『スターダスト・ランデヴー/

井上陽水・安全地帯LIVE at 神宮』

(1986,フォーライフ)

 

 

4日が仕事初めで、5・6日と出勤して、7日からまた3連休。なんか調子狂っちゃうが、でも嬉しい「連休」の響き。7日・8日は、別の人が担当する遠征に、急遽代行する可能性もあったのだが…なんとかそれは回避できて、平和に今朝を迎えている。

 

ブックオフの新年「230円」クーポンをまだ使っていなかったので、近所の店でレコードの購入に使ってきた。

 

実はずっと狙っていた『スターダスト・ランデヴー』。まだ売れずに残っていた。2,000円。

 

 

内袋スリーブにメンバーのお写真。フォーライフから出ているレコードだけれども、これはもう完全に、当時の「安全地帯」の人気に当て込んで作られた企画(笑)

 

 

昨年、永遠の人となられた田中裕二さん。黒のシェルがスタイリッシュ。裏はコーティングされていないフツーのタムのようだ。

 

『安全地帯LIVE』(1987年)ブックレットより

 

というのも、この「神宮」の翌年、1987年に出たライブCDのブックレット写真では、内面塗装してあるタムで、しかもシングルヘッドなのが分かる。材質はバーチなのか、メイプルなのか、それともメイプルとファイバーグラスのハイブリッドなのか…このあたりの変遷については、分からないことばかりである。

 

『玉置浩二/CAFE JAPAN TOUR』DVD(1996年)より

 

約10年後の玉置浩二のライブで使っているのと同じようにも見えるのだが、「Pearl」のエンブレムが厚みのあるタイプのものにも見える。1986年には薄いエンブレムしか存在しなかったから、新しいセットなのかもしれない。

 

では、さっそくリスニング。

 

 

1986年当時のフォーライフのレーベル(黄色)。真璃子とか水谷豊を思い出す。

 

のっけから『青空』で、玉置浩二の歌唱に圧倒される。針を落とすまで「初めて聴くアルバム」と思い込んでいたが、高校の時に聴いたことがあることを、この歌声で思い出す。たぶん貸しレコで借りて、テープにダビングして持っていたのだと思う。

 

『デリカシー』では、10インチ「SABIAN AA」スプラッシュ・シンバルが炸裂! そしてメインは、安定の15インチ「SABIAN AA」シン・クラッシュ。

 

『エクスタシー』は1985年の「ONE NIGHT THEATER」とほとんど一緒。こういう重厚感のあるスネアの音色は、どのように創るのだろう。ただローピッチなだけじゃない、ただスナッピーをルーズにするだけじゃない…何かがあるんだろな、とは思う。

 

『プルシアンブルーの肖像』。LIVE版はどこかでも聴いたことがあると思うが、何だったか思い出せない。公式LIVE盤では収録がなかったような気がするが…。

 

B面の『夕立』から『ジェニー My Love』『夢の中へ』『飾りじゃないのよ涙は』へかけての4曲は、ドラム演奏のオイシイところばかりを堪能できるトラック。就中、白眉は『夕立』で、愉しそうに演奏するバック・メンの表情が目に見えるようである。

 

調べたら、ちゃんとこの時のNHKの放映動画をアップしている人がいるんですね。ほんと嬉しい時代になったものだ(違法ではあるが)。

 

 

最後の曲は『夏の終わりのハーモニー』。なんだろね、原調(E=ホ長調)で聴くと、安心するというか、気持ちがシャッキリする。最近の安全地帯では無理なくE♭で演奏されていると思うのだが、たまには、自分も高校生の時みたいに若返りたいと感じるし、こうしたレコード(=まさに音の記録)で原調で聴けるのは、やっぱり嬉しいもんだ。

 

調性って大切だ思う。最初に聞いた調に引きずられて記憶していることが、音楽の場合は多いんだなと。

 

とにかく、すばらしいアルバムだった。繰り返し、聴いて楽しみたい。

 

ところで、上に引用したYouTube画像から、田中裕二のセットをスクショしてみたよ。

 

 

 

田中裕二に憧れて、ブラック・ラッカーのドラム・セット(僕のはPearl「MR」だったけど)を買ったし、SABIAN AAで揃えたし、ラック・マウントにして、バスドラのタム・ホルダーを無しの仕様にしたし…。若いころ、いっぱい真似させていただいたのに、まだまだ、知らないことがたくさんあることに、愕然とする。

 

まあ、当時は、こんなふうにネットで調べられなかったし、情報が少なかったから、仕方がない。

 

ほんと、「田中裕二特集」を最後まで企画しなかった「ドラム・マガジン」の編集部の御仁を恨みます(笑)