年度末の検査地獄から開放され、久しぶりに釣りへ行…、
と、言いたいところだが、実は3月26日の夕方3時間ほど時間を作り、疲れきった身体で碧南釣り公園へサビキ釣りに行ってきた。その結果、坊主だった!
サビキ釣りはスゴイ!シーズン中であればたぶん少なくとも何かしら1匹は釣れそう。しかも徐々に暖かくなってくる季節だし、まだまだこれからがシーズンだ。そんな期待に胸を膨らませいただけに、ショックは大きかった。
まぁけど前回も釣れていたのは午前中だったし、こんなもんなのかなぁ。原因を探ろうと、素人なりに天候・気温・水温・潮・風などを考慮してあれこれと調べてみたが、最終的には「(回遊魚が)回ってこなかったから」ということ以上の答えは見つからなかった。
何故回ってこないのか?(どんなときに回遊してくるのか?) という、より根本的な問題には、理屈ではなく長い経験によって、ごく一部のその土地で毎年釣りをしている達人クラスの釣り人でない限り、おそらく誰も答えられないだろう。
回って来れば子供でも釣れる。回って来なければどうしようもない。それがサビキ釣りか、なるほど…。とはいえ実際まだ2回しか行ってないわけで、2回目はたまたま運が悪かっただけかもしれない。何枚に1枚隠れているBOUZUを引き当ててしまったのかが分からない。結局のところ、まだまだ何度でも行ってみるしかない。
ただ、自分で判断することは出来なくても「今ここで回っているよー」という情報を集めることは出来る。ある程度そういう情報ルートも広げていった方が良さそうではある。あまり得意な分野ではないけれど。
衣浦の小魚も気になるが、とりあえずもう一度碧南リベンジで日の出前に行こう。と、思っていたが、前日になって上州屋半田店のHPに『豊浜に良型のアジ・サバが回遊中♪』という記事がアップされていることに気がついた。『サバは大きいものだと30cm!マアジも18cm前後、マイワシも同サイズ』らしい。もちろん本当だろう。これが実現すれば、例え2,3匹でも前回よりずっと立派な釣果になる。懸念があるとすれば、既にこの釣果記事から4日経っていることだ。これがどれほど影響を与えるのことになるのか分からないが、まぁそれも勉強のうちか。とにかく、行ってみよう。
寝過ごす。
午前3時に起きるつもりでいたが、アラームを消して二度寝してしまったようだ。午前6時半頃に「行かなくていいの?」と嫁に起こされる始末。前日の夜、魔の3月を無事に何事もなく切り抜けられたことだし、一杯ぐらいなら許されるだろう。と、ビールを飲んでしまったのが敗因だ(金曜日も飲んだが、疲れていてすぐに寝てしまった)。完全に自分の責任なので、ただ静かに落ち込む。嫁に「起こしてくれてありがとう」とも言えなかった(帰ってから言った)。
また、嫁はおにぎりも4つ作ってくれた。サンキュー・マイワイフ・フォーエバー…。
時間が惜しいので(寝過ごしたことを)あまり深く考えないようにして釣りの格好に着替え、身支度を整えた。ちなみに私は釣りをするときだいたいいつも同じ格好だ。フィッシングウェアでもなんでもないが、その一式以外にあんまり釣りに向いた服がない。せいぜい週に1回なので洗濯して毎回着る。普段は被らない帽子を被って、釣りに行くぞ! というスイッチも入りなかなかいい感じだ。これから暑くなってくればまた変わってくるだろうが。どうでもいいけど、Tシャツなどになり釣り場で椅子に座ったときの腹がやばい。人に会いたくない。夏までに痩せられるかなー。無理か。
4月3日。午前7時過ぎ。Thee Michelle Gun Elephantの「武蔵野エレジー」を聴きながら初めて行く豊浜を目指す。私の感覚では日の出前もさることながら、午前6時~9時頃もひとつの重要なホットタイムだ。時計の針が進むことに気持ちを奪われるが、こうなってしまっては焦ってもしょうがないのでぶっ飛ばしながら安全運転で向かう。
