Mr.K's Report -2ページ目

Mr.K's Report

Long for Master of Life.

GWは1日だけ家族から釣りDAYを頂戴した。その代わり24時間だ。

 

ぶっ続けで釣りをしまくってやるぜ。

 

…そんな私のもくろみは、早々に崩れ去ろうとしていた。一番の理由は金曜日の仕事の後で夜中から土曜日の夜中にかけてを予定していたのだが、その金曜日の仕事がハードで、すっかり眠くなってしまったことだった。いっそ一度寝ちゃって早朝から行くことも考えたが、そうすると今度は起きられない可能性がある。乳児がいるのであまり変な時間にアラームはかけられないのだ。ならばせめて釣り場へ行き、そこで寝ることにしよう。早朝勝負だ。

 

釣り場はさんざん悩んだが(そしてその場所や釣法を悩んでいる時間が面白いのだが)西へ。飛島・木曽三川方面。知多半島も主要なポイントはもう一応回ったし、私の腕が悪いからだろうが、今の時期に知多半島で釣れるイメージが上手く湧かなかった。釣り公園などは人が多すぎるかもしれないと敬遠したのもある。メインターゲットはずばりシーバス。川魚が遡上しているという記事もよく目にする。カメジャコでぶっ込みつつ、状況を見てルアー釣りも試みよう。目標は何かしらの魚、出来れば15cm以上の魚を釣ること。

 

 

午後11時前に家を出る。眠い。それになんだか気持ちがふわふわしている。

30分ほどで太平堂釣具 飛島店へ到着。事前に調べた通り、ありがたいことにGW中は24時間営業している(通常も時期や曜日によって異なるので要確認)。カメジャコ10匹と仕掛けの類を大将と相談しながら購入する。ポイントの話などもそれとなく伺う。

 

そこからやや引き返す形になるが、貯木場へ。下見にも来たことがなかったが、ネットで情報を調べて想像していたのとはどこか雰囲気が違った。まぁというより暗くて全体像がよく分からない。とりあえず東側の堤防のところで家族連れが車を横付けして投げ釣りをしていたので、15mほど離れたところに陣取らせて頂く。

 

話を聞きに行くと、小学生を2人にお父さんとお爺さんという微笑ましいチームだった。状況としては全然駄目らしい。潮的に夜明けが勝負だと。夜明けに勝負するのに子供連れて0時からスタンバイ? と若干驚いたが、考えてみれば私と同じで車内で寝るつもりなのかもしれない。特に子供は早起きが苦手だし。連休中だしね。餌はアオイソメ、狙いは特にないとのことだった。お礼を言って車へと戻る。

 

 

この日は雨が降っていた。朝まで降る予報だ。せっかくの長時間釣行をそれくらいでめげないぞ。と、雨具を持ってきていたが、車を横付け出来るならそれにこしたことはない。まずはここでいいか。

さっそく釣りの準備に取りかかる。太平堂の大将に聞いた通りのセットだ。スパイクオモリの25-30号にハリスを70cmくらいの一本針にカメジャコ。うん、釣れる気がする。30m程ぶっ込んで車に乗る。穂先には鈴をつけているのでアタリがあればすぐ分かる手筈だ(アワセられるかは別問題だが、まぁそれはまずアタってからの話)。

 

準備万端。リンリンというきれいな鈴の音が聴こえてくるのを待ち構えながら、車の窓を開けて耳をすませつつ、煙草を吸う。しばらくの間スマホで釣り情報を眺めたりする。

 

 

ーッ・・・

 

・・・プーーーン

 

蚊だ。

 

 

くっそ、このモスキート野郎め。
まぁでも名古屋で釣りをする以上これからの季節避けては通れない敵か。しかし車内ではたまらんなぁ。

3回ほど戦闘を試みるが、4回目で降参して窓を閉めた。鈴の音もなんとか、聞こえるでしょうきっと。

 

ときどきリールを巻いてカメジャコを確かめる。だんだんとぼろぼろになって千切れたりしてるので交換するが、これはお魚さんがやったのではなく、単にキャストの衝撃や回収のときに引きずられて痛んでしまったのだろうと思う。

 

寒いな。エンジンをかけて10分ほど暖房を入れる。膝掛けをかける。少しの間目をつぶる。

 

 

...zzZ

 

 

午前3時頃覚醒。雨が強い。カメジャコを確認するも、魚につつかれた形跡はない。何となく釣れなさそうだなと思う。貯木場の西側を下見しながら移動。

 

 

次は太平堂の大将から聞いたポイント。まぁ隠すほどではないが、一応木曽川下流右岸の小さな突堤とだけ。

ここで雨の中2時間ほどぶっ込み釣りをしたりルアー釣りをしたりして楽しむが、何もなし。

夜が明ける。朝が来た。満潮も通り過ぎた。にもかかわらず、全然魚っ気がないな。うーん、移動。

 

 

そして最後に長良川下流右岸。なばなの里の近くに釣り座を構える。本当はもう少し河口付近を考えていたのだが、工事中の箇所が多くここまで上ってきてしまった。

 

 

 

 

 

 

時刻は午前8時。大潮で午前6時に満潮なので今は潮位が下がっているところだ。雨はどうやら止んでくれて曇り模様。雨後の水の濁りは釣りに良い影響を及ぼすとも聞く。よしよし。私は懲りもせずまたカメジャコをぶっ込む。さぁここから本編開始といこうじゃないか。

 

 

午前10時。まったくアタリはないがカメジャコは順調に減って残り5匹。けれど空が晴れてきた。風もほどよい。魚に縁がないことを除けば、いい休日である。私は持ってきていた文庫本を広げた。むせ返るほどの森林の匂いのする短文集だ。これさえあればどこでも戦える。煙草を吸いながら2、3節読んでは仕掛けを確認し、キャストし直す。あまりいじくり回さない方がカメジャコの負担も少なくて済むのでは…とも思うが、太平堂の大将が10分に一度は回収した方がいいと言っていたので、とりあえずときどき回収している。その度にどこかが破損しているカメジャコを哀れに感じながら。

 

 

午後0時。何もなし。

あ、そういえば今日はお弁当を作ってきたんだった。それも私のお手製である。といってもおかずの半分は冷食であと半分は昨夜の残りものだが。

 

食す。うまい。

 

丁度今はド干潮だ。朝型は15人くらいいた釣り人もほぼ姿を消して、水面から顔を覗かせた捨石の上でおじさんが何かを探したりしている。

 

よし、ルアー釣りにしよう。それもとことんまでルアー釣りだ。「やっぱりルアーは違うやつ(持ってないやつ)の方が…」とか「潮が…」とか「水温が…」などと洒落臭いことは一切考えずに、もう釣り場に来てしまったのだから9cmのシンキングミノーを100回でも1000回でも無心にキャストしてみよう。 そうすれば何かが起こるかもしれない。 なにせ今日はかつてないほどに時間がある。おそらくあまり良いコンディションではないであろう今の状況から、満潮まででも日没まででもとにかく釣れるまで続けよう。コンディションに合わせて釣りをすることが出来ないのなら、ひたすら継続してコンディションの方が自分と合致するのを待つ。お前は挑戦者なんだ。せっかくの連休、とことんまでやったれい!

 

 

 

ちょっと時間がないので日曜日の釣行の概要だけを箇条書き。

 

  • 午前3時半から初師崎新港で初電気ウキ釣り。
  • 餌はアオイソメ。狙いはメバル。
  • 周りに誰もいない中、穏やかな夜の海でぽつねんと電気ウキ釣りスーパー楽しい。
  • しかし何もなく夜が明ける。
  • 午前5時半に豊浜釣り桟橋へ移動。
  • 狙いはキス、カレイ。
  • もしくは回遊魚が来たらそちらにチェンジの二段構え作戦。
  • ただし、思いのほか電気ウキ釣りが楽しかったのでもっとやりたいと思い、ウキ釣りに。
  • タナは深めに、潮に合わせてなるべく底を取るように。
  • 徹夜だったため、ぽかぽかと暖かくなってきた時に少し寝ながら釣りも。
  • 周りは小カレイが1匹、キスが5匹くらいかなー。私が確認出来た限りでは。回遊魚は来てなかった。その他フカセ師さんがグレを数匹上げてらっしゃった。
  • 私はいつも通り総スルー。
  • 午後1時頃にタイムオーバーにつき終了。
  • まぁ楽しかったかな? 全体的には。そりゃ釣りたかったけども。

 

 

釣行日 4.24
場所 師崎新港、豊浜釣り桟橋
釣果 ゼロ

反省点 やっぱりターゲット的に日中はウキ釣りではなく投げ釣りにすべきだったか

 

 

 

 

この頃、「魚を釣ること」にこだわり過ぎてしまい、あまり釣りを素直に楽しめていないなー、と反省する。
それで今回は魚が釣れやすい微妙なポイントよりも、やや期待値が低くても釣りをしていて気持ちのいいポイントで釣りをすることにしてみた。
開始時間もあまり無理はせずにぼちぼち適当な時間に。ポイントはGoogleマップと中部釣りドライブマップを眺めながらそろそろちょっとは魚がいるかなーと西知多(という言い方が適切かどうか分からないが、個人的に新舞子~冨具崎辺り)にして、スタート地点は樽水漁港というところに狙いを定めた。

 

 

午前5時に目を覚ます。日の出には間に合わないか。まあまあ、慌てない慌てない。また嫁さんがおにぎりを作ってくれた。サンキュー。

まだ薄暗い街で車を走らせる。元ちとせカバーのあがた森魚「百合コレクション」を聴きながら釣り場へと急ぐ。

 

途中フィッシングいとうさんに寄り―というかこのお店は本当にいい位置にあるな。営業時間も早朝から開いていてありがたい―今回は初めて虫餌を自分で買って釣りをしてみることにした。イソメと迷ったが、常連さんがほとんどみんな石ゴカイを買っていたので自分もさっくり石ゴカイに決める。

 

 

樽水漁港を目指していたが、ここでちょっと気が変わり、やっぱり常滑前島に行ってみることにした。どっちみちほぼ通り道だ。

 

めんたいパーク、コストコのスタンド、イオンモールなどを横切る。この辺りはいい意味で人工的に発展しているなぁ。まるでシムシティの中にいるみたいだ。

 

 

午前6時10分頃に前島到着。駐車場が有料だった気がしたが、勘違いで清潔に整備された駐車場が無料だった。なんという粋な計らいか。
釣りの準備をしていると、石ゴカイの袋から粘土的なものが車のシートにこぼれたりしたが割愛。

 

今回のテーマは、石ゴカイを餌にした投げ釣りだ。まだ少し早いには早いと思うが、キスかやや小型のカレイの1匹でも釣れれば大満足。

 

釣り場の雰囲気はだいたい事前に調べた通りだった。ここは梯子を降りて釣り場へ行くらしい。本格的な装備の人ほどきつかろうな。あとご年配の方。それを補うためか、梯子にロープが繋がっていたりした。
人はぽつぽつ。家族連れもわりといるので、だんだん賑わってくることが予想されるが、まだそれほどではない。

