
今日の一曲!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会「繚乱!ビクトリーロード」~ₙC₅解体-3~
※ 「ₙC₅解体」の意味および趣旨説明はこの記事の前置きをご覧ください。
レビュー対象:「繚乱!ビクトリーロード」(2022)

今回取り上げる楽曲は、『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』から「繚乱!ビクトリーロード」です。所謂自己紹介ソングで、ジュリテクならぬジュリアナEDMとでも形容したいバブリーなオケのせいか、12人が順繰りにお立ち台に上るイメージが浮かびます。そのシチュでは特に果林が様になっているような。
前々回および前回の「今日の一曲!」に取り立てたラブライブ楽曲と同様、本曲もリズム重視というか台詞中心のナンバーですが、三連続で旋律性に乏しい選曲をしたのは敢えてです。というのも純粋にメロディが良い曲は無印で、加えて多様な編曲はサンシャインで通過してきているため、以降のシリーズでは新機軸となるラップないしポエトリーめいた作風に惹かれる傾向にあります。
本曲でいちばん好きなのはしずくのセクションです。"桜坂しずく 見参!"がイヤーワーム過ぎてよくリピートしています。テンポ良く"大きいリボンがトレードマーク/桜坂しずく"ときて、"見参!"が発声されるまでの僅かなブレイクにフロウの神髄が窺えるのと、「けぇ~んざんっ!」という譜割りの妙でしょうか。トリを飾る歩夢はさすがの好待遇で、各人によって微妙に変化するオケに於いて最も分かり易くキュートなサウンドが添えられています。
旋律性に乏しいと表現しておいてなんですが、全体歌唱の部分は結構にメロディアスです。"夢を追いかけてく/一人一人 抱きしめて"の美メロっぷりには耳を奪われますし、"今 虹の花を咲かせて"のスタンザに見られる百花繚乱な音運びはサビメロに相応しい勢いを誇っています。トラックが最もアグレッシブになる[2:48~3:02]は実にクラブバンガーな趣が格好良く、フロア志向の中毒性が抜群なので爆音ヘビロテでハイになって楽しみましょう。
昨日の記事に引き続き今回も異次元フェス アイドルマスター☆♥︎ラブライブ!歌合戦のDAY2に言及しまして、上掲ライブCDに於いては「繚乱!ビクトリーロード(Long Ver.)」として収録されています。台詞パートを如何様にも改変出来る高い自由度のお蔭で、ニジガク以外のシリーズメンバーにアイマスからのキャストも入り乱れるシャッフルコラボでも問題なく成立するのが強いです。
オリジナル(ニジガク)からは彼方と栞子が歌詞内容そのままに参加し、サンシャインから千歌と花丸、スーパースターからすみれと可可、蓮ノ空から瑠璃乃と綴理を加えた8人がライブライブ側の布陣で、これをアイマス側がデレマスから卯月と未央、ミリマスから風花と莉緒、シャニマスからめぐると冬優子の6人編成で迎え撃つという、都合14人による"繚乱!歌合戦!"となっています。
収録先:『夢が僕らの太陽さ』(2022)
本曲の収録先はシングル『夢が僕らの太陽さ』です。表題曲はTVアニメ第2期のED曲で、畑亜貴さん作詞の王道ラブライブ全体曲といった確かな風格があります。ラスサビ後のCメロがエモくて好きです。