午前8時半頃。豊浜釣り桟橋到着。結構風が強い。へー、これがあの有名な釣り桟橋かぁ。確かに随分混み合ってら。でも幸いまだぽつんぽつんと何箇所か入れそうなところがあるな。特に一番手前の沖側はがら空きだ。などと考えながらひとまず釣具を持たずにうろうろ見聞する。お、でかい生け簀に魚が20匹ぐらい釣れてる。なんの魚か分からないが、15cmぐらいか。その隣でおっちゃんが釣れた魚をまな板で内蔵処理している。なんと後ろには干網まであり、魚が干されている。手馴れてるなー。おっちゃんは二人組で、どうも豊浜を拠点にしている釣り倶楽部の人らしい。他には家族連れも結構いるけど、なんとなく雰囲気は碧南より落ち着いてるのかな。さて、釣りを始めよう。
改めて、この日の目標は、
- 魚を何か釣ろう。
- 出来れば20cm以上のサバ、アジ、イワシのいずれかを1匹以上釣ろう。
- エギングをしてみよう。
エギングについては前回3月26日の碧南でしている人がいたので、それは流石にちょっと早いにしても比較的潮通しの良さそうな豊浜ならひょっとするかもしれないと、Youtubeなどを見て勉強していたのだ(というかそれもあって豊浜に決めた)。もし本当にまだ早かったとしても、本シーズンに入る前に練習しておくことは悪いことではないはずだ。それと、これは目標でもなんでもないが、午前中に良い型の魚が3,4匹釣れたらお昼で切り上げて早めに帰ってついでに銭湯にでも寄っていきたいなぁと考えていた。この時はね。
午前8時40分。釣り開始。あ、今回はコマセ使います。途中チューブコマセとコマセかご(と10本パックの安いエギ)をフィッシングいとうさんで買ってきました。かごにコマセを注入して、かるーくキャスト。
カラカラ・・・
ん?
カラカラ・・・
え
えぇええええええ。ロッドのティップが折れてるやんけ。
このロッドはティップが折れやすいという話は聞いていたから、ガサツな私なりに手厚く保護したり気を使っていたのに。でも 確かに ロッドバッグへ収納するときはパンパンなのでぐいぐい押し込むような感じではあったかー。どうも強い衝撃により1発でパキっと折れたというよりは、ちょっとずつ圧力がかかって、今の軽いキャストで折れたっぽいな。
なんにせよ、朝一のこれから釣りを始めようってときにこのざまで激しくテンションダウン↓↓↓
ちょっと今月はロッドを新調したり、修理したりするような金はないのだが…。
しかしここで帰るわけにもいかぬ。ロッドの先端がなくても一応釣りは出来るだろう。折れた先を保管して、釣りを再開する。「さぁフィールドでは主力メンバーを1人欠いた10人でゲーム再開です」「不利な分強い気持ちと団結力で攻めていって欲しいですねぇ!」などと白々しくも無理に茶化して気持ちを立て直そうとする。って立て直せるかバカ。
海の中はよく見えないが、何となく海藻が結構ありそうだ。あまり一気に仕掛けを降ろしては根掛かりするかもしれない。ゆっくり、そーっと下ろす。すっと竿を上げてみる。ぐぐっ。はい、根掛かり。
更にもう一度、根掛かり。
またこのパターンかよ。いい加減根掛かりは怖くなくなってきたと思ったらこれだ。場所が悪いのかな。コマセかごは5つも買えば充分だろうと思っていたが、このペースではちょっとまずいぜ。最悪始めに幾つか買った初心者用のサビキ釣りセットにもついているけどさ(なんだかんだでコレはいろんな場面でリザーバーとして役に立っている)。あくまで浅めのタナに限定してチャプチャプやるという手もあるけど、とにかくどうも流れが悪い。サクッと移動しよう。この場所ががら空きだったのも、微妙なポイントだったからなのかもしれない。
ということで、真ん中辺りの沖側へ移動。その後は大きなロストもなく、アタリもなく、風が強くなったりして、案外まだ寒くてダウンジャケットを着たりもしたが、他に特筆すべきことはなく、周りも釣れておらず、お昼になった。くっそう。このまま夜まで何にもないような気がしてきたぞ。
