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『オールウェイズ・ユー』
"Always You"
ジェイムス・イングラム
James Ingram
(1993,WB)
 
リッキー・ローソン
Ricky Lawson (ds)
 

 
このCDは、ブックオフの280円コーナーでほんとによくお目にかかる。気の毒なくらいに。これは救出せよということか? …と、ついに天命に従ってみた。
 
《ベイビー・カム・トゥ・ミー》では、パティ・オースティンとデュエットしていたし、われわれの世代では何といっても、《ウィー・アー・ザ・ワールド》で大御所に混じってエンディングの長いソロを歌っていたことで知られている。しかし、正直、当時は「誰、この人?」という感じだった記憶が…。クインシー・ジョーンズのプロデュースということで、実は大抜擢だったんだ…ってことを後年になってから知った。
 
僕はクインシーが好きみたいだ(みんな好きかな)。高校の時、文化祭の後夜祭で『愛のコリーダ』をブラスでやったときもいい曲だなーって思ったし、マイケル・ジャクソンのアルバムだって、僕は『スリラー』より『オフ・ザ・ウォール』の方が好きだ(ドラムはジョン・ロビンソン=『ウィー・アー・ザ・ワールド』も)。パティー・オースティンも、ほんと大好物だし。
 
ジェイムス・イングラムのクインシーから離れた後のこのアルバム、買ってよかったと思っている。ツボは、5曲目の《ア・ベイビーズ・ボーン》のオーケストレーション、そしてリッキー・ローソン(ds)のリムショット。バート・バカラックが書いた6曲目《ジス・イズ・ザ・ナイト》。バカラックの曲って、聴いてすぐバカラックだ!と判るのに、それでいてすべて趣向が違うような気がして、途轍もなく魅惑的。
 
パティ・オースティンにしてもジェイムス・イングラムにしても、本当に歌の上手い人の音楽を聴いてしまうと、日本の歌謡番組なんて見たくなくなってしまう。