 

 

 

常滑前島

 

 

 

とりあえず高架下から10mほど離れた場所に陣取る。コメントでクニさんから聞いていた通り藻が酷く、二度ほど根掛かりさせてしまってすぐ移動。

南側の藻が薄い箇所へ行ってからは快適に釣りをすることが出来た。なお、前回折れたティップ部は接着剤で応急処置した結果、とりあえず私の腕前ではあまり問題なく使えそう。よかった。

 

 


で、石ゴカイ。

 

 

 

 

 

 

不気味ではあるがよく見ると案外可愛かったりもして、それが必死で抵抗してくるものだから改めて結構くるものがある。止せばいいのに「うぎゃー、やめろー(阿鼻叫喚)」なんて心の中で当てレコしたりしてまぁ割愛。

 

仕掛けはジェット天秤(8号~15号)にキス・カレイ用の万能仕掛け(針6号~8号が2,3本)。そこに半分に千切った石ゴカイをセットする。最初はそのまま使っていたが、どうせすぐに半分ぐらいになってしまいもったいなかったのと、虫餌の生死はあまり釣果に関係ない云々、体液が出た方が匂いで魚が寄ってくる云々、そういう記事をどこかで読んだ記憶があったのでそうした。

 

 

そのまま4時間ほど投げるが何もなし。皆さん足元で釣ってらっしゃるからそうした方がいいのかなと思いつつ、つい投げてしまう。少しは足元でもやったけれど、いずれにしろ何もなし。隣でフカセ師がコマセを撒いていたりするが、そちらも反応なし。反対側の大学生グループも諦めムード。


フカセ師って、一方的なイメージだけど釣り場で一番戦闘力の高い存在だと思うんだよね。そのフカセ師さんがアタリゼロだと、やっぱりこっちも若干つらいものがある。超勝手な言い分だけど。それで移動しようかなという気持ちがふわりふわりと。


もちろんこのまま夕方まで辛抱する選択肢もあって、回遊魚じゃないにせよ午後から活性が上がりそこそこ釣れたとか、粘りに粘って最後に大物が釣れたなんて話はいくらでもあるんだけど、経験不足な為かどうしてもピンと来ず、感覚的に無理な気がしてしまう。

 

 

ということで、移動することに。樽水漁港を素通りして冨具崎の磯場を目指す! 家にいるときは冨具崎まではちょっと遠いからなー、とためらっていたが、前島まで来てしまうとあと少しじゃんという気分になるマジック。

 

午前10時30分冨具崎白い灯台前着。ここも有料駐車場と思っていたけど、どうもシーズン以外は開放されているのかな?

 

 

 

冨具崎の白い灯台

 

 

 

わー、すごく雰囲気がいいね! リゾート感抜群(しかも商業的な意味ではなく、あくまで自然体で素朴なリゾート感)。灯台の前にはどこかで見たようなカップル達が将来を約束する錠がかけられていたりする。しかしよく見ると毎年一斉撤去してお祓いしますとか書いてあって何とも言えない感じに。

いざ磯場の方へ行ってみると、前島以上に凄い藻天国(でも荒々しくて格好良い♪)。まぁ無理かな。砂浜中央に多少開いているコースがあったので、こんなとき投げ竿があれば何かが起こるのかもしれない(し起きないかもしれない。実際釣り人もいないしね)。それからカップル達が砂浜を歩いたりしている中、貝殻を拾って戯れたりした後ですぐ隣の冨具崎港へ移動。夏になったら絶対また来よう。釣り抜きで家族と来るにも良さそうなスポットだ。

 

 

冨具崎港はいい感じに釣り人がちらほらいて、とてものどかだった。天候も穏やかで、竿を置いたまま寝転がっている人もいた。あー、これこれ。これなんだよなぁ。碧南や豊浜も人が多すぎてうんざりするとまでは別に思わなかったが、やはりすぐ近くに人がいると気を使ってリラックス出来ない。対岸がやたら近かったり、電車の音がしょっちゅう聞こえるような場所も(それはそれで趣があるけど)何となく窮屈で落ち着かない。となると、釣りを満喫出来ない。それでもたくさん釣れれば結果オーライぐらいに気持ちを持っていくことも出来るが、全然釣れないとなるとかなり凄惨な気持ちになってしまう。具体的には休日に家族を置いて遊び歩いて、しかも全然楽しめずに疲労を溜めて帰ってくるとかお前はいったい何なの? 馬鹿なの? 感。

 

石ゴカイを使用しているので、疑似餌のようにあまりいじくり回さずにある程度竿を放置することにしている。たまーにゆっくりタダ巻きしたりもするが、ワームなどの時に比べれば圧倒的に何もしない時間が長くなる。それで手持ち無沙汰なのでスマホでネットニュースや他の人のブログを読んだりするが、これはいまいちだな。家にいるみたい。それなら普段読まないようなタイプの雑誌や文庫本とかを持ってきた方が有意義な時間を過ごせそうだ。

それか竿がもう1本でもあればもっとバリエーションが生まれるんだろうけどね。
あんまり暇だから、いつか面白半分で買ったタコ釣り用カニちゃんにナイロンライン3号を結んでクーラーボックスに繋ぎ足元に落としたりした。あはっ、これは面白いな。どうせ釣れなくても何らダメージはなく、得るものしかない。

 

 

 

 

 

 

…ま、釣れなかったよ。結局何もね。でもこのクールな冨具崎港で釣り糸を垂らせただけで、今回は充分に満足出来ました。満足出来たからもう帰ってもいいぐらいだけど、問題は石ゴカイが大量に余っていること。なのでまぁちょっと探索しつつ、どこかで釣りを再開しよう。

 

 

そういうわけで、今回は釣り場調査メインのパターンになりそうだ。長潮だし。いや長潮の何たるかもしらない素人ではあるけど、どうもやっぱりそんなに良くないっぽいね。

 

 

 

午後1時40分頃河和港着(河和漁港ではなく)。

これ以上南へ行くと帰るのが面倒ということもあって今度は東知多へ来てみました。道中の畑風景なんかも懐かしくて楽しかったが、そんなことまでいちいち書いていたらキリがないので割愛。
河和港はというと、かなり不衛生な感じがするね。海面がゴミだらけだし、空気も悪く、すぐ目の前に工場が見えて、亀がお亡くなりになって浮かんでいたりした。フェリーが出ていて篠島や日間賀島に行けるらしい。ふーん。堤防の先端で釣りをしているカップルがいたので状況を聞いてみると、小さいのが少しとのこと。他に堤防の角に釣具もカメラも何も持たずじっと座っている女性が一人いて、まさか身投げでは…とちょっと怖かったが、身投げするにせよこんな浅くて汚い海でする人なんか居やしないだろうとそのまま撤退。

 

 

その後布土川の河口まで来ると景観はいくらか良くなって、ビーチもありそれなりにいい雰囲気だった。ただ時間的には長潮とはいえ、満潮にもかかわらず水深がだいぶ浅いような。でも中部釣りドライブマップにもキスやメゴチが釣れると書いてあるし、こんなもんなのかな。眉唾だが水深が浅いと魚がベイトを追い立てやすく、捕食スイッチが入るので釣れやすいなんて話もあるね。ちょっと迷いつつも移動。

 

 

 

布土川河口付近のビーチ

 

 

 

午後2時45分頃武豊緑地着。大型トラックの行き交う工業地帯からいきなり家族連れ憩いの釣り広場に変わったので何とも不思議な感じ。空気的にはちょっと苦手かな。ここで釣りするなら碧南でいいと思う(ほぼ対岸が碧南)。温排水に変なものが混じっていて云々なんていう人もいるが、自分的には特に匂いもしないしあまり気にならない。
家族連れの中の少年に「釣れてるー?」と聞いてみたら「全然釣れてませんよーw」と言われた。周りを見てもそんな様子だ。と思ったらとあるご夫婦の針にエイがかかったようで、すぐ手前の水面付近をふよふよと浮いていた。旦那がラインを切ろうと言っているのに奥さんが嫌がって、タモがないけど、隣の人は持っていて、でも毒があるからやめた方が、なんてバタバタやっているのを背にしてさっさと移動した。

 

 

んー、次が最後の移動かな。どんな状況でもそこで最後まで釣りをしよう。と、衣浦トンネルまでやってくる。時刻は午後3時10分。

 

 

 

衣浦トンネル西側

 

 

 

この間衣浦トンネルのポイントが分からないと書いたが、多分西側ではここだ。東側は例のウッドデッキになっている辺りになるかな。狙う魚はずばりシーバス。なんて、狙えるような身分ではないけどw 衣浦といえばシーバスという印象。シーバス大会も開かれているし、釣果報告も無数に出ている。「衣浦」とググればすぐに「シーバス」が一番上に来る。本当はボートなどでポイントまで行くのが一番いいようだが、節度を持って、そこまでは深追いすまい。

 

 

ところで衣浦トンネルもあれだな。ちょっと変わった匂いがする。ひどく臭いというほどではないが、うん。碧南釣り公園の駐車場付近にいたときもふわっと漂ってきたことがある。ドッグフード的な匂いだ。工場がこの辺にあるんだろうな。もちろん本当にドッグフードかどうかまでは判断出来ないが、例えばマグロフレークを製造するときの過程で発生する匂いかもしれない。ともかくそんな食品系のやつだ。あまり私は得意ではないかも。ただ、経験上言ってしまえば釣り場の匂いなんてものはよっぽどじゃない限りだいたい30分もいれば慣れて平気になるもんだ。これ以上移動するつもりもないし、気にしないことにしよう。

フィッシングいとうさんで買ったときにはそんなに多く感じなかったが、石ゴカイはまだまだたくさんあり、ある時点でとても使えきれないことに気づいた。なのでいくつかの針でふさ掛けにしたりもしたが、それでも全然減らない。

 

 

午後7時頃竿を仕舞う。石ゴカイが余っていたこともあってかなり粘ってしまった。余った石ゴカイをどう処理するかだが、どういう風の吹き回しか嫁さんは朝家を出るときに明日(日曜)も釣りに行っても構わないみたいなことを言っていたので、石ゴカイも(見えないように)持ち帰り「いや~、餌が余っちゃったから明日も行くね」などと言うことも不可能ではなかった。

でも正直私もこの時期にどう立ち回ればいいのかいまいち分からず、疲れたし、予報も悪く、若潮だったので、また釣りへ行くような気分ではなかった。かといって石ゴカイを持ち帰って家で飼うなんてことは考えるだに恐ろしい。何が起こるか分からない。うちの嫁は小さい羽虫でも悲鳴を上げて逃げまわるほど虫が苦手だ。というかああいうビジュアルの石ゴカイを素手で千切って針にぶっさして帰ってきたなんてことをもし知ったら、いくら手を洗っても数日は触ってくれないんじゃないかな。そんなわけで大量に余った石ゴカイはすべて海へお帰り頂いた。どれくらい生きられるのか分からないが。すまぬ…。