例の釣り倶楽部のおっちゃんのところへ行くと、また違う魚を捌きながらもう一人のおっちゃんと話している。会話が途切れたところで、
「(今捌いているのは)何の魚ですか?」
「これはメバルだよ」
「こっち(の生け簀にいるの)は?」
「そっちはアジだね」
「何時頃釣られました? 朝方?」
「夜だよ(ニヤッ)」
「今日これからは、どうですかね?」
「うーん。分かんないねぇ。突然サバが回ってくることもあるし」
「そうですよねぇ。どうも、ありがとうございました」
あ、夜かぁー。じゃあ幸か不幸か寝坊しなくても釣果は同じことだったかもしれない。最後の質問は我ながらどうかと思うが、豊浜の釣り倶楽部の人なら何か違う見地があるかもと思って聞いてみた。当てずっぽうでもいいので、何か指針が欲しい心持ちだった。
途中、エギングもした。セットパックに入っていたエギは(大きいものでも)2.5号と軽めで、例によって私のタックルは軽い仕掛けを飛ばすことに適しているものではなかったが、風が強かったので陸側に向かってキャストするとそれなりに飛んでくれた。なんの手応えもなく終わったけど、一応うすらぼんやりとエギングの練習も出来た。
仮に移動するにしても、もう南知多くんだりまで来てしまったからなー。ここから碧南までだとまた1時間以上かかり、時間がかなりもったいない。かといっていかに急に群れが回ってくることがあるとはいっても、何となく今日の豊浜には来ない予感がする。
(今地図を見ながら落ち着いて考えれば、師崎港や河和港へ行ってみるのもなかなか良い案に思えるが、その時は師崎は豊浜の隣で、あまり代わり映えしなさそうに感じたし、河和港は眼中になかった)
よし、じゃあこうしよう。今使っているコマセかごが午後3時より前にロストしたら衣浦か碧南へ移動。午後3時以降にロストしたら、その時点で今日はもうヤメ。ずっとロストしなければ、そのまま豊浜釣り桟橋と心中。日が沈むまで釣りを続けよう。
結論はすぐに訪れた。海藻が少ないポイントなので、海底に沈めたまましばらく置いておいたら、流されたらしく貝殻がびっしり付いた桟橋の基礎に絡み、ちょっと引っ張ったらすぐに切れてしまった。
はい、移動―。
嫁さんに作ってもらったおにぎりを食べながら車を走らせる。とりあえず有料の衣浦トンネルをくぐる前に、西側のエリアに車を停めた。うーん、ここもずっと気にはなってるのだけど、いまいちよく分からないのだよなぁ…。車が一台だけ停まっていて、カップルが釣りをしていたみたいだが、もう引き上げるっぽい。一人で釣りをするのもなんなので移動する。あちこちで釣果情報を耳にするわりには、いつも人がいないんだよなぁ。どこでも万遍なく釣れるということなのかもしれないが、それで毎回スルーしてしまう。あるいはどこかの隠れたポイントを見逃しているのか。
結局午後1時、また碧南釣り公園へ。
この日は地元の友達と作った釣りグループLINEで、友人Tと「釣りに行くよー」「俺は今日はこれから川に行くよ」「そっちは雨?」「くそー、釣れねえ。移動するわ」などと会話していた。友人Tの釣果画像も見せてくれたので、面白いので是非ここにアップしたいところだが、場合によっては馬鹿にするようなニュアンスに見えてしまうかもしれず、それは本意ではないのでやめておく。とりあえず文章のみで表すと、バケツの中でメダカより若干大きいぐらいの魚が楽しそうに2匹泳いでいた。
豊浜にいた時はエギングを除いてほとんどまともにキャストしなかったからあまり気にならなかったが、碧南でサビキ仕掛けをキャストしたところ、ティップの先端が折れていることはやはりかなり影響があった。ちょっとした隙にラインが半端に出ているところで引っかかってしまうのだ。こうなるとキャストもままならず、手前に勢いよく落ちてしまったり、ラインが切れて仕掛けごと宇宙の彼方へ飛んでいってしまったりする。
