ベルリオーズ:
オラトリオ《キリストの幼時》作品25より
シャルル・デュトワ指揮
モントリオール交響楽団と合唱団
(1996,DECCA)
シャルル・デュトワ(《キリストの幼時》ブックレットより)
デュトワのCDは、ほぼすべて所有している(していた)。しかし、今までちゃんと聴き通せていなかった盤もある。オペラを含めた長めの声楽曲なんかが僕の鬼門で、たいがい最後まで聞き終えることなく眠ってしまう。
今日、採りあげる《キリストの幼時》は、デュトワ/モントリオール交響楽団コンビの晩年期に録音され、1990年代の終わりに発売された。その頃、僕の仕事は最も多岐にわたっていて、(健康ではあったが)愉しんで「音楽鑑賞」する余裕がほとんどなかった時期である。
『レコード藝術』誌は定期購読していて、毎月、広告には目を通していたから、藤沢にあった大手CDショップ(当時)で予約して購入したんだと思う、おそらく。
そして、今年に入って間もなく、断捨離のために、そうした円盤のすべてを処分し終えた。だから、聴いているのは、PCにリッピングしたCDのコピー音源である。外付けSSDに「FLAC」で取り込んでいる。
さて、《キリストの幼時》を書き留めておこうと思ったのは、「第3部」にフルート2本とハープによる素晴らしい三重奏があって、その演奏にとても感動したからだ。
第3部: サイスへの到着より
第2場「2つのフルートとハープのための三重奏」
2本のフルートは、(ご存じ)OSMの看板フルート奏者、Timothy Hutchins(ティモシー・ハッチンズ)さんと、Carolyn Christie(キャロリン・クリスティ)さんで、ハープは、Jennifer Swartz(ジェニファー・スワーツ)さんの名がクレジットされている。
Timothy Hutchins
Carolyn Christie
Jennifer Swartz
1990年代の来日公演の時に、フルートのお二人の演奏には触れている。あの頃は、毎年のようにデュトワとOSMが来日していて夢のような時期だった。ただ、当時のパンフが納戸の奥深くにあって取り出せないので、スワーツさんがハーピストとして当時すでにいらっしゃったかどうかは確認できない。
この「三重奏」は、楽曲・演奏ともに素晴らしい。もしかしたら、フルーティストの方々には有名な曲なのかもしれないが、僕は、まったくノー・マークであった。ハープをピアノやキーボードで代替してでも、いつか、どなたかに演奏していただきたい楽曲である。
(タマちゃん&ケタさん、どう?)