泉涌寺泉山七福神巡り | 京都ぶらり散策

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京都が好きで年に数回訪問します。歴史と文化を感じられるこの街が好きです。

1月8日成人の日に行われる七福神巡りは、泉涌寺泉山七福神巡り

 

今回の京都訪問では、これも参加したいイベントとして盛り込みました。

 

今年は東京でも七福神巡りをしました。でも京都の七福神巡りは未経験だったので、一度やってみたかったんです。

 

一般には七福神巡りは1月1日から1週間など期間を設けてやりますが、泉涌寺泉山七福神巡りは1日のみ限定。

 

それも年が明けて1週間ほど経過してからというちょっと変わったもの。

 

さらに変わっているのが、七福神といいつつ、実は番外が2つ入っていて、九福神であるということ。

 

塔頭寺院だけの参拝で終わってしまう訳にはいかないから、無理やり泉涌寺を加えて、でも偶数では縁起が悪いので、もうひとつ塔頭を加えて9にしたということでしょうか。

 

スタートは、即成院(福禄寿)

 

 

多くの方は、ここで福笹を受け取って、各寺院で縁起物を授与してもらって付けていきます。

 

でも新幹線に乗って帰ることを考えると、笹はかさばるので、専用の御朱印の色紙にしました。

 

専用の色紙が2000円、各寺院で御朱印を捺してもらうのに300円ずつ納めます。

 

ちなみに東京と比べると京都は圧倒的に福笹を選ぶ人が多いですね。

東京では2割くらいの人しか笹を選ばないんじゃないかな。少ない経験での感想なので地域によっては違うかも?

 

さて福禄寿ですが、中国の道教の神様で、福(子孫繁栄)・禄(財産)・寿(健康長寿)の三徳をもつありがたい福の神です。

 

 

2番目は、戒光寺(弁財天)

 

境内に弁天堂があり、奉納された赤い幟がたくさん。

 

伝教大師 最澄の作といわれる弁財天像が祀られていて、ご開帳は七福神巡りと11月3日の弁財天大祭の年2回のみで貴重。

 

金銭の融通をして下さる有り難い弁天様です。

 

戒光寺は、巨大な丈六釈迦如来像が見どころ。この日も本堂に上がって、お参りできました。

他のほとんどの寺院は、通常の拝観はこの日は休止が多いので、ありがたかったです。

 

さらにうれしいのが、小豆粥の無料接待をしてくださっていたこと。よだれ ごちそうさま。

 

 

 

3番目は、新善光寺(愛染明王)。これが番外のひとつになります。

 

境内の池の奥の小高いところに、愛染明王を祀った祠があります。

 

愛染明王像は、仏教の密教特有の憤怒相で彫られています。

 

人間のドロドロした愛欲を浄化して愛に昇華させてくれるとも言われます。

 

新善光寺の門前では、「つるき餅本舗」が出店されていました。きな粉をかけて食べる香ばしいみたらし団子を頂きました。

 

 

4番目は、今熊野観音寺(恵比寿神)

 

空海が創建した立派な寺院です。

 

恵比寿堂という小堂に恵比須神が祀られています。

恵比寿神は、七福神の中で唯一の日本オリジナルの神様です。

 

今熊野観音寺は、「頭の観音様」で、ぼけ封じ、頭痛・病気封じ、智恵授かりの御利益があります。

 

知恵を授けてくれるという「知恵の餅」も無料で頒布されていました。

超薄く切った餅が一枚入っていました。どうやって食べるんだろう?

 

 

5番目は、来迎院(布袋尊)

 

こちらのお寺も空海の創建。そして大石内蔵助ゆかりの勝軍地蔵尊、茶室「含翠軒(がんすいけん)」があります。

 

空海作と伝わる三宝大荒神坐像を祀る荒神堂がありますが、ここに布袋尊もお祀りしているようです。

 

 

布袋尊の土人形の授与もしています。釜戸の近くの荒神棚に飾ると、火難除けになると言われているものです。

 

古くなった布袋尊の人形は、境内の片隅で宝船のようなものに満杯に乗せられて供養されています。

 

 

6番目は、雲龍院(大黒天)

 

ここはふだんの参拝でも、「走る大黒天」が有名なので、七福神としても馴染みがあります。

 

いつもは台所に溶け込んでおりますが、この日はハレの特別な場所に安置されていました。

大黒天は、財運福徳のご利益のある神様。

 

 

7番目は、いよいよ泉涌寺(楊貴妃観音)。2つ目の番外になります。

 

大門をくぐってすぐ左手に楊貴妃観音堂があります。

 

ふだんは暗くて遠くてあまりそのお顔を観ることが叶いませんが、この日は良く観える位置に鎮座されていました。

 

 

 

8番目は、悲田院(毘沙門天)

 

こちらは、初参拝でした。

 

悲田院とは、仏教の慈悲の思想に基づき、病人や孤児のための施設として、造られたお寺だそうです。

 

そんな慈悲深い寺院に、戦いの神、毘沙門天は似合わないのですが、入って右手に毘沙門堂があり、お祀りされています。

 

 

そして泉山の中では、西側に伸びる尾根の上に位置するので、京都市街の展望が素晴らしいんですね。

 

 

こうして最後9番目に到着です。法音院(寿老人)です。

 

こちらも初参拝でした。寿老人堂の中に祀られています。

 

 

寿老人は、中国の道教の神様。なぜか頭が長い奇妙なお姿をしています。

 

長寿を司る神様ですから、老後の健康をお祈りしました。

 

 

こうして九寺をすべて廻って、完成した御朱印の色紙がこちらになります。

 

一見すると、八ケ所の御朱印しかないように見えますが、泉涌寺の楊貴妃観音は真ん中の宝船に捺してあります。

 

でも「洛東御寺 泉涌寺」だけで「楊貴妃観音」の文字は見当たりませんね・・・?やっぱり通称でしかないからね?

 

七福神以外も観ながら廻れば、もっと時間がかかると思いましたが、一般の拝観はお休みとなっていて、御朱印の行列もほとんどなかったので、3時間ほどで廻ることが出来ました。