大森隆志/真夜中のギター・ボーイ

(1982,ビクター音楽産業)

 

 

先日、念願のアルバムを入手。やっぱり、中古屋巡りは止められない。

 

デレク・アンド・ザ・ドミノスの《恋は悲しきもの》(原題:Why Does Love Got to Be So Sad?)の日本語カバーからスタートするこのアルバム、ひとたびターンテーブルに載せると、ヘビロテになること請け合い。

 

大森隆志の曲は4曲しかないが、他に、大村賢司、是方博邦、難波正司の曲が1曲ずつ聴ける。僕は、難波正司の曲が、最も好きだ。

 

B面の1曲目はジミヘンの《リトル・ウィング》の日本語カバー。

 

全編に亘り、ギター・ソロで、ター坊の「手グセ」がたっぷりと聴ける。サザンのファンなら、「あっ、このフレーズ、どこかで聴いたな、ムフフ」と自己満足が可能。

 

最近、気になるのは、日本の国民的スーパーバンド、サザンオールスターズに「大森隆志」が「いなかったこと」になっているこの風潮。

 

昔の写真でもター坊がカットされたりしている。

 

1990年ごろ、サポートに小倉博和(ギター)が入ってきた辺りから、ファンはター坊がちょっと不機嫌な顔つきになっていくのを見てきた。今世紀に入り、ター坊が覚せい剤と大麻で捕まった時に、実は1990年ごろから大麻を吸っていたという供述が本人から出てきて、「やはりな」と、僕は(不謹慎ながら)思ったものだ。

 

理由はよく分からないけれど、リーダーの桑田佳祐と、うまくいってなかったんだろうとは思う。やはり、音楽的な意見の相違とか、方向性の違い…とか、よくある理由なのだろうか。(たぶんそうだよね)

 

でも、だからって、大森隆志を忘れ去ることは、僕にはどうしてもできない。ライブで何度も見てきたサザンのギタリスト。サポートじゃなく唯一のオフィシャル・ギタリストだ。

 

このアルバムを購入できて、ほんとうに良かったと思う。

 

なお、当アルバムのドラムスは松田弘。松田さんのドラミングも愉しめる! …という意味で、一粒で二度おいしいアルバムだ。