●相談員にもあたりはずれがある ◇28歳 男性◇

 損保会社の営業職に応募したいので、履歴書と職務経歴書を見てほしいと来窓。

 ひととおりのチェックをし、表現方法の訂正を数ケ所指摘、他に面接時の想定質問に対する受け答えについてもいろいろアドバイスをした。

 

 

 帰り際に、本人からは丁重に感謝してもらい、一言

「ハローワークの相談員の方にも、あたりはずれがありますよね。」

 

 こう言ってもらえるということは、幸い、私は「あたり」の分類に入るのだろうと思われる。

 

 私の場合、たまたま民間企業の人事部で採用業務を経験していたことから、面接官がどういうところをみるか、どう言えば面接官に響くか、特に営業職の場合のアピールポイントを丁寧に説明・助言できたから、好印象をもってもらえたのだと思う。

 

 確かに相談員の中には、どんな人が相談に来るかわからないので、根はやさしくて親切な人も、自分の感情を抑えて事務的に対応する習慣がついて、話し方に冷淡な印象を感じさせる人がいる。

 

 また、まだ経験が浅く、「引き出し」も少ない場合は、有効なアドバイスができず定型的な手続きで終わってしまう相談員もいるが、ある程度経験を積めばもう少し踏み込んだ支援ができるようになってくる。

 さらに、相談員によっては得意分野・不得意分野があり、すべての職種、業界、年齢層に的確にアドバイスできる相談員はいない。

 私も、介護や保育系の応募の相談だと、実務経験がないので的確なアドバイスができず「はずれ」に分類されたかもしれない。

 

 相談員も人間である。温かい目でお付き合いいただけるとありがたい。

 

 なお、ハローワークでは、すべてではないが担当者制を導入している所があるので、純粋に仕事をさがしたく、この相談員ならウマが合うと思ったら、試しに申し出てみてほしい。

 

  ただ、この担当者制は、第2話)で書かせてもらったような不届きな相談者もいるので、あまり積極的に案内していない所もある。個々のハローワークの窓口で確認してほしい。