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シューベルト:
交響曲第9番ハ長調D.944《グレイト》
 
チャールズ・マッケラス 指揮
フィルハーモニア管弦楽団
 
(2006,Signum Classics)
 

 
2006年6月10日、クイーン・エリザベス・ホールでのライヴ録音。
 
アナログ録音のCDを売り払った結果、シューベルトの交響曲第9番《グレイト》が、ジュリーニ/シカゴ響のディスク(DG)だけになってしまった。実はこれもアナログ録音盤なのであるが、ジュリーニの演奏は好きなので、デュトワ、小澤とともに例外的に売るつもりはないのである。
 
ジュリーニの音楽作りは素晴らしいのだが、シカゴ響の金管がちょっと鳴りすぎていて、もう少し気品のある演奏を求めることにした。
 
寄り道ルートの例の店に、「なんでもいいからデジタル録音で一番安いCDを買おう」というつもりで、仕事帰りに立ち寄った。
 
叩き売りになっていたのは、CBS Sonyが企画したシリーズものの分売で、バレンボイム/ベルリン・フィルの盤(280円)。これでいいや、と思っていたのだが500円コーナーに行ったら、マッケラス/フィルハーモニア管の盤が目に止まった。すぐさま、ケータイで世評を確認したら、けっこう好評だったので購入することに。
 
“アナログ的”な僕も、いまや音楽はCDプレーヤーでは聴かない。帰宅してPCでリッピング。TASCAM DR-07RにWAVファイルを転送(コピー)して、タイトルを入力する。
 
帰宅すると、DR-07RのUSB端子とPCを繋ぎ、加えて、ACアダプター・コード、そしてLINE OUT端子から音声ケーブルをアンプ(Technics SU-V6X)の「aux1」に接続することが日課になっている。つまり、通勤でのポータブル・プレーヤーが、我が家に戻ると、れっきとした「据え置き型」デッキとして活躍するのである。
 
DR-07Rは、レベルメータも大きくて見やすいから、録音機としてもかつての「デッキ」と同じような使い方ができると思うが、とりあえず、再生機として使用を限定したとしても、音質も含めて十分満足できる機器である。
 
ということで、DR-07Rで再生した音楽を、アナログ接続にてSU-V6Xを経由し、SB-F6を鳴らすのだ。
 
10年前の録音…というと僕にとって最も新しいCDの一つかもしれない。臨場感がすばらしい。そして、なんとも熟された演奏の雰囲気に圧倒された。溌剌としているのに気品がある。終楽章のコーダは、途轍もない貫禄をもって終結。「グレイト」とはここのフレーズのことだったか、と妙に納得してしまった(違うかもしれないが)。
 
《グレイト》の定盤は、これで決まり。