テオ・ヤンセンは、1948年生まれのオランダのアーティストです。今も現役です。
彼の作品は、動く美術品のキネティック・アートに分類されるようですが、そういう既成の概念では括れません。
1990年以降、今に至るまで、テオ・ヤンセンが精力的に取り組んでいるのが、本展で紹介されている「ストランドビースト」です。
「ストランドビースト」は、風を動力源に動きます。
ボディは、プラスチックのチューブを中心に組み立てられていて、結束バンドや粘着テープでとめられています。
ところどころにペットボトルがあって、圧縮空気を溜めて、風がなくても動けるようにしています。
と言葉で説明しても、伝わりませんね。
以下の写真と動画で確認してください。
まず、テオ・ヤンセンは、こんな風貌のおじいさんです。
モノ作りに夢中になっている、いつまでも子どものような人です。
会場に入ってすぐに展示されているのは、こちら。
ひとつひとつに名前が付いていて、これは「アニマリス・ペルシピエーレ・プリムス」。
全長7.5mの巨体です。これが風だけで動くなんて信じられません。
動くのを体験できるコーナーがあり、これを見るとどのように動くのか実感できます。
外に出せば帆に風を受けて動きますが、屋内なので風の代わりに人力で押して体験します。
まるで生き物のように足が動くのが良く分かりますね。
もっと理解できるように、1時間ごとにデモンストレーションをしてくれます。
別の時間帯では、こちらの2体のビーストで動かしてくれるようです。