よく窓口で、中年の女性(主婦)や高齢者から、国の出先機関、地方自治体(市区町村)やその外郭団体、国公立大学の一般事務の求人を探す方法を尋ねられた。

 また、大手企業を定年退職した方からも、こうした公的機関からの求人の提示を求められることがあった。

  これらをハローワークでは「公務求人」という。

 

●公務求人は(主婦や高齢者には)人気求人

 毎年1月下旬~2月頃、4月からの会計年度任用職員として「公務求人」が多くでる。

 このころになるとハローワークの窓口には、よく公務求人に応募するために来窓される人が多かった。

 主婦や大手企業を定年退職した人意外にも、特定の資格を持った人、民間企業で働いていたがブラックでパワハラなどでつらい目にあって民間企業に勤めることがトラウマになった人などには、雇用期間は限定されることが多いが、とりあえず安心して働けることで人気があった。

 

 具体的には国の出先機関(年金事務所、労働基準監督署、ハローワーク、裁判所、税務署、運輸局、刑務所、自衛隊等)の他に、地元の地方自治体(市区町村)、保健所、学校、図書館、美術館等の各施設、その他外郭団体、公益法人、学校法人などである。

 職種は、一般事務のほかに、窓口業務、接客 (施設来場者向け) 、教員(幼・小・中学校)、保育士、看護師、保健師、精神保健福祉士、介護福祉士、ケアマネ、栄養士、薬剤師、獣医師、社労士、臨床心理士、産業カウンセラー、キャリアコンサルタント、各種技能講師、障害者支援員、学芸員、司書、用務員、調理員(給食センター)等、幅広い職種の求人が出る。

 勤務形態は、職種によってフルタイム、パートとあり、賃金は時給での支払いとなることが多い。

 雇用期間は原則1年、更新も可能だが、職種によっては更新回数に上限がある場合がある。

 

 もし、ご興味ある方は、下記の手順で検索してみて欲しい。

 なお、地方自治体の場合は自治体のホームページにも採用情報として載っていることが多いのでそちらも参考にしてもらえればよい。

 

 ただ、これらの求人は、職種によっては応募者が多いので(特に一般事務職)知らないうちに出て、すぐ消えるのが特徴である。こまめにチェックすることをお勧めする。

 

●公務求人の検索方法

 ハローワークインターネットサービス(HWIS)にアクセスする。

 

 大まかな操作の流れは下記の通り。画面イメージではないのでわかりにくいかもしれないが、その場合は相談窓口で聞いて欲しい。

 

①  『求人情報検索』ボタンをクリック    

 

② 就業場所を指定

 

③ 希望する職種を指定 (任意)

 

④ 『詳細検索条件』ボタンをクリック

        

⑤ 希望する産業 を指定

・公務 国家公務( 9 7 ) ←国の出先機関

    地方公務( 9 8 ) ←地方自治体

・教育 学校教育( 8 1 ) ←大学・高校他

 

⑥ 『OK』 ボタンをクリック

 

⑦ 『検索』 ボタンをクリック

 

 なお、上記で「毎年1月下旬~2月頃」と書かせてもらったが、欠員がでると、年度途中でも求人が出ることがある。ただし、いつ出るかわからないことから、結局、求職活動はこまめに動いた人が得をするようにできているようだ。

 

●便利なフリーワード検索

 ついでに便利な検索方法のうち、フリーワード検索の際のキーワードも記載しておくので参考にしてもらえればうれしい。

 

(注意:◎ OR検索 にチェックを忘れずに)

 

・小さな子供がいる →『学校行事 急な休み』

・コミュニケーションが苦手 →『もくもく 黙々』

・早くお金が欲しい → 『日払い 週払い』

・ブラック企業は避けたい →『働き方改革』

・メンタルで休んでいた →『長期療養者(両立求人)』

・高齢者でも応募可 →『6 0歳以上 6 5歳以上』

・5 0歳までで正社員経験なしか短期→『就職氷河期世代歓迎』

・転職が多い人 →『トライアル』

 

 などで検索すると比較的見つけやすい。ただし、他にもいろいろ条件がある場合もあるので最終的には窓口で相談してもらったほうがよい。

 なお、これらのフリーワードは、他の民間の求人検索サイトでも使えることがあるので、試してみて欲しい。

 

 2月は、節目となる4月から働きたいという人にとっては仕事探しのいいタイミングにもなるので、チャレンジしてほしいところだ。