全体を埋め尽くす悪意
読んでいるだけで憂鬱な気分になる
読み上げると、少しは改善されるかも
期待し、読み進める
それでも
憂鬱な重さは続く
それでも
読み進める
段々と、その憂鬱さに
感覚が麻痺してくる
登場する誰もが、圧倒的に不幸
幸せを望むことすら
違和を感じるほど、絶対的な陰鬱
これを文章にして読ませる、作者の暴力と抑圧
ここまで徹底した文章の暴力は
「グロテスク」「残虐記」の時でさえ感じなかった
でも
傑作
主人公の、村野ミロは
数々の運命に翻弄され
レイプされ、殺した男の子供を産む
でも、そのことが
明るい未来を期待させる展開では
全くない
65点かな
