12月30日(土)再放送
ベートヴェン:
ピアノ協奏曲第3番ハ短調作品37
クリスティアン・ツィマーマン(ピアノ)
サイモン・ラトル指揮
ロンドン交響楽団
(2020,ドイツ・グラモフォン)
奥田佳道さんの解説がとても勉強になる。しかも、この番組は、実際に音の一部を聴きながらの解説なので、特に親切だと思う。
80年代のツィマーマンの方が浪漫的で老成な感じを受ける。録音が超絶リアルで透き通っているからこそ、きっと現代的でスマートに聞こえるのだと思う。
テンポ感やオケの伴い方は、ラトルのベートーヴェンの交響曲全集のイメージのままである。すなわち、僕の好きな方向ではけっしてない。しかし、面白くないわけではなくて、緊張感とか、胸に迫ってくるような音圧感については、非常に旺盛だと感じた。
ベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番は、唯一の短調で、僕は5曲の中では最も好きな曲である。だから、正直言って、何を聴いても感動する。ティンパニもいい。
それにしても「響きの良い」録音だった。最新の録音技術はとてもすごいんだろうと想像できる。