千葉県立美術館で開催中(2023年10月27日~2024年1月24日)の「テオ・ヤンセン展」を観に行って来ました。

 

 

テオ・ヤンセンは、1948年生まれのオランダのアーティストです。今も現役です。

 

 

彼の作品は、動く美術品のキネティック・アートに分類されるようですが、そういう既成の概念では括れません。

 

1990年以降、今に至るまで、テオ・ヤンセンが精力的に取り組んでいるのが、本展で紹介されている「ストランドビースト」です。

 

「ストランドビースト」は、風を動力源に動きます。

ボディは、プラスチックのチューブを中心に組み立てられていて、結束バンドや粘着テープでとめられています。

ところどころにペットボトルがあって、圧縮空気を溜めて、風がなくても動けるようにしています。

 

と言葉で説明しても、伝わりませんね。

 

以下の写真と動画で確認してください。

 

まず、テオ・ヤンセンは、こんな風貌のおじいさんです。

モノ作りに夢中になっている、いつまでも子どものような人です。

 

会場に入ってすぐに展示されているのは、こちら。

ひとつひとつに名前が付いていて、これは「アニマリス・ペルシピエーレ・プリムス」。

 

全長7.5mの巨体です。これが風だけで動くなんて信じられません。

 

動くのを体験できるコーナーがあり、これを見るとどのように動くのか実感できます。

 

外に出せば帆に風を受けて動きますが、屋内なので風の代わりに人力で押して体験します。

 

まるで生き物のように足が動くのが良く分かりますね。

 

もっと理解できるように、1時間ごとにデモンストレーションをしてくれます。

 
実際に動くのを見させてもらったのは、こちらの「アニマリス・オムニア」です。
全長12mと最大級の大きさです。
 
屋内で風を利用できず、圧縮空気の代わりにコンプレッサーで空気を送って動かしているそうです。
それでもどのような原理で動くのかを何となく理解できるものです。

 

別の時間帯では、こちらの2体のビーストで動かしてくれるようです。

 
12月3日には、屋外で実際に動かすイベントが予定されています。
 
美術館ではありますが、美術展という感じではありませんでした。