 

 

ただでさえ帰りが遅くなったのにスマホの充電が切れて道に迷い、更に遅くなってしまった。でもそれを責めるでもなく、嫁は大変だったねと言ってご飯を作ってくれた。やはり明日は家に居よう。あ、言い訳するわけではないけれど、先週の土日は普段より更に積極的に育児に取り組み、大人用のご飯も全て私が作りました。釣りへ行かない休日はそうやって少しでも帳尻を合わせねば。

 


釣行日 4.16
場所 常滑前島、冨具崎港、衣浦トンネル
釣果 ゼロ

 

『金城橋付近下見』

 

1ヶ月ほど前のことになるが、港区の金城橋付近というのも結構それなりに有力なポイントだということを小耳に挟み、仕事で通りかかったついでにその近辺を探索してきた。

 

 

 

 

これは、ありだな。何となく釣れそうな気がする。水質もそれほど良くはないが、バリバリの工業地帯よりはいくらかマシそうだ。そしてなにより家から近いのが良い。同じ坊主でも豊浜まで行って坊主なのと名古屋港で坊主なのではトータルのかかった時間が同じでも、精神的負担がまったく違う。

あてずっぽうで言うと、釣れる魚はカサゴ・クロダイ・シーバス・タコとかかな。時間に余裕がないけどサクッと釣りをしたいときなんかにまた来よう。

 

 

『釣ってみたい魚ランキング ベスト5(暫定)』

 

※あくまで波止から釣れる可能性のあるもの限定。

 

  1. クエ(ま、ドリーム枠ということで。いつかはこんなのもね…)
  2. シロギス(いきなり現実的。でも一番家族に喜ばれそう)
  3. タチウオ(魚屋にあったのを買って食べたことがあるが、とにかく旨い)
  4. アオリイカ(餌木が格好いい。釣れて美味しい。なんなら生きてるうちに醤油かけて食べたい)
  5. カサゴ(いつになったら会えるのかな?)

以下カレイ、ハマチ、タコ、サバ、イシモチ、ハゼ、スズキ、カワハギ、クロダイ、アナゴ、アイナメ、メバルetc.

 

ドリーム枠には他にも候補はあるけど、やっぱり釣りを始めるまで名前も知らなかった魚は遠い世界という感じで一段下がるな。GTとか。近頃はサビキ釣りばっかりだったので、サッパとカタクチイワシぐらいにしか会えなくて当然なんだけど。

これからの時期という意味で楽しみなのはシロギスやメバル?

 

 

『折れたティップ』

予算がつかないので、やはり接着剤だけでひとまずなんとかすることに。

 

 

『2本目の竿』

ティップの修理すら満足に出来ないのにちゃんちゃら可笑しいよ。というか今の竿だって私のレベルには過ぎたものなんだよ? 少なくとも1年間はその竿で修行しなさい。あるいは20cm以上の魚を50匹釣るとか…。と、私の中の正論マンが阻止しようとしてくる。

 

く、欲しいったら欲しい。

 

実際には経済的な事情もあるので、正論マンの意見に当たらずとも遠からずなことになる予感がする。
しかし次の竿を考えるの分には自由だ。いい勉強すらなるだろう。そこでこの機会に、一度その前に今自分が使っているロッドの特性を見つめ直してみることにする。

 

 

ダイワ クロスビート965TMFS

 

ダイワのHPを見ればよく分かるが(といっても釣りを始める前は3分の1も分からなかったが)、この竿は振り出し式の硬めの万能竿だ。

ということは基本的にはそれなりになんでも出来る。ただその硬さ故に軽いルアーは飛ばせない。メバリングなどには向いていないということ。その代わりパワーがあり、かなりの大物がかかっても負けずに余力を持って取り込めるだろう。

HPにある対象魚表では「タチウオ◎、シーバス◎、アオリイカ○」とある。根魚やらメッキやらアジは対象外だ。もちろん釣れることは釣れると思うが、当社としてはお勧めしませんといったところか。するとタチウオやアオリイカはまだシーズンではないので、私はシーバス(セイゴ、フッコ、スズキ)を狙うべきということになる。なるほど。

 

ちょっとびっくり。冷静に考えて、シーバスに集中して狙ったことはこれまで一度もなかった。真剣にシーバスの釣り方について考えたこともない。なんなら中級者になってからやろうとのちの楽しみに取っておいたふしさえある。しかし唯一持っている竿は、まさしくシーバスロッドなのだった。

それならばシーバス向きのルアーなら飛ぶのかというとそんなこともないが、これはあまり飛ばす必要がないという意味かな。ちょいと投げて、潮や川の流れに上手いこと乗せればよしという。まぁシーバスのことはひとまず置いておこう。
あとは「ちょい投げ」「ジギング」にも多分適していると思われる。両方ともまだ本シーズンでなかったり、ポイント選びが難しかったりするのでろくにやってなかったが。

 

これらを踏まえた上で、次の一振りを検討する。この竿でやれなかったことの中から、自分のやりたいことを見出すぞ。

 

これまで私はどちらかといえばルアーマンに憧れていた。ルアーはひとつひとつが工芸品のように美しく、例え魚のいないポイントを選んでしまっても無益にライブベイトを殺すこともない。すぐに横文字を使いたがるのが難点といえば難点だが(シーバスだのライブベイトだの)。無数にあるルアーの中から気温や潮の流れを肌で感じて、その状況に最も適したものを見つける。そして釣れた魚に感謝して持ち帰り、家族と一緒に食べる。なんとも健全な趣味じゃないか。

 

私は愚かなことに軽いルアーはどんな竿でももちろん適切に飛ばせるし、重いルアーは硬い竿のほうが向いている(デメリットは食い込みが悪くアタリも分かりづらい?)という考えのもとに竿を選んだが、現実には軽いルアーは柔らかい竿でないとどうも上手く飛ばせないらしかった。それがとても残念で、2本目はもう少し短めで柔らかい調子の竿を買おうとずっと考えていた。クロスビートに加えてメバリング向けの柔らかいロッドがあれば、近距離のルアーフィッシングが存分に楽しめるだろう。

 

ところが、ここにきて今私は、急速に本格的な投げ竿に心惹かれている。直接的には釣り公園でサビキ釣りをするときに飛距離に泣かされたのが要因だが、もちろん投げ竿の魅力はそんな限定的なものではない。
投げ釣り、投げサビキ、浮きサビキ、ショアジギング、サーフトローリング、カゴ釣り、タコ釣り…。投げ竿を適当に置き竿して、その間にクロスビートで遊んでもいい。ああ、夢が広がるぜ!

 

結論:どっちも買っちゃえ。

 

 

『シーバスについて』

 

うーん…。前述したように、何となく中級者の釣りという感じがするが…。

ポイントとしては大きな川の河口部にいそうだ。それこそ橋の下とか? でも本命ポイントにはウェーディングしなきゃ行けなかったり。あとは海でアジング・メバリングしているときに思わずかかったりするイメージ。
やっぱり今のところまだ、積極的に釣ってみたいとまでは思わないかなぁ。こればっかりは感覚的なものなので、来週には喉から手がでるほど釣りたくなってるかもしれないし、先のことは分からない。1匹釣ったらその面白さに取り憑かれて…なんていかにもありそうだ。なにせ趣味の世界なので、そんな風に勝手気ままにやっていけたらと思う。

 

 

『今後の方針について』

 

まぁ完全に気分次第だね。サビキ釣りも3分の2で外しちゃったからそこまでの優位性はもうないし。(自分で買うという意味で)虫餌デビューして堤防で投げ釣りしてもいい。ちょい投げ五目釣りでもいい。春告魚ということで、メバル狙いに特化するのもあり。やっぱり時代はシーバスか!とか言い出してもいいし、穴釣りしたっていいじゃん。

 

今週末はファミリー的にも竿休日にした方がよろしいと思われるので、ゆっくり家族と過ごしながら適当に釣り情報でも漁ります。

年度末の検査地獄から開放され、久しぶりに釣りへ行…、

 


と、言いたいところだが、実は3月26日の夕方3時間ほど時間を作り、疲れきった身体で碧南釣り公園へサビキ釣りに行ってきた。その結果、坊主だった!

 

サビキ釣りはスゴイ!シーズン中であればたぶん少なくとも何かしら1匹は釣れそう。しかも徐々に暖かくなってくる季節だし、まだまだこれからがシーズンだ。そんな期待に胸を膨らませいただけに、ショックは大きかった。

まぁけど前回も釣れていたのは午前中だったし、こんなもんなのかなぁ。原因を探ろうと、素人なりに天候・気温・水温・潮・風などを考慮してあれこれと調べてみたが、最終的には「(回遊魚が)回ってこなかったから」ということ以上の答えは見つからなかった。

何故回ってこないのか?(どんなときに回遊してくるのか?) という、より根本的な問題には、理屈ではなく長い経験によって、ごく一部のその土地で毎年釣りをしている達人クラスの釣り人でない限り、おそらく誰も答えられないだろう。

 

回って来れば子供でも釣れる。回って来なければどうしようもない。それがサビキ釣りか、なるほど…。とはいえ実際まだ2回しか行ってないわけで、2回目はたまたま運が悪かっただけかもしれない。何枚に1枚隠れているBOUZUを引き当ててしまったのかが分からない。結局のところ、まだまだ何度でも行ってみるしかない。
ただ、自分で判断することは出来なくても「今ここで回っているよー」という情報を集めることは出来る。ある程度そういう情報ルートも広げていった方が良さそうではある。あまり得意な分野ではないけれど。

 

 

衣浦の小魚も気になるが、とりあえずもう一度碧南リベンジで日の出前に行こう。と、思っていたが、前日になって上州屋半田店のHPに『豊浜に良型のアジ・サバが回遊中♪』という記事がアップされていることに気がついた。『サバは大きいものだと30cm!マアジも18cm前後、マイワシも同サイズ』らしい。もちろん本当だろう。これが実現すれば、例え2,3匹でも前回よりずっと立派な釣果になる。懸念があるとすれば、既にこの釣果記事から4日経っていることだ。これがどれほど影響を与えるのことになるのか分からないが、まぁそれも勉強のうちか。とにかく、行ってみよう。

 

 

寝過ごす。

 

 午前3時に起きるつもりでいたが、アラームを消して二度寝してしまったようだ。午前6時半頃に「行かなくていいの?」と嫁に起こされる始末。前日の夜、魔の3月を無事に何事もなく切り抜けられたことだし、一杯ぐらいなら許されるだろう。と、ビールを飲んでしまったのが敗因だ(金曜日も飲んだが、疲れていてすぐに寝てしまった)。完全に自分の責任なので、ただ静かに落ち込む。嫁に「起こしてくれてありがとう」とも言えなかった(帰ってから言った)。

