古いクラシックの中古CDには需要がないのであろう。
コレクターの人は、昔の盤も後生大切に保管していることであろうし、音質に拘っていて同時に「便利さ」を追求する人は、すでにPCに取り込んであって、無劣化ファイルで保存していることであろう。
家や職場でクラシック音楽をBGM的に聴きたい人は、サブスクで無限に近い音源を堪能できる。いや、単にBGMにするなら、YouTubeの垂れ流し視聴でも良いのかもしれない。
若人のクラシック・ファンは、おそらく国内盤「新譜」をアマゾンで購入するか、タワーレコードなどの店頭にて「帯」に書いてある謳い文句などを吟味しながら、あるいは、店員が書いたレコメンドのPOPを見ながら、手に取るのであろう。
最近の「新譜」は、昔の録音であっても必ずリマスターが施されていたり、所謂、高音質CDになっていたりして、初心者には「お得」「有利」のように映るのであろう。
レコード会社を存続させるために、僕もたまには「新譜」を買わねば、と思う。
しかし、まったく食指が動かない。理由は次のとおり。
①リマスター盤が好きではない。
②CDの高音質素材を信じていない。
③1970年代までの録音はレコードで欲しい。
④最近の録音で聴きたい演奏がない。
結果、「108円の中古CD」は、僕のようにノスタルジーに浸りたいおじさんだけが手に取る世の中になってしまった。
先週買った108円CDの中の一枚。
ほの苦い恋の思い出とともに、よみがえる名盤。
(つづく)