liminal / 砂原良徳 | A Flood of Music

liminal / 砂原良徳

大震災により発売延期になっていた
砂原良徳『liminal』のレビューです



前作『LOVEBEAT』から、実に約10年ぶりのアルバムで
去年リリースされたEP『subliminal』の延長とも言える作品だそう

『subliminal』からは The First Step と Capacity が収録
しかしどちらも(Version Liminal)となっています

過去にEPのレビューもしましたが、どうもいい加減な内容だったので
EP収録曲も改めてここでレビューしますね!
DVDに subliminal が収録されているため
Unconscious Fragment 以外は再レビュー可能ですので



01. The First Step (Version Liminal)

スローで刻まれるビートに
様々な電子音が右へ左へ駆け巡るのが格好良い曲

中~終盤は柔らかい印象の音も出てきて
それが無機質なサウンドと重なっていくのが綺麗


02. Physical Music

イントロから何度か出てくるフレーズが印象的で
細かく刻まれるビートと共に展開していく曲

そのフレーズを境に、新しいブロックに入って音が変わっていく
そんな感じの曲構成ですね
2:39~のちょっとゲームムージュックみたいなブロック
ここが癖になるので何度も聴きたくなります


03. Natural

ナチュラルというタイトルからか
あまり音数は多くなく、特にこれと言った大きな盛り上がりもない曲

ノイズ混じりのサウンドが特徴的


04. Bluelight

このアルバムでいちばん好きかも

無機質で、分かりやすいキャッチーさなどない曲だけど
張り詰めた空気が堪らないです…暗いけどどこか美しい

underworldの『Oblivion with Bells』に
入ってそうで気に入りましたw


05. Boiling Point

タイトルからすると、もっと弾けそうな曲かと思ったけど
これも04と同じく、無機質且つ緊張感のある曲です

だけど04のような美しさは感じなかったなぁ
こっちはもっとガチャガチャした印象でした
あっ、でもそのガチャガチャが沸騰だとしたら正にだなw


06. Beat It

これはタイトル通り、ビートに拘った曲だと思いました

本当に色んなサウンドが出てきて、耳が忙しいんですが
上手いこと全部の音に乗っかれると、とっても気持ち好いです

特に1:48~2:46までが最高


07. Capacity (Version Liminal)

このアルバムで最も長く、約7分の楽曲

動物の鳴き声みたいな音がとても耳に残りますが
それ+様々な機械が稼働しているようなサウンド
途中の歌詞というか、英語からしても
やっぱり地球のことを表現した曲なのかなぁと思います

地球の悲鳴に思える


08. liminal

ラストの曲
ビートはなくなり、美しく広がるサウンドだけのクールダウン的な楽曲

別の次元に行った感じがします



以上です


なにぶん音だけなので、説明しにくいというか
説明が稚拙だったり、感覚的な表現もあるんですが
ご容赦を



全体の感想としては、かなりストイックなアルバムといいますか
音一つ一つに凄い拘りを持っているなぁーというのを感じた作品

一聴すると暗く無機質に感じますが
裏に色んな感情が潜んでいるなと思いました
その感情もどちらかと言うと暗いものだけれども

しかし元々機械的というか、こういう世界観も音も大好きなので
サウンドはツボでした


あと単純に作るの大変だったろうなって思いました
この音の詰め込み方は見習いたいです
全ての音が、巧くビートを刻む要素になっていますよね



続いて付属のDVDのレビューを簡単に


01. Subliminal

こうして聴くと、subliminalはキャッチーだなぁw

文字が中心のMVで、結構ドキっとするような描写もありますね
メッセージ性というか、訴えかける内容です


02. Wave Motion (Version 2)

MVも正にタイトル通りですね
ここに収録されたのはなんだかラッキーな感じ


03. LOVEBEAT (Live at Liquidroom 2009)

ライブでの、映像と音のリンクを堪能できる内容
とっても格好良いです



以上!


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