また、嫁はおにぎりも4つ作ってくれた。サンキュー・マイワイフ・フォーエバー…。


時間が惜しいので(寝過ごしたことを)あまり深く考えないようにして釣りの格好に着替え、身支度を整えた。ちなみに私は釣りをするときだいたいいつも同じ格好だ。フィッシングウェアでもなんでもないが、その一式以外にあんまり釣りに向いた服がない。せいぜい週に1回なので洗濯して毎回着る。普段は被らない帽子を被って、釣りに行くぞ! というスイッチも入りなかなかいい感じだ。これから暑くなってくればまた変わってくるだろうが。どうでもいいけど、Tシャツなどになり釣り場で椅子に座ったときの腹がやばい。人に会いたくない。夏までに痩せられるかなー。無理か。

 

 

4月3日。午前7時過ぎ。Thee Michelle Gun Elephantの「武蔵野エレジー」を聴きながら初めて行く豊浜を目指す。私の感覚では日の出前もさることながら、午前6時~9時頃もひとつの重要なホットタイムだ。時計の針が進むことに気持ちを奪われるが、こうなってしまっては焦ってもしょうがないのでぶっ飛ばしながら安全運転で向かう。

 

 

 

 

 

午前8時半頃。豊浜釣り桟橋到着。結構風が強い。へー、これがあの有名な釣り桟橋かぁ。確かに随分混み合ってら。でも幸いまだぽつんぽつんと何箇所か入れそうなところがあるな。特に一番手前の沖側はがら空きだ。などと考えながらひとまず釣具を持たずにうろうろ見聞する。お、でかい生け簀に魚が20匹ぐらい釣れてる。なんの魚か分からないが、15cmぐらいか。その隣でおっちゃんが釣れた魚をまな板で内蔵処理している。なんと後ろには干網まであり、魚が干されている。手馴れてるなー。おっちゃんは二人組で、どうも豊浜を拠点にしている釣り倶楽部の人らしい。他には家族連れも結構いるけど、なんとなく雰囲気は碧南より落ち着いてるのかな。さて、釣りを始めよう。

 

 

改めて、この日の目標は、

 

  • 魚を何か釣ろう。
  • 出来れば20cm以上のサバ、アジ、イワシのいずれかを1匹以上釣ろう。
  • エギングをしてみよう。

 

エギングについては前回3月26日の碧南でしている人がいたので、それは流石にちょっと早いにしても比較的潮通しの良さそうな豊浜ならひょっとするかもしれないと、Youtubeなどを見て勉強していたのだ(というかそれもあって豊浜に決めた)。もし本当にまだ早かったとしても、本シーズンに入る前に練習しておくことは悪いことではないはずだ。それと、これは目標でもなんでもないが、午前中に良い型の魚が3,4匹釣れたらお昼で切り上げて早めに帰ってついでに銭湯にでも寄っていきたいなぁと考えていた。この時はね。

 

 

 

午前8時40分。釣り開始。あ、今回はコマセ使います。途中チューブコマセとコマセかご(と10本パックの安いエギ)をフィッシングいとうさんで買ってきました。かごにコマセを注入して、かるーくキャスト。

 

 

カラカラ・・・

 

 

ん?

 

 

カラカラ・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

えぇええええええ。ロッドのティップが折れてるやんけ。

 

 

このロッドはティップが折れやすいという話は聞いていたから、ガサツな私なりに手厚く保護したり気を使っていたのに。でも 確かに ロッドバッグへ収納するときはパンパンなのでぐいぐい押し込むような感じではあったかー。どうも強い衝撃により1発でパキっと折れたというよりは、ちょっとずつ圧力がかかって、今の軽いキャストで折れたっぽいな。

 

なんにせよ、朝一のこれから釣りを始めようってときにこのざまで激しくテンションダウン↓↓↓


ちょっと今月はロッドを新調したり、修理したりするような金はないのだが…。
しかしここで帰るわけにもいかぬ。ロッドの先端がなくても一応釣りは出来るだろう。折れた先を保管して、釣りを再開する。「さぁフィールドでは主力メンバーを1人欠いた10人でゲーム再開です」「不利な分強い気持ちと団結力で攻めていって欲しいですねぇ!」などと白々しくも無理に茶化して気持ちを立て直そうとする。って立て直せるかバカ。

 

 

海の中はよく見えないが、何となく海藻が結構ありそうだ。あまり一気に仕掛けを降ろしては根掛かりするかもしれない。ゆっくり、そーっと下ろす。すっと竿を上げてみる。ぐぐっ。はい、根掛かり。

 

更にもう一度、根掛かり。

 

またこのパターンかよ。いい加減根掛かりは怖くなくなってきたと思ったらこれだ。場所が悪いのかな。コマセかごは5つも買えば充分だろうと思っていたが、このペースではちょっとまずいぜ。最悪始めに幾つか買った初心者用のサビキ釣りセットにもついているけどさ(なんだかんだでコレはいろんな場面でリザーバーとして役に立っている)。あくまで浅めのタナに限定してチャプチャプやるという手もあるけど、とにかくどうも流れが悪い。サクッと移動しよう。この場所ががら空きだったのも、微妙なポイントだったからなのかもしれない。

 

ということで、真ん中辺りの沖側へ移動。その後は大きなロストもなく、アタリもなく、風が強くなったりして、案外まだ寒くてダウンジャケットを着たりもしたが、他に特筆すべきことはなく、周りも釣れておらず、お昼になった。くっそう。このまま夜まで何にもないような気がしてきたぞ。

例の釣り倶楽部のおっちゃんのところへ行くと、また違う魚を捌きながらもう一人のおっちゃんと話している。会話が途切れたところで、

 

 

「(今捌いているのは)何の魚ですか?」

 

「これはメバルだよ」

 

「こっち(の生け簀にいるの)は?」

 

「そっちはアジだね」

 

「何時頃釣られました? 朝方?」

 

「夜だよ(ニヤッ)」

 

「今日これからは、どうですかね?」

 

「うーん。分かんないねぇ。突然サバが回ってくることもあるし」

 

「そうですよねぇ。どうも、ありがとうございました」

 

 

あ、夜かぁー。じゃあ幸か不幸か寝坊しなくても釣果は同じことだったかもしれない。最後の質問は我ながらどうかと思うが、豊浜の釣り倶楽部の人なら何か違う見地があるかもと思って聞いてみた。当てずっぽうでもいいので、何か指針が欲しい心持ちだった。


途中、エギングもした。セットパックに入っていたエギは(大きいものでも)2.5号と軽めで、例によって私のタックルは軽い仕掛けを飛ばすことに適しているものではなかったが、風が強かったので陸側に向かってキャストするとそれなりに飛んでくれた。なんの手応えもなく終わったけど、一応うすらぼんやりとエギングの練習も出来た。

 

 

仮に移動するにしても、もう南知多くんだりまで来てしまったからなー。ここから碧南までだとまた1時間以上かかり、時間がかなりもったいない。かといっていかに急に群れが回ってくることがあるとはいっても、何となく今日の豊浜には来ない予感がする。

(今地図を見ながら落ち着いて考えれば、師崎港や河和港へ行ってみるのもなかなか良い案に思えるが、その時は師崎は豊浜の隣で、あまり代わり映えしなさそうに感じたし、河和港は眼中になかった)


よし、じゃあこうしよう。今使っているコマセかごが午後3時より前にロストしたら衣浦か碧南へ移動。午後3時以降にロストしたら、その時点で今日はもうヤメ。ずっとロストしなければ、そのまま豊浜釣り桟橋と心中。日が沈むまで釣りを続けよう。

 

結論はすぐに訪れた。海藻が少ないポイントなので、海底に沈めたまましばらく置いておいたら、流されたらしく貝殻がびっしり付いた桟橋の基礎に絡み、ちょっと引っ張ったらすぐに切れてしまった。

 

 

はい、移動―。

 

 

嫁さんに作ってもらったおにぎりを食べながら車を走らせる。とりあえず有料の衣浦トンネルをくぐる前に、西側のエリアに車を停めた。うーん、ここもずっと気にはなってるのだけど、いまいちよく分からないのだよなぁ…。車が一台だけ停まっていて、カップルが釣りをしていたみたいだが、もう引き上げるっぽい。一人で釣りをするのもなんなので移動する。あちこちで釣果情報を耳にするわりには、いつも人がいないんだよなぁ。どこでも万遍なく釣れるということなのかもしれないが、それで毎回スルーしてしまう。あるいはどこかの隠れたポイントを見逃しているのか。

 

 

 

結局午後1時、また碧南釣り公園へ。

 

この日は地元の友達と作った釣りグループLINEで、友人Tと「釣りに行くよー」「俺は今日はこれから川に行くよ」「そっちは雨?」「くそー、釣れねえ。移動するわ」などと会話していた。友人Tの釣果画像も見せてくれたので、面白いので是非ここにアップしたいところだが、場合によっては馬鹿にするようなニュアンスに見えてしまうかもしれず、それは本意ではないのでやめておく。とりあえず文章のみで表すと、バケツの中でメダカより若干大きいぐらいの魚が楽しそうに2匹泳いでいた。

 

 

豊浜にいた時はエギングを除いてほとんどまともにキャストしなかったからあまり気にならなかったが、碧南でサビキ仕掛けをキャストしたところ、ティップの先端が折れていることはやはりかなり影響があった。ちょっとした隙にラインが半端に出ているところで引っかかってしまうのだ。こうなるとキャストもままならず、手前に勢いよく落ちてしまったり、ラインが切れて仕掛けごと宇宙の彼方へ飛んでいってしまったりする。

 

どうせ折れた部分がくっつくということはおそらくなく、ガイドだけ活かしてティップごと交換になるのだから、いっそ現存する遊動タイプの第1ガイド(実質2番目のガイド)のところでティップを切ってしまいたいぐらいだが、そうなると遊動タイプだからすぐにまた外れるか。いや、接着剤的なものでガチガチに固めれば…。いやいや、そんなことしたら余計に高くつくよ。ちゃんと修理する際に第1ガイドまで駄目になっちゃうでしょ。は? 第1ガイドそのものなんて安いもので、どうせ修理するなら同じことだって。折れた時点で大惨事なんです。駄目だよ。なしなし。いや、金もないんだから応急措置として全然ありだって。なし。あr(以下略)

 


それでもキャスト寸前にちゃんとラインの具合を毎回確認すれば、引っかかる確率はかなり減って、別に釣りが出来ないというほどではなかった。周囲の釣果状況は、サッパがメインで一人だけメッキ(かな?)を2匹釣っている人がいたが、全体としてはあまり釣れておらず、ごく一部の人が突出してたくさん釣っていたようだ。なお、温排水は2号機だけちょろちょろと動いていたっけな、多分。

 

 

1時間ほど普通にサビキ釣りをするが、全然釣れない。最初はコマセありでやっていたが、あんまりにも反応がないので、魚が回ってきたときに使おうとその後はコマセなしでやった。ちなみにこの日はコマセかごを使っている人が周りにも結構いたので、テスターになってもらって有効そうなら即使えばいいやと思った。サビキ仕掛けもいろいろなタイプのものを試す。隣の人もその隣の人もほとんど釣れていないが、その隣の人は結構コンスタントに釣っている。うーん、はっきりとは分からないが、仕掛けはそんなに変わったものではなさそうだ。やはり重要なのは、飛距離か。


やれやれ。またなのか。前々回もそれで口惜しい思いをした。それでも幾らか釣れたからまだ良かったが、今回はよりシビアな状況である。私はちょっとずつオモリを重くしていった。4号から6号、6号から8号、8号から10号、10号から12号。そんなに各種揃えていなかったので、2つか3つ組み合わせてだ。ときに折れたティップに翻弄されながら、私は投げた。飛距離は全然及ばなかったが、懸命に投げた。

 

 

 

そして、釣れた…!

