賃貸詐欺の話 | Surreyチャンネル

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カナダのバンクーバー近郊のサレーに住んでます。

カナダでの住まいについて日本にいるうちからいろいろ調べていました。

なんとなく風の噂での印象では、日本の不動産業界のように物件情報が幅広くデータベース化されていているというよりは、家主が個別に広告するなりしないなりという感じ。

なので、「すぐに入って欲しい」とか「まじめな人に入って欲しい」を家賃よりも重要視する家主さんもいるらしく、そうなると「掘り出し物」物件も出てきやすいとか。

 

日本からCraigsListやKijijiでいろんな条件で検索していたのだけど、たまに「お!」といういい物件に出会っていました。

月1000CADでリッチモンド、だけど空港に近くて古くて狭めの平屋一戸建て(庭でかい)とか。

できれば日本にいるうちに下見のアポだけでも取っといた方がいいだろうと、その「リッチモンド1000CAD平屋」などにメールで連絡を取りはじめました。

CraigsListでは割と住所の詳細を書いてくれている人も多いので、Googleストリートビューで近所の様子とかもわかってとても便利なのですが、他の内部画像も見てみたかったので、住所を打ち込んで検索してみると、なぜか全く関係のなさそうな販売不動産屋のページにも同じその平屋の物件写真が載っていました。
販売価格は日本円で2億円ぐらい。

「?。できれば売りたいけど、先に借り手がついたら一時的に賃貸するというつもりかな?」と思ったので、そちらの販売不動産屋さんの方にも連絡してみました。

「CraigsListで〜の物件の賃貸募集もしていますが、こちらで同じ物件を販売もしているということは一体どういうことでしょうか?」

と拙い英語で聞いてみたら、

「それは詐欺だ。」

と短いメールが返ってきました。

 

「詐欺??」そう言われても、何をどうやれば賃貸不動産で詐欺ができるのかイメージがつかなかったので、とりあえずその「1000CAD平屋賃貸」のほうとやりとりを重ねていたのですが、だんだん相手の方から「私たちはいま子供の病気のためにアメリカにいて、不動産管理は専門の業者に任せてあります。」「内覧するには先にデポジットが必要です。」「まずは外観を見に行ってください。どんなにすばらしい家かわかるでしょう!」というあたりでようやく「手付金を取って逃げるのか。」と理解できました。

「内覧をさせてもらえたら手付金はもちろん払います。ああ!どんなに素敵な家なのでしょう!楽しみです」とか返事を書いていて粘ったのだけど(心のどこかに「本当は詐欺ではなく掘り出し物物件であって欲しい」という未練が残っているため)、それ以降返事は来なくなりました。。。

 

かなり物件は見たのですが、同様のパターンがCraigslistでは結構ありました。
詐欺物件のポイントは「安く貸す割には写真がプロっぽい」ところと、あとは、たいてい住所を明記してあるので(特に詐欺だと外観を強調したいから、らしい。)その住所で検索してみて本来は全く別の業者の販売物件であったりするのが確認できます。

Kijijiでは特に出合いませんでしたけど、私のブラウザと相性が悪いらしく、お気に入り物件が表示されなくなったりするので基本的にCraigslistを使っていました。

 

そんなわけで、掘り出し物物件がたくさんあるだろう、とたかを括っていた我々は結局実際に現地に来てから実際に物件を探すことになるのですが、家賃的にすでにコキットラム、サレーよりも南西に離れていく地域だろう、と考えざるを得なかったので、そうなると、「街を歩いてみて掘り出し物物件を探す」というダウンタウン的な家探しもできず(なにしろ街の間隔が広いので、車でピンポイントで物件に向かわないと日が暮れてしまう。)、Craigslist以外にもそれらしき不動産屋に電話したりとかなりバタバタしていました。

最終的にメゾネットの3階建てぐらいで3DKのとてもいいところを見つけることができて結果大オーライでしたが、いろんな詐欺があるんだなあ。と思いました。