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Panasonic
ポータブルCDプレーヤー SL-SX410
(1999年3月発売)
 

 
通勤・外出時の音楽鑑賞がDAPに委ねられるようになってから、PCDPはさすがにもう使うこともあるまいと思って、仕舞いこんであったのが、このPanasonic SL-SX410である。
 
かつてポータブル用途はこればっかりで、故障もせずに、よく12センチの円盤を回してくれたものだ。今日、恋しくなって引っ張り出してきた。レコードの音の方がCDよりもよく再生されるので、こんなもんだったけかなあ…と昔を思い出しながら「CDプレーヤー」を聴いてみたくなったのである。
 
いま使っているプレーヤーは、DVDオーディオ・プレーヤーのDVD-S37。CDの音が軽いのは導入時からだが、さすがに薄っぺらい音楽に嫌気がさしてきた。TANNOYのCPA-5は音が前に出てきて、欠点をさらけ出す。
 
さて、SL-SX410クンは、いまもちゃんと盤を「回して」くれるのだろうか。
 
はたしてSL-SX410は健在なのであった(さすが松下電器)。駆動は単4電池。ACアダプターは電源コンセント周りが窮屈になるので、今回は挿さずに実験。とてもクリアーなので驚いたが、ふくよかな低音が出てきて二度びっくりした。優しいアナログ・アンプ時代のポータブル機…ということを実感する。
 
SL-SX410には、外部出力(Output)がヘッドホン出力とは別に備えられている。ボリュームを通さずに(据え置きCDプレーヤーのように)アンプのAux.に接続できるのがいい。いま、ヘッドホン(AKG K52)で『シャカタク/ベスト・ヒッツ』(1988)のCD-Rを聴いている最中だが、ほんとに「懐かしい音」である。
 
プレーヤー本体にはロゴ等の記載がないが、調べたらDACは「MASH」(1bit)だということが判った。懐かしいはずだ。僕の90年代は松下電器の「MASH」とともにあったといっても言い過ぎではないのだから。
 
あまりにも好みの音なので、調子に乗って、さっき100均へ行って、単4型のニッケル水素充電池を2個買ってきた。これをエネループの充電器で充電。ランプが消えた(充電が完了した)ので、さっそくSL-SX410に入れて、ふたたび再生。
 
動作は問題なく、これでACアダプターのお世話にならずして、しばらく直流電流を安定的に供給できる。気のせいか、アルカリ電池のときよりも音が柔らかくなったようだ。
 
次の課題は、SL-SX410に装備された「光デジタル出力」を活かして音楽を聴くこと。そう、当機にはデジタル出力端子も備わっているのである。ただし、ACアダプターからの給電がないと出力されない仕組みのようだ。なんだか、わくわくする。
 
いましばらくは、コイツでいろいろと愉しめそうである。
 
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(2017.11.4 追記)
 
つまりは、「刺激のない音が良かった」ということである。SL-SX410の出音をしばらく聴いていると、上も下も出ていないので、なんとももどかしい気分に陥ってしまう。フラストレーションが溜まるのだ。「刺激音」はないが、引っ込みすぎてしまっても、それはそれでストレスなのである。うーむ、難しいものであるな。