 

 

 

それも (オモリが重いせいかあまりアタリを感じなかったが) サッパが5匹ぐらいバタバタっと釣れた。

 

おぉおおおおおお。ようやく来た。間違いない。時合だ(回遊魚が回ってきたときにも時合というのかは知らないが)。このまま突っ走れー!

 

 

が、しかし。

 

その後がまったく続かなかった。

しょんぼりしながら更に釣れてそうなところが空いたので移動する。

 


移動した先の右隣のご夫婦はすごい。仕掛けはママカリサビキだが、旦那さんが奥さんの竿も含めてキャストは全部やって、ビュンっと美しいフォームでかなり飛ばす。そして頻繁に大きめのサッパかな? が鈴なりになって釣れる釣れる。左隣の若夫婦はまだ初心者(それでもぽつぽつ釣っている)で、小さな女の子連れで楽しそうにワイワイやっている。その更に隣のおじさんと20代の娘さんは、1本の竿でまたかなり釣っている。途中で小さな女の子に釣らせてあげたりして、仲良くなっているようだった。

 

 

でも私だけ、全然釣れない。

 

 

結局釣れたのは一瞬だけで、しかも周りは釣れていたので随分悔しかった。

最後に余っていたコマセを全部使いきったところで釣りを終えた(全然コマセは意味がなかった)。

 


「それでも、釣れたし楽しかった」

 


と言うにはやはりティップが折れてしまったことが尾を引いていて、あまりパッとしない気分で家に帰った。

 

 

 

 

 

 

「またこの間みたいに(南蛮漬けに)する?」


と嫁に言ってもらえたが、これっぽっちだし、一番手間がかからないやつでいいよ。といって、煮付けになった。作ってもらっておいて最低だが、小骨が多くて微妙だった。嗚呼。

 

 

釣行日 4.3
場所 豊浜釣り桟橋、碧南釣り公園
釣果 サッパ5匹 カタクチイワシ1匹 計6匹

釣行日 3.13
場所 碧南釣り公園
釣果 サッパ3匹 ウルメイワシ19匹 計22匹

 

 

…あれですね。控えめに言って『大勝利』、『超大漁』であることはおよそ間違いありませんね。
それは誰もが認めるところでしょう。

あんまり強調して自慢になってもいはいけないので、それについてはこれくらいで(笑)

 

 


帰宅したのは4時ちょっと過ぎだったと思います。

 

「ついに釣ってきたよー!」と嫁に伝えたい気持ちと、
「(若干遅くもなったし)自分ばかり楽しんでしまって悪いね…」という気持ち半々で、どんなリアクションが返ってくるか若干ハラハラしながら嫁に釣果を伝えましたところ、とても喜んでくれて私も大変嬉しくなりました。


その後下処理しようと思ったのですが、ウルメイワシは細かすぎて自分にはちょっと無理でしたね。鱗だけサッと取って終了(元々内臓系は好きなのであまり気になりませんが)。
サッパは頭を落として内臓と鱗を取る。この鱗が物凄いウロウロしていて、美しかったです。これが生の魚の鱗かー、と感心。きょうびなかなか生の魚の鱗を取ることなんてありませんしね。どうも調べてみると特別鱗の多い魚種のようでしたが。

 

 


そしてそれを料理上手なワイフが調理してくれました。
うぅっ、子供の面倒で疲れているのにごめんよっ…!

 


南蛮漬け(どーん)

 

 

こんな量でも、いや、大漁ですが、この量でも結構充分2人分のおかずの一品になりましたね。
味は本当にお世辞抜きで最高でした!
サッパの一番大きいやつは私が頂いたんですが、このサイズだと小骨をちゃんと取らないとちょっと歯ごたえがあるかなー。でも味はむしろサッパの方がさっぱりしていて(ギャグじゃないですよw語源だとか)嫁は好きだと言っていました。私はどちらかといえばウルメイワシの方が美味でしたが、いずれにしても抜群でしたよ!


釣り場で、魚を釣ってニッコニコ、帰ってから釣った魚を見せてニッコニコ、釣った魚をみんなで食べてニッコニコ。釣りって上手くいけばこんなにも健全で楽しい趣味なんだな―と心から実感致しました。
もちろん調理してくれた嫁にも感謝♪

 

 

 


なお、私が釣りを始めるきっかけになった地元にいるTとIににLINEで釣果を報告したところ…、

 


 

 

oh...

 

まぁ、有り体に言って、私たちはまだまだこのレベルということです。

それが事実です。


ただ聞けばTも何となく5年ぐらいやってるイメージだったけど、まだ2年らしいし、教わる人もおらず、毎週釣りに行くわけでもなく、また私のようにあまりネットや本で調べたりするタイプでもないので、残当だと思います。い、イワナを3匹も釣った写真を見せてくれたこともあるしね!

まだお互いスタートラインに立ったばかりだと思って、一緒に上手くなっていけたらなーと思います。

 

 


次回の更新ですが、ちょっと本当に今月は白目剥くほど忙しいので、早くても来月になるかと思います。

それでは、皆様の素晴らしい釣果をお祈り申し上げます。

 

午後3時半頃に車内で眠った。ダウンジャケットとウール膝掛けを羽織って目を瞑る。一応寝れるが、時折寒さで目を覚ます。うつらうつらしながらタイマーを止めた。今から始めればいい感じに日の出に間に合う時間だ。でも眠い。そして寒い…。

 

 

zzZ

 

 

あ、朝日だ。釣りをせねば。外に出る。寒っ。釣り人はほんの少し。というか夜釣りならここもグッドだと思うが、日が明けてからはサビキ釣りで小物狙いに変更する予定だ。ここに小魚が回遊してくるのかな? それならやっぱり素直に釣り公園の方が適しているんじゃないかな。はい、移動。

 

 

結局私がようやっと碧南釣り公園に腰を落ち着けたのは午前6時過ぎだった。もう陽も昇り、移動などで労した時間を考えるとやや凹むが、ここをゼロとして朝から碧南釣り公園でサビキ釣りが出来ると思えばそう悪い気分でもない。それに下だって有意義ではある。よし、切り替えよう。ちなみに嫁には「3時のおやつまでには帰れるように頑張ります」と伝えてあった。また、いつもは言わない「絶対魚を釣って帰るね!」という言葉も口にした。これでもう釣らないわけにはいかなくなった。睡眠も取ったので元気もある(ただ、前回書き忘れたが、この日はずっと腰が痛かった)。中潮の満潮午前8時38分、干潮午後3時00分。天候は良さそうだ。

 

 

相変わらず釣り場は賑わっている。先程より家族連れが多く、外国語はほとんど聞こえなかった。数匹の猫と、見たことのない怪鳥が数羽いた。自然に来たのか、飼育しているのか。釣りの状況としては結構釣れているみたいだ。小さな子供もサビキ仕掛けでぼちぼちウルメイワシを上げている。これなら私も…!
ただ温排水のところはとても混み合っていたので私のキャストの腕では行くのが怖く、今度は温排水口より奥に座ってみた。仕掛けを準備していると、謎の老人に声をかけられる。

 

「ぅお~い、こっちは釣れてっか? へへっ」

 

「これから始めるところですよ(笑)」

 

「こっちはねぇ、釣れないんだよなぁ」

 

「ん、そうなんですか?」

 

「ああ。もう少し暖かくなれば釣れんだけどさ」

 

「…へぇ、そうなn」

 

あ、いない。謎の老人は霧のように消えてしまった。でもその言葉は真を突いているような、信頼に値するもののように私には聞こえた。みんながみんな上手いわけじゃないだろう。せっかく助言も頂いたので、比較的空いている1号機前の沖側に入れてもらうことにした。

 

 

 

怪鳥(写真が伝わらないが結構でかい)

 

 

釣り場

 

 

 

今回のためにフィッシング遊でウルトラパニック2号のオモリ付をひとつ買ってきていた。勘を働かせて選んだが、半分くらいの人はこれに近い仕掛けを使っているようで大正解。左側はウィンドブレーカーを着てデスノートのLみたいな座り方をした寡黙な青年が足元にサビキ仕掛けを落とし、それを見つめている。右側ではベテランのおじさんがやや遠投してサビいている。間隔はそれぞれ3メートルほどだ。

 

まずは自分もL風の人のように足元でサビキ釣りをする。キャストの精度がまだ覚束ないのでお祭りを避けるためだ。足元でぽつぽつ釣れるならそれでオーケー。
しかし釣れぬ。しばらくやってみるが、ベテランおじさんやその隣の人は釣れているのに、自分とLさんはピクリともしない。どうやら足元では駄目なようだった。Lさんが足元オンリーなので少し気持ちが楽なこともあり、ちょっとキャストしてみる。

 

 

一投目。反応なし。でも真っ直ぐキャスト出来た。

 

 

二投目。…ぶるっ

 

 

ぶるるぶるる

 

 

…え? あ

 

 

ぶるるる

 

 

これは、きた? きてる。きた!

 

 

 

 

よっしゃぁああああああああ!!!

 

 

あはっ、なにこれ。すげぇ楽しい!

