作品を中心に聴こう。

 

ドビュッシー:

神聖な舞曲と世俗的な舞曲
 マリー・ピエール・ラングラメ(Harp)

 ナタリア・ロメイコ(Vn)

 樫本大進(Vn)

 リーズ・ベルトー(Va)

 アレクサンダー・チャウシャン(Vc)

 ナビル・シェハタ(Cb)

 



ラヴェル:序奏とアレグロ
 マリー・ピエール・ラングラメ(Harp)

 エマニュエル・パユ(Fl)

 ポール・メイエ(Cl)

 樫本大進(Vn)

 アレーナ・バーエワ(Vn)

 赤坂智子(Va)

 アレクサンダー・チャウシャン(Vc)

 



(2023.10.4,赤穂化成ハーモニーホール)

 

 

ドビュッシーが1904年で、ラヴェルがその翌年に作曲している。どちらも新型ハープの宣伝のために作曲が依頼された作品というのが興味深い。今、当たり前に使っている楽器でも、そのような「誕生」の物語があるのだ。因みに、ドビュッシーに作曲を依頼したプレイエル社の新型ハープは普及せず、ラヴェルに作曲依頼したエラール社のものが普及したらしい。エラール社のハープでは、両方演奏できるが、プレイエル社のハープでは、ラヴェルの《序奏とアレグロ》を全く演奏できないのだそうである。

 

その時、歴史が動いた。ぜひ、NHKに番組にしてほしい題材である。(チコちゃんでもいい)

 

ハープは、ベルリン・フィルのラングラメ。それにしても、豪華メンバを集めたものである。樫本大進さん、すごいです。

 

余計なことばかり書いているが、演奏はしっかり耳に入ってきている。というか、何度か聞き直しながら、これを打っているが、録音も素晴らしいし、おそらく大ホールだと思うが、赤穂の会場も素晴らしい響きが収録されている。このままCDにしても売れると思う。ボランティアなんておっしゃらないで、どんどん儲けてほしい、です。

 

何度か聞き直していると打ったが、最後に演奏されたリムスキー・コルサコフの《五重奏曲》が一番すごかった。

 

リムスキー・コルサコフ:五重奏曲変ロ長調
 エマニュエル・パユ(Fl)

 ポール・メイエ(Cl)

 ジルベール・オダン(Fg)

 ブノワ・ド・バルソニー(Hrn)

 エリック・ル・サージュ(Pf)

 アレクサンダー・チャウシャン(Vc)

これ、6人? って耳を疑う迫力。世界一のメンバーで演奏される音楽なのだから、それも当然。フレンチの薫りが迸り、今日のパリ五輪はどうなったかな、と、僕の中をセーヌ川のイメージが通り過ぎた。


パユの来日は、今年はなかったが、来年は3月にあるようである。東京の公演にぜひ行ってみたいと思った。