どうせ折れた部分がくっつくということはおそらくなく、ガイドだけ活かしてティップごと交換になるのだから、いっそ現存する遊動タイプの第1ガイド(実質2番目のガイド)のところでティップを切ってしまいたいぐらいだが、そうなると遊動タイプだからすぐにまた外れるか。いや、接着剤的なものでガチガチに固めれば…。いやいや、そんなことしたら余計に高くつくよ。ちゃんと修理する際に第1ガイドまで駄目になっちゃうでしょ。は? 第1ガイドそのものなんて安いもので、どうせ修理するなら同じことだって。折れた時点で大惨事なんです。駄目だよ。なしなし。いや、金もないんだから応急措置として全然ありだって。なし。あr(以下略)
それでもキャスト寸前にちゃんとラインの具合を毎回確認すれば、引っかかる確率はかなり減って、別に釣りが出来ないというほどではなかった。周囲の釣果状況は、サッパがメインで一人だけメッキ(かな?)を2匹釣っている人がいたが、全体としてはあまり釣れておらず、ごく一部の人が突出してたくさん釣っていたようだ。なお、温排水は2号機だけちょろちょろと動いていたっけな、多分。
1時間ほど普通にサビキ釣りをするが、全然釣れない。最初はコマセありでやっていたが、あんまりにも反応がないので、魚が回ってきたときに使おうとその後はコマセなしでやった。ちなみにこの日はコマセかごを使っている人が周りにも結構いたので、テスターになってもらって有効そうなら即使えばいいやと思った。サビキ仕掛けもいろいろなタイプのものを試す。隣の人もその隣の人もほとんど釣れていないが、その隣の人は結構コンスタントに釣っている。うーん、はっきりとは分からないが、仕掛けはそんなに変わったものではなさそうだ。やはり重要なのは、飛距離か。
やれやれ。またなのか。前々回もそれで口惜しい思いをした。それでも幾らか釣れたからまだ良かったが、今回はよりシビアな状況である。私はちょっとずつオモリを重くしていった。4号から6号、6号から8号、8号から10号、10号から12号。そんなに各種揃えていなかったので、2つか3つ組み合わせてだ。ときに折れたティップに翻弄されながら、私は投げた。飛距離は全然及ばなかったが、懸命に投げた。
そして、釣れた…!
それも (オモリが重いせいかあまりアタリを感じなかったが) サッパが5匹ぐらいバタバタっと釣れた。
おぉおおおおおお。ようやく来た。間違いない。時合だ(回遊魚が回ってきたときにも時合というのかは知らないが)。このまま突っ走れー!
が、しかし。
その後がまったく続かなかった。
しょんぼりしながら更に釣れてそうなところが空いたので移動する。
移動した先の右隣のご夫婦はすごい。仕掛けはママカリサビキだが、旦那さんが奥さんの竿も含めてキャストは全部やって、ビュンっと美しいフォームでかなり飛ばす。そして頻繁に大きめのサッパかな? が鈴なりになって釣れる釣れる。左隣の若夫婦はまだ初心者(それでもぽつぽつ釣っている)で、小さな女の子連れで楽しそうにワイワイやっている。その更に隣のおじさんと20代の娘さんは、1本の竿でまたかなり釣っている。途中で小さな女の子に釣らせてあげたりして、仲良くなっているようだった。
でも私だけ、全然釣れない。
結局釣れたのは一瞬だけで、しかも周りは釣れていたので随分悔しかった。
最後に余っていたコマセを全部使いきったところで釣りを終えた(全然コマセは意味がなかった)。
「それでも、釣れたし楽しかった」
と言うにはやはりティップが折れてしまったことが尾を引いていて、あまりパッとしない気分で家に帰った。
「またこの間みたいに(南蛮漬けに)する?」
と嫁に言ってもらえたが、これっぽっちだし、一番手間がかからないやつでいいよ。といって、煮付けになった。作ってもらっておいて最低だが、小骨が多くて微妙だった。嗚呼。
釣行日 4.3
場所 豊浜釣り桟橋、碧南釣り公園
釣果 サッパ5匹 カタクチイワシ1匹 計6匹