柵に竿をかけて、魚から針を外す。ウルメイワシ1匹とちょっと丸っこい小魚が1匹釣れた。こんな小魚でもラインごと手で持って自撮りしたり、地面に置いてスケールと並べて撮影したい衝動に駆られたが、チキンハートなのでそれはやめておいた。

 

しかし本当に釣れるとは。とりあえずクーラーは空なので水汲みバケツに入れる。ネットの蓋がついているタイプで、魚が飛び出す心配がない。バケツの中で魚たちは元気に泳ぎだした。かわいい。そして美しい。そっちに気を取られながらもまたキャストする。

3回ほどキャストすると巻き取りに僅かな抵抗があり、上げてみるとウルメイワシが1匹かかっていた。更にそのまま5投に1,2匹の割合でウルメイワシが釣れる。何度も釣りをしながら魚がバケツの中で生きていることを確認して、その度に顔がほころんでしまう。しかしベテランおじさんは結構な頻度で、5~8匹鈴なりにかけていた。L風の人は引き続き足元に仕掛けを落とし、それをじっと見ている。彼はもしかしたら魚を釣ることが目的てはないのかも? 途中ベテランおじさんのラインに引っかけてしまい頭の中がウルトラパニックになったが、穏やかに対応してもらえて救われた。



更に釣りを続けていると、サビキ仕掛けに元々ついていたナス型オモリが飛んでいってしまった。よかったオモリだけならストックがあるぞ…とバッグを漁る。ない。あるにはあるが、ナス型のオモリは家に置いてきてしまったようだ。普通のオモリにハリスを通して固定してもいいが、オモリが全部ちょっと重めなので(というかウルトラパニックのハリスが細いのだ)すぐに切れそう。考えた私は軽めのブリクラにハリスを結ぶことを思い付いた。ついでにブリクラの針にガルプのワームでも付けてやろう。名付けてMr.Kサビキスペシャルだ!

これでまぁまぁ上手くいった。ワームには魚はかすりもしなかったが、やはり時々1,2匹かかってくれる。だがベテランおじさんの方はまたコンスタントに鈴なりだ。やはりどうも飛距離が関連しているらしい。実際通りかかった人とそんな話もしている。いつもそうというわけではないが、今日は沖の方でよく釣れるようだ、と。

飛距離。とりあえずブリクラ(とワームを)をもうひとつ付けようか。ハリスが切れないように少し加減して投げる。すると本当に稀にだが3匹ぐらいかかっていて、一定の効果はありそうだった。ただし、ここが限界だ。ベテランおじさんはそもそもまともな磯竿で私はパックロッド。オモリ負荷はまだまだ耐えられるので、もっと重くしてぶん投げる方向性もありだが、やはりラインが一瞬で切れるだろう。ウルトラパニックのハリスは0.2号。もっと太いラインでも問題なく釣れそうだけどなー。調べてみれば飛ばしサビキなんてものもあるみたいだが、今は持ってないので仕方ない。



やがてLさんが俊敏に帰り、ちょっと左にずれる。更に左にいたにこやかなおじさんも結構釣れていたので、

「釣った魚って、どうやって持って帰るんですか?」と訊いてみた。

そうなのだ。釣りをしながらも私はそのことを案じていた。もちろん知識として締めたりするのは知っていたが、実際にここの人達がどうしているのか知りたかった。

「俺はね、あはは、そのままビニールに入れて持って帰んだ」とちょっと照れながら答えてくれた。

「どちらからお見えになったんですか?」

「刈谷だよ」

「そうですか。ありがとうございます」

うーん。近場から来てる人か。やっぱりせっかく初めて釣った魚の鮮度が落ちてもなんだし、あとでコンビニで氷買ってくることにしよう。


とうとうウルトラパニック本体もおしゃかになり、あと持ってきたものはカゴがセットになった初心者用のサビキ仕掛けが幾つかだ。ただこれは全部ピンクスキンだからどうかな。周りに使っている人もいない気がする。ちなみにたぶんコマセを使っている人は全然いなかった。禁止とは書いていなかった気がするけど。
あと、足元にぐちゃぐちゃに絡まったサバ皮のサビキ仕掛けが落ちていた。ひどく絡まってはいるが、締め込まれてはいないので、時間をかければほどけるかもしれない。

その後周りも自分も釣れなくなってきたので、おにぎりを食べつつコンビニへ氷を買いにいく。初めてクーラーボックスを使用する! イメージ的には30匹くらい釣ったような気がしたが、数えてみると14匹で若干しょんぼりした。

 


その後もいろいろあったが、スペースの関係で割愛。ざっくり要点だけ書くと、

 

  • サバ皮フェスティバルをほどく。
  • オモリ代わりに天秤を使ったりする。
  • 浮きサビキも少しする。
  • 懸念していた一人でお祭りしてしまうことはなくて、そこは良かった。
  • 信じ難いほど無礼な老夫婦がベテランおじさんに絡んでいたのを見て不快になるより先にびっくりする。
  • 駐車場付近ではドッグフード? やっぱりコマセ? そういう変な匂いがした。
  • 温排水口側ではクロダイが結構釣れていた。少なくとも4匹は釣れているのを見た。
  • そこに私のチヌ魂を投げてみたい誘惑に駆られるが、もちろんしない(できない)。
  • 3号機前(?)に移動。
  • ぽつぽつ釣れる。
  • おじさんたちが猫に釣れた魚をあげて可愛がっていた。
  • 「ぶるる」はサッパのときで、ウルメイワシはほとんど引かない。
  • こればっかりは仕方なさそうだが、取り込んでいるときに結構針が外れて口惜しい。
  • 日中はかなり気温が上がり、上着を着ていると汗ばむほどだった。
  • サビキ派の常連とチヌ派の常連の間には静かな確執がある?
  • 両隣は丸アジみたいのがハリスに絡んで釣れたり、メッキが普通にかかったりというような『大当たり』が時折あったが、私にはそういうのはなかった。
  • 未確認生物のようなぶにゅぶにゅした気色悪い生き物は引っかかった。
  • 一時どうしても右に曲がってキャストしてしまうようになり、何度も他人の糸に引っ掛けてしまい泉谷しげる風の人に怒られる。
  • でも日曜ということもあり素人風の人が多く許されている感。
  • もっと上手くならなくては…。



午後からはあまり釣れなかったが、もう少し待てばまた地合いが(朝方私が丁度来た頃が一番賑わっていて、慣れてないこともありその流れに乗り切れなかったことを少し悔いていた)…あるいはもしかしたら大当たりが…などと粘っているうちに午後3時になってしまった。仕方ない、あと1匹何か釣れたら帰ろうか。と思ってキャストしたら、また泉谷しげる風の人に絡んでしまい、そこでもう止めることにした。最後に「お騒がせしてすみませんでした。お先に失礼します」と言うと「おう、もっと練習してからまた来い」と笑われてしまった。

帰り道は携帯の充電がなくなって、少し道に迷う。やむを得ず高速を使った。でもその分早く家族の顔が見られたのでよかった。

 

 

 

 

釣行日 3.13
場所 碧南釣り公園
釣果 サッパ3匹 ウルメイワシ19匹 計22匹

午前3時発の予定だったが、家族が早い時間に寝静まってくれ、気持ちがはやって前日の午後10時に家を出た。大きなおにぎりを2つ拵えてからの出発。
まだ街は普通に夜で車通りも多く、真夜中に比べると余分に時間がかかるかもしれなかったが、X JAPANをBGMにしながら走っていたらあっという間に半田港へ着いた。

 

 

半田港は今回のメインではないが、見ておきたかったのでせっかく知多半島の東側まで来たのだからと寄ってみた。地図から想像していたのとは違い、街灯が少なくどこかうら寂しい港だった。車が数台停まっていたので、そこを釣り場だと判断し、やや離れた場所に駐車する。腰を落ち着けて釣りをするならともかく、すぐに移動するならあまりエンジン音やライトを浴びせるのも悪い気がした。海面は波がほとんどなく、船がぷかりぷかりと浮いている。小声で話しても遠くまで届きそうそうなほど、奇妙な静けさがあった。釣り場まで歩いていくと、一人の男性が地面に座って電気ウキ釣りをしている。その他、慣れた感じのカップル、取り調べ中の警察官。ん? 警察官? なぜかポリスマンがいて、ある車のトランクのところで一人の男性を取り調べている。よく見ればその近くにミニパトもあった。この時点で私はかなり居心地が悪く、とりあえず状況確認だけでもと電気ウキの人に話を聞こうと近づくが、表情がみえず近寄り難い雰囲気なので引き返す。何となくここでは釣れるような気もしなかったので、早々に撤退することにした。車に戻りエンジンかけライトをつける。

さっきは気がつかなかったが、すぐ目の前に献花の花束が置かれていた。

 

 

胸がざわざわしたまま衣浦トンネル(200円)をくぐり、釣り公園に辿り着く。時刻は午前0時少し前。話に聞いていた通り、たくさんの釣り人がいた。写真や動画でも見たことがあって感慨深い。普段は人が多いのは苦手だが、こんなときばかりは妙に頼もしく感じられる。釣具を車の中に置いたまま、さっそく釣り場へ行ってみると、一組の家族とすれ違う。小さな女の子が父親に何かとても楽しげに話しかけているのが聞こえてくる。

 

 

「我爸爸是很好的钓了很多鱼(適当)」

 

!?

 

中国の方か…。まぁそういうこともあるかもな。そういえば台湾辺りでも釣りが大人気だと釣り番組で言ってた。 更に歩いていく。お、すごい。こりゃちょっと入れそうな隙間はないかもなぁ。

 

「在這裡,少魚比前陣子點(適当)」

 

!?

 

「Rất người rất nhiều!(適当)」

 

 

 

冗談抜きで、本当に4組連続してアジア圏の外国語が聞こえてきた。大声で話しているから余計にそう聞こえたのかもしれない。それからようやく日本語が聞こえてきて少し安心する。釣り方としては温排水側で落とし込みかな。沖側で赤色電気ウキが行儀良く並んで浮いている。あまり反応はないようだったが、エイを取り込んでいる人も見た。でもなんだかここも私の釣り場じゃないような、所在のなさを感じた。ウキ釣りの中でルアー釣りというのも自分が下手なこともあって嫌だし。奥の方は温排水が出ないからか人は少なく、やってみるのもありだけど、あまり気分が乗らず、一度車に戻って釣具を持ってまたここまで歩いて来るの面倒臭いなという感じ(あとから更にウキ釣りの人が来て挟まれるということも考えられる)。

しかしいくら時間があるとはいえ、移動ばかりしていたらすぐに朝だぞ。などと頭の中でぐるぐる考えながら来た道を引き返していくと、駐車場の真正面のエリアもほとんど釣り人がいないことに気がついた。あ、なんだここなら近くて楽じゃん。温排水口直下ではないが、温排水口が魚にとってのホットスポットなら、そこでずっと潜んでいるわけではないだろうし、行ったり来たりする通り道と考えれば逆にいいんじゃないのか。もしそれで駄目ならすぐに移動すればいい。

 

 

釣具を持ってきて階段のところに陣取る。今回は夜釣り対策としてヘッドライトとケミホタル各種、チヌ用ルアー等を用意している。
竿先にぎょぎょライト、ラインにケミホタルをセット。後者は本来なくても大丈夫だが、まぁちょっとした練習。魚への違和感? なにそれ? この日のために買い揃えたチヌルアーをさっそく試したいところだが、まずは安価なジグヘットリグで海底の様子を探ってみる。底質までは分からなかったが、とりあえず海藻はあまりないようだ。うん、なかなか冷静でいいね。そしていよいよ本命のチヌルアー。

 

ホッパー→バイブレーション→チヌボンボン(feat.バグアンツ)→チヌ魂(feat. 活チヌシュリンプ)

 

他にも幾つか用意したが、まぁ駄目だった。そんなことよりライズが凄い。タイミングが良かったのか、あっちこっちで15cmくらいの魚が頻繁にライズしている。なんだここは。お魚天国か。俄然テンションが上がる。

所在ないとか言ってんじゃねぇー。自分の釣り場は自分で作るんもんだ。ここがその釣り場だぜ!

