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矢追さんのインタビュー記事が「文春オンライン」というところに載っている(「矢追純一が語る『UFOとテレビ黄金時代』」)。あの妙に冷めた言い方をされるところなど、ああ、やっぱりヤオイズムだなあ…と勉強になる。
 
世間を突き放しているというか。そこらのUFOビリーバーなんかだと、思いっきり熱く語ることで現実逃避してるようなところがあるが、矢追さんには、まったくそういうところを感じない。ある意味、すごいなーと。
 
だから、UFO研究家の中に混じると浮いちゃうのだ。
 
南山宏や並木伸一郎が矢追さんをよく思ってないのは有名な話。矢追さんの話に及ぶと、南山氏も並木氏も、「矢追さんは『ぼくはテレビ屋だから』ってすぐに逃げちゃうから…」などと、自分たちとの温度差を感じているようなのだ。
 
でも、それはちょっと矢追さんを誤解してるかも。「テレビ屋だから」逃げているんじゃなくて、実は「熱くなれない」だけなんじゃないかと。ヤオイズム、とはそういう生き方なのだ。「流派」「派閥」「グループ」「組織」なんてものに囚われず、究極の「個」として生きていくことを選択する。
 
「文春」の記事は読み応えはあった。
 
以前お会いした時、矢追さんはやはり日テレの『イッテQ』だけは褒めていらっしゃった。ご自身の取材理念と同じ方向の何かをお感じになったのかもしれない。
 
そもそも「未確認飛行物体」(=Unidentified Flying Object)を意味する「U.F.O.」という略称を、ネイティブのように「ユー・エフ・オー」と読ませず、「ユーフォー」という呼称で番組に取り上げたのは、矢追さんの仕業なのだ。ちなみに、それまで日本では「空飛ぶ円盤」(=Flying Saucer)と呼ぶのが一般的だったようだ。
 
日本において「UFO」は、「宇宙人の乗り物」と短絡的に結び付けてられてしまう傾向がある。その遠因を作ったのは、ほかでもなく矢追さんその人…。何においても「パイオニア」と呼べる方には敬意を表さねばならない。
 
「文春オンライン」
「矢追純一」