上野の東京国立博物館で開催中(2024年1月23日~4月14日)の「建立900年 特別展「中尊寺金色堂」」を観に行ってきました。
かなり混雑していると聞きましたが、行ったのが平日昼間で小雨模様の寒々しい日ということで、ふだんよりは少な目だったようです。
会場が狭いので、それなりの密度にはなりますが、滞留することなくゆったりと観ることができました。
本展では、中尊寺金色堂の中央壇上の国宝仏像11体がそろって東京に来ています。
平泉の中尊寺金色堂は、いったいどうなってしまっているんでしょう?
通常どおり拝観はできるようですが、肝心な仏さまが揃ってお留守ということで、大丈夫なんだろうかと心配になります。
展示会場に入って最初に登場するのが、超高精細8KCGによる金色堂内部の映像です。
この映像が圧巻です。まさに金色堂内部に自分が入っていくような錯覚に襲われます。
細部に渡るまで、手に取るようにはっきり間近に見えるんです。
チラシより引用
展覧会に仏像を展示する際には、実際に寺院でどのように安置されているかは無視して、仏像ひとつひとつを独立した美術品として展示されます。
でも実際の寺院でどのように安置され拝まれているかは重要です。
高精細映像でそれを博物館の中に再現するというのは意義ある試みだと思いました。
映像を堪能した後は、ホンモノの仏像の展示会場に移ります。
それぞれの仏像がガラスケースに収納しての展示です。
中央に阿弥陀如来坐像、その両脇を勢至菩薩と観音菩薩が固め、地蔵菩薩が3体ずつ計6体配置され、前を増長天と持国天が守っているというフォーメーションです。
チラシより引用
阿弥陀如来坐像の柔和なお顔が印象的でした。
仏像ひとつひとつは想像していたよりも小さめサイズでした。
そのせいもありますが、間近で見る側の目線の高さでじっくりと鑑賞できました。
それぞれ360度ぐるっと回ってじっくり観ることが出来ました。
仏像以外にも、いろいろな寺宝が来ていて、国宝と重文が目白押しです。
見応えがあったのは、紺紙金銀字一切経(中尊寺経)(国宝)です。
金泥字と銀泥字が一行おきに交互に書かれているんです。
12世紀の平安時代に書かれたお経とは思えないほど、鮮明な字で残されています。
写真はHPよりお借りしました
会場内は写真撮影禁止ですが、唯一撮影OKなのが金色堂の模型です。