/^o^\フッジッサーン(貯木場~長良川)前編 | Mr.K's Report

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Long for Master of Life.

GWは1日だけ家族から釣りDAYを頂戴した。その代わり24時間だ。

 

ぶっ続けで釣りをしまくってやるぜ。

 

…そんな私のもくろみは、早々に崩れ去ろうとしていた。一番の理由は金曜日の仕事の後で夜中から土曜日の夜中にかけてを予定していたのだが、その金曜日の仕事がハードで、すっかり眠くなってしまったことだった。いっそ一度寝ちゃって早朝から行くことも考えたが、そうすると今度は起きられない可能性がある。乳児がいるのであまり変な時間にアラームはかけられないのだ。ならばせめて釣り場へ行き、そこで寝ることにしよう。早朝勝負だ。

 

釣り場はさんざん悩んだが(そしてその場所や釣法を悩んでいる時間が面白いのだが)西へ。飛島・木曽三川方面。知多半島も主要なポイントはもう一応回ったし、私の腕が悪いからだろうが、今の時期に知多半島で釣れるイメージが上手く湧かなかった。釣り公園などは人が多すぎるかもしれないと敬遠したのもある。メインターゲットはずばりシーバス。川魚が遡上しているという記事もよく目にする。カメジャコでぶっ込みつつ、状況を見てルアー釣りも試みよう。目標は何かしらの魚、出来れば15cm以上の魚を釣ること。

 

 

午後11時前に家を出る。眠い。それになんだか気持ちがふわふわしている。

30分ほどで太平堂釣具 飛島店へ到着。事前に調べた通り、ありがたいことにGW中は24時間営業している(通常も時期や曜日によって異なるので要確認)。カメジャコ10匹と仕掛けの類を大将と相談しながら購入する。ポイントの話などもそれとなく伺う。

 

そこからやや引き返す形になるが、貯木場へ。下見にも来たことがなかったが、ネットで情報を調べて想像していたのとはどこか雰囲気が違った。まぁというより暗くて全体像がよく分からない。とりあえず東側の堤防のところで家族連れが車を横付けして投げ釣りをしていたので、15mほど離れたところに陣取らせて頂く。

 

話を聞きに行くと、小学生を2人にお父さんとお爺さんという微笑ましいチームだった。状況としては全然駄目らしい。潮的に夜明けが勝負だと。夜明けに勝負するのに子供連れて0時からスタンバイ? と若干驚いたが、考えてみれば私と同じで車内で寝るつもりなのかもしれない。特に子供は早起きが苦手だし。連休中だしね。餌はアオイソメ、狙いは特にないとのことだった。お礼を言って車へと戻る。

 

 

この日は雨が降っていた。朝まで降る予報だ。せっかくの長時間釣行をそれくらいでめげないぞ。と、雨具を持ってきていたが、車を横付け出来るならそれにこしたことはない。まずはここでいいか。

さっそく釣りの準備に取りかかる。太平堂の大将に聞いた通りのセットだ。スパイクオモリの25-30号にハリスを70cmくらいの一本針にカメジャコ。うん、釣れる気がする。30m程ぶっ込んで車に乗る。穂先には鈴をつけているのでアタリがあればすぐ分かる手筈だ(アワセられるかは別問題だが、まぁそれはまずアタってからの話)。

 

準備万端。リンリンというきれいな鈴の音が聴こえてくるのを待ち構えながら、車の窓を開けて耳をすませつつ、煙草を吸う。しばらくの間スマホで釣り情報を眺めたりする。

 

 

ーッ・・・

 

・・・プーーーン

 

蚊だ。

 

 

くっそ、このモスキート野郎め。
まぁでも名古屋で釣りをする以上これからの季節避けては通れない敵か。しかし車内ではたまらんなぁ。

3回ほど戦闘を試みるが、4回目で降参して窓を閉めた。鈴の音もなんとか、聞こえるでしょうきっと。

 

ときどきリールを巻いてカメジャコを確かめる。だんだんとぼろぼろになって千切れたりしてるので交換するが、これはお魚さんがやったのではなく、単にキャストの衝撃や回収のときに引きずられて痛んでしまったのだろうと思う。

 

寒いな。エンジンをかけて10分ほど暖房を入れる。膝掛けをかける。少しの間目をつぶる。

 

 

...zzZ

 

 

午前3時頃覚醒。雨が強い。カメジャコを確認するも、魚につつかれた形跡はない。何となく釣れなさそうだなと思う。貯木場の西側を下見しながら移動。

 

 

次は太平堂の大将から聞いたポイント。まぁ隠すほどではないが、一応木曽川下流右岸の小さな突堤とだけ。

ここで雨の中2時間ほどぶっ込み釣りをしたりルアー釣りをしたりして楽しむが、何もなし。

夜が明ける。朝が来た。満潮も通り過ぎた。にもかかわらず、全然魚っ気がないな。うーん、移動。

 

 

そして最後に長良川下流右岸。なばなの里の近くに釣り座を構える。本当はもう少し河口付近を考えていたのだが、工事中の箇所が多くここまで上ってきてしまった。

 

 

 

 

 

 

時刻は午前8時。大潮で午前6時に満潮なので今は潮位が下がっているところだ。雨はどうやら止んでくれて曇り模様。雨後の水の濁りは釣りに良い影響を及ぼすとも聞く。よしよし。私は懲りもせずまたカメジャコをぶっ込む。さぁここから本編開始といこうじゃないか。

 

 

午前10時。まったくアタリはないがカメジャコは順調に減って残り5匹。けれど空が晴れてきた。風もほどよい。魚に縁がないことを除けば、いい休日である。私は持ってきていた文庫本を広げた。むせ返るほどの森林の匂いのする短文集だ。これさえあればどこでも戦える。煙草を吸いながら2、3節読んでは仕掛けを確認し、キャストし直す。あまりいじくり回さない方がカメジャコの負担も少なくて済むのでは…とも思うが、太平堂の大将が10分に一度は回収した方がいいと言っていたので、とりあえずときどき回収している。その度にどこかが破損しているカメジャコを哀れに感じながら。

 

 

午後0時。何もなし。

あ、そういえば今日はお弁当を作ってきたんだった。それも私のお手製である。といってもおかずの半分は冷食であと半分は昨夜の残りものだが。

 

食す。うまい。

 

丁度今はド干潮だ。朝型は15人くらいいた釣り人もほぼ姿を消して、水面から顔を覗かせた捨石の上でおじさんが何かを探したりしている。

 

よし、ルアー釣りにしよう。それもとことんまでルアー釣りだ。「やっぱりルアーは違うやつ(持ってないやつ)の方が…」とか「潮が…」とか「水温が…」などと洒落臭いことは一切考えずに、もう釣り場に来てしまったのだから9cmのシンキングミノーを100回でも1000回でも無心にキャストしてみよう。 そうすれば何かが起こるかもしれない。 なにせ今日はかつてないほどに時間がある。おそらくあまり良いコンディションではないであろう今の状況から、満潮まででも日没まででもとにかく釣れるまで続けよう。コンディションに合わせて釣りをすることが出来ないのなら、ひたすら継続してコンディションの方が自分と合致するのを待つ。お前は挑戦者なんだ。せっかくの連休、とことんまでやったれい!