NHK-FM「ベストオブクラシック」
『N響 第2004回定期公演』
ヨハン・シュトラウス:
ポルカ《クラップフェンの森で》作品336
ショスタコーヴィチ:
舞台管弦楽のための組曲第1番から
「行進曲」「リリック・ワルツ」「小さなポルカ」「ワルツ第2番」
ショスタコーヴィチ:
交響曲第13番変ロ短調作品113《バビ・ヤール》
井上道義 指揮
アレクセイ・ティホミーロフ(バス)
オルフェイ・ドレンガル男声合唱団
NHK交響楽団
2024年2月3日、NHKホールでの公演を「らじる★らじる」の聞き逃し配信で聴く。
目当てはショスタコーヴィチ。《ステージ・オーケストラのための組曲》は、昨日の「音楽の泉」(NHK-FM)でも奥田佳道が取り上げていた。ロシア民謡みたいに聴きやすく、ライトに馴染んでくる美しい曲ばかりだ。チャイコフスキーっぽいところもあって、いつものショスタコーヴィチとは異なる世界を垣間見られる。作曲者の器用さが最大に発揮された音楽、ライトなミュージックだな、と感じた。
《バビ・ヤール》は、『ゴジラ』のテーマにしてもよいくらいに不気味で破壊力がある。昔、盲目の天才作曲家が日本にいて、広島の原爆をモチーフにした交響曲を作曲していたが(後に別人の作品と分かった)、ああいうのは、こういうのをヒント(元ネタ?)にして作曲しているのだろうな。
と、なぜかそんなことを思った。
指揮の井上道義は、本年、2024年12月31日で活動を辞めるそうである。そういう潔い辞め方も良いと思う。僕が、井上道義の実演を聴いたのは、先年、シャルル・デュトワの代役として新日本フィルを振った公演のみである。ストラヴィンスキーの《ペトルーシュカ》では踊るような指揮が印象的だった。
僕の母は、若い頃から井上を応援していた。たぶん、今も推しているようだ。どうやら「顔が好き」ということらしい。そんなこと言われても…。子としては、どういう反応をしていいか分からないのだが。
奥様方に人気だというのも、他の指揮者にはない魅力の一つなのかもしれない。