高原の林の中に(怖い話) | らいとまんのブログだぜ

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撮影現場の怖い話
昔、人気だった深夜ドラマの映画版の
撮影の時の話です。
クランク・インしたばかりで、その作品
初めての夜間ロケの日でした。

現場はある高原の林に囲まれたような
空き地で、照明の仕込みも大変なので、
夕食のお弁当を食べたら休憩もそこそこに
照明部は仕込み準備を始める事にしました。

僕は打合せしながらお弁当を食べていると、
現場の方からギャーッという悲鳴がした
直後、「櫻井さあーん!」と僕を呼ぶ
叫び声がしました。
あろうことか、照明機材を積んだトラック
のパワーゲートに、助手のチーフのS君が
足を挟まれたというのです。

「制作部!救急車だ!」
そうは言ってもそこは高原で街からは相当
離れているので、制作部の車で直接病院に
運ぶ事になりました。
S君は足の負傷で、その作品はリタイア
する事になってしまいました。

スタッフの1人、チーフ助監督のM君は
かなり霊感が強い男で、後日僕に当時の
事を話してくれたのは・・・
「櫻井ちゃん、あの時は言えなかったん
だけどさ、ほら、Sちゃんが足を怪我した
日のあの現場の事。最初のカットのカメラ
ポジションがあるでしょ。そのカメラが
向いた方向の左と右の端っこにね、子供
が1人ずつ立ってたのを見たんだ。
Sちゃんの事故と関係があるかどうかは
わかんないんだけどね。さすがに当日に
は誰にも言えなかった』

もちろん、人里離れ、民家も何も無い
高原に、いるはずの無い存在。