本当に一瞬かもしれないので速攻でターゲットをそちらに切り替える。切り替えるったってレベル的に大したことは出来ないが、とりあえず魚に違和感を与えるとまずいのでラインのケミホタルを外す。そしてちゃんと飛距離の出る小さめのメタルジグを使用する。しかしノーバイト。やっぱり基本はジグヘッドリグかな。ノーバイト。いつものジェット天秤&万能仕掛け。ノーバイト。こうしている間にもいたるところでライズしている。一瞬どころか余裕で30分以上フィーバー中だ。だのに周りにはほとんど人がいない。まぁそれはいっか。目の前でいい気に跳ねてるこいつらを何とかして釣ってみたい。ダメ元でアイスジグを足元で動かしてみる。ノーバイト。流石にライズが少なくなってくる。でもまだときどきある。でも、何をすればいいのかが、もう私には分からない。


不意に自分と同世代ぐらいの釣りバカ(濱田岳版)風の人が声をかけてきた。

 

「釣れてる?」

 

「釣れてません」

 

「えっ、全然?」

 

「全然釣れてません…。」

 

この状況で? とまでは言われなかったが、なんだか自分の腕の悪さを責められているような気がした。あとからもう一人ちょっとイカツイ湘南乃風の若旦那みたいな感じの人が現れる。二人は友人のようだった。釣りバカ風の人は少し離れた葦の方に、若旦那風の人は私のすぐ隣に釣り座を構えた。お二人ともぶっこみ釣りのようだ。
どういう釣り方をすればいいのか混乱し、そのときはアイスジグで試行錯誤していたが、間近でそれを見られるのも恥ずかしく、ライズもいよいよ少なくなってきた。私は意気消沈しつつ移動することにした。

 

 

えーと、次の釣り場は…、流れ的には矢作川河口かな? 時刻は午前1時過ぎ。ふぅ…それにしても、今夜はどこかでボタンを掛け違えてしまったような、なんとなく上手くいかない日っぽい。いや、釣果という意味ではいつだって上手くいってないのだけど、そうではなくて…。とりあえず携帯のナビで矢作川河口の右岸へ行ってみる。あ、ちなみに今は車のシガーソケットがずっと壊れたままで、充電出来ないのでナビや写真も最小限にしている。

道中で工事による通行止めがあったり、真夜中の農村の風景に懐かしくもぞわぞわしたりするがそこは割愛。


20分程で到着。車が数台停まっていた。釣り人だな。近くで車を降りる。あっ、ここは…

 


ウェーダーとかないと駄目なやつじゃん

 


岸の手前に湿地帯が広がっており、その奥に川が流れているパターンだ。大きな川だとよくある形状だが、くそぅ。想定してなかったな。無論ウェーダーも持ってない。もしかするとキャスト出来る場所もあるのかもしれないが、暗くて見えない。また移動だ。ただ、向こう岸にぼんやりと見える工場の明かりは、茫洋とした雰囲気が素敵で、私に少しだけここへ来た甲斐があったと思わせてくれた(ただそれはそうと、夜だから分からないが、碧南って沿岸部に工場も多くその名前からイメージするほどに美しい海ではないかもしれないな…)。

 

 

FFシリーズの工場のような感じ

 

 

 

テンションが持続すれば徹夜での釣行も考えていたが、そういう感じでもなくむしろ眠くなってきた。車内で仮眠を取るのは全然苦痛ではないが、起きてから寝ぼけ眼で運転するのもなんなので、移動してから寝ることにしよう。


次は、更に東だと平坂入江とかか。それかまた夜明けを狙って碧南釣り公園へ戻るか。あ、衣浦トンネル付近もポイントだったな。釣り公園からも近いし、そこにしておくかー。
でもなんかやっぱり乗りきれない。正直あまり楽しくないかも。ま、こんな日もたまにはあるか。少しだけ、貴重な休日を一枠まるっと使って、嫁と乳飲み子をほっぽって、俺はいったい何をやっているんだろうという気になる。


午前3時頃衣浦トンネルの東側に到着する。車から降りるとウッドデッキが敷設されていてちょっとしたディズニーシーみたいになってるじゃん。というか寒っい。まぁいいや。とにかくおにぎりをひとつ食べて寝ちゃおう。手製の山賊おにぎりだ。

『木曽川方面調査』

 

仕事で弥富へ行くことがあったので、ついでに新川・庄内川・日光川・木曽川の河口部を見てきた。車に乗ってざっと流しただけだが、それでも充分刺激的で面白かった。街の雰囲気も全然名古屋・知多とは違う世界で、釣り場としても知多半島にも劣らない魅力を感じた。ただそれだけにどうせ行くならがっつり行きたい。知多半島釣行がある程度落ち着いてから突撃してみようと思う。

 

 
『ロッドケースとクーラーボックス』  
 
使用しているロッド(クロスビート965TMFS)が振り出しで仕舞寸法70cmなので、ロッドケースは余裕を持って80cm~90cmぐらいのものを探していた。たぶん今後少なくともあと2本ぐらいはロッドを買うと思う。仮に仕舞寸法80cm以下で抑えるとして、それらがちゃんと入るサイズ。ずぼらなのでリールインでもいければなおGood。三脚型竿立てやらタモの柄なども入るといいね。大事に使うという前提で、予算は7800円くらいかなー。しかしなかなか丁度良いものはなく、あったとしてもゴルフケースのような大きめのサイズになってしまい、家族の(嫁の)顰蹙を買うことは間違いなく、それではコンパクトロッドにした甲斐がない。ケースは保管・遠征専用にして、普段は自転車に乗り忍者のように竿を肩にかけて釣り場へ向かうというなら話は別だが。

とりあえず、Amazonで2980円の超シンプルなクッション入り収納ケース(13x80cm)辺りでお茶お濁しておいて、またそのうち必要に応じてちゃんとしたやつを買うことにした。

 
ところがだ、ショップの手違いでサイズ違い(13x60cm)が来てしまった。仕方ないので返品し、新たに(13x80cm)を…と思ったが、予想したよりも作りがちゃっちかったこともあって、また他にいいものが見つかったこともあり、結局違うやつにした。その違うやつというのが、

 

 

これ。かなりいい。まだ釣り道具は入れておらず、いじくり回しているだけだが、本当に良さそう。ちょっと無駄なベルトとかが若干ちゃらちゃらしているのが難だが、収納力もあって割としっかりしてる。サイズも27x85cm(他に100cmと120cmがある)と丁度良い。そして値段が驚きの3000円。素晴らしい。拍手。

というかこれだけの収納力なら、上手くテトリスすれば軽い釣行に必要な道具の大部分がここに入ってしまいそうだ。あとは実際に使ってみないと分からないが、あまり期待していなかっただけに、大変嬉しいです。

 

 

 

そしてこっちがクーラーボックス。ピンキリだけどまともに買うと結構いい値段がするので、これまではホームセンターで買った発泡クーラーボックスを使っていた。まだ魚も釣ったことがない立場なんだからこれで充分。身の丈に合ったものを使おうぜ。と考えていたが、下手に車内に押し込むとキュッキュキュッキュうるさくて敵わない。そしてちょっと油断すると風に飛ばされる、などの弊害があり、やっぱりちゃんとしたやつが欲しいなー。でも予算がなー。別に中古でもいいんだけど…と、タックルベリーなどをチェックしてみるも、そう都合のよいものは転がっておらず、もんもんとする日々を過ごしていた。

が、しかし、そこにある日天啓が訪れる。「そうだ。ヤフオクで探せばいいんだ!」

 

そんなわけで見つけたのがこれ。ヤフオクは今まで利用したことがなく、びびっていたが、そこはなんとか頑張った。評価ゼロを理由に弾かれないかハラハラしたけど、ちゃんと無事に届いて安心。状態も悪くない。サイズもまぁこんなもんでしょ。色もありきたりなホワイトよりは好みだ。落札価格は3100円。も、送料で2000円近く取られてショック大。ま、まぁでも一般人が出品して発送している(という体だ)から、そりゃそうか。授業料授業料。とにもかくにもこれで、マイクーラーボックスが手に入った! 実は先日の釣行の際にも持って行ったが、感触はなかなか良かった。椅子代わりにもなるし。魚を釣ってないのが情けないところだが、早くこいつにお魚さんを満杯に入れて家に帰ってみたいものだ。

 

 

『活き餌と疑似餌について』  
 
正直言ってミミズだのイソメだのゴカイだの、得意な方ではない。触らずに済むならそうしたい。  
とはいえ、別に絶対に触れないというわけではない。ワームが駄目なのだから、そろそろ虫餌を…と判断したとしても、ごく自然な流れだろう。活き餌を触りたくない気持ちより、何でもいいから魚を釣りたい気持ちの方が明らかに強いのだから。

にもかかわらず、どうも私は、意地になっているらしかった。どこかで1匹目は絶対に疑似餌で釣ると決めしまったふしがある。近年の疑似餌の発展はめざましく、技術さえあれば活き餌に勝るとも劣らない釣果を―そんな記事を読む度に、「ムッ、それなら自分も」と思ってしまう。最初は活き餌でも何でも良かったのだが、こう釣れないと段々形にこだわり始めてしまうというか。そこでサッと己を省みて、柔軟に色んなやり方を試せる人間が釣りに向いているのだとしたら、私はきっと向いていない。活き餌にしたから即座に釣れるほど甘くは考えていないが、それでも一度釣れなかったやり方に固執して、微妙に釣り場を変えてまた試したりしてしまうのは、我ながらどうかと思うぜ。

いい加減私も坊主はつらい。少なからず落ち込む。でもやっぱりどこかでそれを面白がっている自分もいる。例えば、ルーレットで5回連続赤が出たあとで、また黒に賭ける。また赤だ。次こそは黒に違いない。赤。…深い失望を覚える一方、ほんの微かな期待が芽生える。いったいあとどれくらい赤が続くのだろうか、と。

 

 

『今後の方向性について』  
 
などというと大袈裟だが、とりあえず上に書いたように1匹目を釣るまでは活き餌は使わないつもりだ。で、欲をかかずに小物狙い、なんて思っていたが、小物が釣れないのなら、大物狙いにしようと思う。これからの時期はクロダイのノッコミが熱いらしい。素人が一人で挑むのは無謀かもしれないが、これに突撃することに決めた。もちろんルアーで。つまり、チニングということだ。もし外道で何か他の魚が釣れてもそれはそれで上等。場所は碧南付近かな。名古屋港では釣れても食えるかどうかが微妙だし、信頼出来るブロガーさんの釣果も耳に届いている。おそらく夜釣りになるので、一度明るいうちに下見しておきたいが、まぁ難しいだろう。釣り人を見つけて、近からず遠からずのところで竿を下ろすのが現実的か。

 

 
『カタクチイワシ』  
 
と、そこに絶妙なタイミングで(私にとって)ビッグニュースが飛び込んできた。クニさんのブログで、クロダイのヘチ釣りをやめてサビキ釣りにしたら、カタクチイワシが155匹も釣れたというのである。それもなんだかこともなげだ。  
これは、非常に、悩むなぁ。多分私でもよほどポイントを間違えない限り、一晩中やれば155匹は無理でも、15匹くらいは釣れるんじゃないかな。でも既に私はここまで文章を書いてしまい、書くことによって気持ちをかなり固めてしまった。夜釣り用のケミホタルやらクロダイ用の仕掛けもいくつか買って、気合い充分だ。されど、まだ投稿ボタンは押してない。何事もなかったかのように修正して「次回はサビキっす~♪」と書き直せば誰に後ろ指差されることもない。私のちっぽけなこだわりや気合いなど、ラーメンでも食べてぐっすり眠ればきれいさっぱり解消するだろう。道具はまたいつか使う。  
 
それにアミエビは活き餌じゃないしね!  
 
