NHK-FM「ベストオブクラシック」
フランス音楽の名曲⑴ ドビュッシーとラヴェル
初回放送日:2024年5月20日
⑴ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
⑵ショーソン:詩曲作品25
ルノー・カプソン(Vn.)
⑶ドビュッシー:交響詩《海》
⑷ラヴェル:《ダフニスとクロエ》組曲第2番
トゥガン・ソヒエフ 指揮
トゥールーズ・キャピトル国立管弦楽団
(2023.5.31,モントルー、ストラヴィンスキー・オーディトリウムにてライブ収録)
公演の録音はスイス放送協会。聴き逃し配信での聴取。
トゥガン・ソヒエフは、2022年にこのオーケストラの音楽監督を辞任した。しかし、客演は続いているようである。
FM放送で聴くトゥールーズ・キャピトル国立管弦楽団の音色は、「私好み」の方向であった。すなわち、音が澄んでいて透明。繊細なの音の束が、時に心地よくツンツンと耳に飛び込んでくる。一聴してキレイで、美しい。
《牧神》も《海》も、雑味のまったくない澄んだ響きと、緩やかなテンポの中で進行する。各ソロも素晴らしい。やっぱり、フランスのオケは個人技の「キャラ立ち」が凄い、と改めて思う。
最後の《ダフニス》組曲では、打楽器の大活躍も加わって、余の欲求も満たしてくれた。
なんとアンコールがあり、ラヴェル《マ・メール・ロワ》の終曲が演奏された。これがまた痺れる演奏であった。
要は、みんないい曲。これだけ僕の大好物が揃えば、感動しない方がおかしい。
それにしても、やはり海外の放送局の録音は美しい。響きをちゃんと収録している。最近のNHKも以前よりはましになってはいるが、スイス放送協会の収録を聴いてしまうと「まだまだだなあ…」などとため息が出てしまう。
これを聴いた直後に、ルイージの指揮するN響の放送も聴いたが、最初からズッコケてしまった。がんばれニッポン(の放送局)!