というのは流石に嘘だが…。うーん。本当にどうしたもんかな。  
まぁ両方持っていこう。そうだ。それがいいね。最後のあがきで4,5時間クロダイを狙い、それで駄目ならサビキにすっぺ。もちろんサビキなら確実に釣れるというわけではないだろうけどねぇー。

 

夜から早朝へ。早朝から朝の空気へと移り変わった頃、だんだんと港には釣り人が増えてきた。

 

人様の釣りブログにお邪魔していると、どうしても今の時期は夜釣りであらずんば釣り人にあらずみたいな錯覚に陥ってしまうが、午前8時過ぎには盛況といってよいほど釣りをしている人がたくさんいた。

私は安心した。「やっぱり普通はこうだよなぁ。毎週毎週夜釣りに行くような人種は釣り人の中でもかなり特殊な釣りバカ度の高い、特殊な方々でしょ。うん」と。

 

ただ、この日榎戸漁港へ釣りに来た釣り人のほとんどが若者で、釣法は9割方テトラ帯の穴釣りかヘチ釣りに限られてはいた。正面のテトラ帯などはパッと見ただけで10人近い釣り人が確認でき、釣りを始める前の私なら何の疑いもなく「おお! 全然知らなかったけど、ここって穴場なんだ! 今はさぞかし釣れる時期なんだろうなぁ!」と思っただろう。しかし、今の私は知っている。決してそうではないことを。

 


私がしている釣り方は、人が来る前に多少テクトロのようなこともしてみたが、基本は相変わらずジェット天秤&ちょい投げ仕掛け(針2本)にガルプやらバグアンツやらをセットしての投釣りだ。いくら時期が悪くても、地道に何日もかけてずっとやっていれば何かしら釣れるだろうと、ちょっとずつ狙うポイントを変えたりしながらキャストを繰り返していた。が、何も反応がなかった。一緒に穴釣りに交じろうという気にはならなかったが、そろそろ何か違う釣法を考えなければならない時期かな、とは考えた。じゃあ何をすればいいかとなると、なかなかいいアイディアが浮かんでこなかったが。ワームの代わりにイソメを使ったぐらいでは、おそらくこの状況を打開出来まい。メバリングも上手くいかなかった。

とはいえ多少の発見もあり、これまでなるべく身体全体を使うようにまっすぐオーバースローでキャストしていたが、腕のしなりと竿のしなりを最大限に活かしてムチのようにキャストすると、より楽に遠くに飛ばせることに気づいた。その場合かえって座ったままキャストした方が調子が良く、ひとつレベルアップしたようなつもりになってだいぶ気を良くしていた。

 


午前9時頃に一組のご夫婦が現れ、その旦那さんの方がでっかいウキをつけた大きな竿を持っていた。そんなウキをテレビとかではなく実際に使うところを見たことがないし、単に穴釣り&ヘチ釣り以外の釣りをするというだけでも興味があったので話しかけようと思った。来てすぐに話しかけたのでは気安すぎるので、少し落ち着いてから行ってみようとしばらくは気にせず釣りをしていた。よし、そろそろ行こうか。と、思っていたら陸から私と同世代(?)ぐらいの男性が小走りでやってきて、どうもその男性は夫婦の息子さんだったらしく、しばらく話し込んだと思ったらそのまま一緒に釣りをしていた。ちょっと今は入っていけないなー、と引き続き釣りをしているうちに、いつの間にか3人はお帰りになっていた。あらら。


そのすぐ後、同じ場所に違うご夫婦と小学生くらいの娘さんの家族が来た。今回は特に話しかけようとは思わなかったが、手詰まり気味だったこともあり、周りの人はどんな釣り方をしているのか、みんなの釣果の方はどうか、などを知ろうと、ウロウロ歩き回っていた。ら、灯台の影からかなり大きいオモリがニュッと出来てきて、ヒュンッと沖の方へ飛んでいった。さっきのご夫婦の旦那さんのようだ。奥様とお子さんは少し離れてヘチ釣りをしていた。あー、これはあれだ。ぶっこみ釣りだ。ほぉー…なるほどねぇ。正式にはこうやるのかぁ…。

結構本格的な雰囲気である。さり気なく近づいてしげしげと拝見させてもらった。それでも、時折こちらが見ていることに気づいた上で、それが特に不快そうな感じではなかったので、声を掛けてみた。

 

「何狙いですか?」

 

旦那さんは感じ良く、「アイナメです」と答えてくれた。

 

「はー、アイナメですか」

 

少しの間、沈黙が訪れる。竿先を見てみたり、遠くにいる奥様とお子さんを眺めて『ほら、あれが私の家族ですよ。なかなか素敵でしょう?』と目線で言ったりするので、私も適当に頷いたりした。

 

「いつもはどちらへ行かれてるんですか?」

 

「いつもは、篠島とかですかね。今日は休みが1日しかなくて(笑)」

 

「あ、そうだったんですか」

 

篠島かー。いいなぁ。私も釣りを始める前に、観光で行ったことがある。知多半島より有力なポイントらしい。といっても根魚中心で、それも爆釣というほどではないらしいが。

 

「イソメですか?」

 

「今日は、イソメ!…まぁ今までここ(榎戸漁港)で釣れた試しがないけどね(笑)」

 

「あはは」

 

ははは…って、釣れたことないんかーい! 本当に、時間が限られてるから仕方なく家から近いところに奥様とお子さんを連れて来た感じだな。こりゃ私もやっぱりもうちょっとポイントを考えなきゃいけないかもなぁ。

 

「じゃあ、お邪魔しましたー」と言って会釈しながら釣り座へ戻る。

 

内容はともかく、めちゃめちゃ感じのいい人でよかったー。何気にこれまで出来ていなかった『自分から釣り人へ話しかける』というミニミッションもクリア。世界がちょっと開けた感じだ。本当に釣りを楽しんでる雰囲気と、家族への愛が伝わってきて羨ましかったなー。自分もあんな父親になりたい。


午前10時半。移動しようかな。何も食べていなかったからお腹も空いてきた。帰りがけに釣り人のバケツをチラリと見ると、ヘチ釣りをしていたズッコケ三人組みたいな高校生(?)のバケツに、小型のギンポのような魚が入っていた。へー。

某バーガーショップでハンバーガーを食べようと行ってみたら、営業開始前で仕方なくコンビニでパンを買って食べたりした。もぐもぐ。

 


そして、りんくうビーチ(小)へ到着。結構リゾート感があって、オフを過ごしているという気分がすごくするので、私はここもすっかり気に入ってる。まともに竿を構えるのは、今回が初めてになる。6台分ほどの駐車スペースには既に5台駐められている。ここも盛況なのか? と思って浜辺の方を見ると、どうやら小さい子供のいる家族連れが複数きていて、砂浜で貝殻を拾ったり、凧揚げをしているようだった。釣り人は一人もいない。ちょっとだけ肩身の狭さを感じるが、うちにも小さい子供がいるので何となく親近感もあり、微笑ましくもあった。

 

手前から二番目の捨石突堤(?)で釣りを始めた。ときどき小さい子とそのお父さんなんかが近くまで来て「釣れるのかなぁ?」なんて話している声が聞こえ、気持ちがふわふわする。

いやー、それにしても、いいね! やっぱり。この釣り場。それこそ一度も魚を釣った経験はないけれど、それでもなんかすごい開放的がありつつ、不思議な箱庭感があって癒やされるわー。他にここよりもっと近くていい釣り場が見つかったとしても、それはそれとしてときどき来たいぐらいだ。

 

 

 

この箱庭感

 

 

貝殻がらがら

 

 

開放感!

 

 

 

しばらくやっていて隣の捨石突堤付近にミオ筋みたいなものが見えるなぁと思っていたら、どうも潮目のようで、そちらの方がいいような気がしたので移動する。

例の腕だけでムチのようにしならせるキャスティングをマスターしようとずっとやっていたのだけど、残念ながらデメリットが2つ見つかった。

ひとつは肘の関節が痛くなってくること。まぁこれは疲れているからかもしれないし、周りの筋肉を鍛錬すれば何とかなりそう。というか、これ自体がその鍛錬になりそうだから良しとする(そう楽観視ばかりもしてられないのが30代なのだが…)。
もうひとつは、やたら仕掛け絡みが多くなったこと。最初は気がつかなかったが、気にしてみると明らかに多い。最後の方など3回連続で一人お祭りしていることもあった。すぅーっと素直にキャストすればそんなことはないのだが、ピシッとムチのように投げると空中で仕掛けがぐちゃぐちゃになるみたいだった。ルアーのようなワンピースものならそれでも大丈夫そうだが、…うーん。両方のいいとこ取りをしたキャスティングを編み出したい。

この日は午後6時に帰ってもいいような感じの交渉をして出てきたので、まだまだ釣りをすることは可能だったが、釣り方が定まらないと集中力も欠けてくる。だんだん疲れて、眠くなってきた。肘の関節も痛み、その上今朝の嫁の寂しそうな表情が目に浮かんできてしまう始末。それでも釣る自信があるならともかく、まったくなかったので、お昼過ぎ頃素直に帰還することにした。


帰りに意地ででっかいハンバーガーを食べる(はいまた太ったー)。その後イシグロでチニング用の仕掛けとヘッドライトなどを購入する。
びっくりさせて喜ばせようと帰宅の連絡をイシグロ(割と家から近い)を出た後にしたら、

 

「こんなに早く帰ってくるならもっと早く連絡してよ」となじられた。

 


釣行日 2.28
場所 榎戸漁港、りんくうビーチ(小)
釣果 ゼロ
アタリ ゼロ