●学歴はあっても・・・ ◇52歳 男性◇

  国立大学の理系を卒業、大手の電機メーカをリストラされた。何社か応募しているがなかなか採用されないのだが、その理由を「この歳だと、希望する製造系の仕事には採用してもらえない」と言って年齢的な問題だけと認識している様子。

 

 職務経歴書を見せてもらうと前職での異動が3部門で、それぞれ職務内容が各1-2行で簡単に表記してあるだけ。

 活かせる経験や能力、自己PRもない。

 30年も勤めればいろいろな経験(成功談、失敗談、苦労話)があるはずだし、仕事する上で心がけたこと、培った技術等をもっと詳しく書けないかと指摘。この職務経歴書では採用担当者に訴えるものがなく、書類選考で落とされることを説明。

 

 応募書類の書き方ならネットでいくらでも調べられるし、就職活動のハウツー本もいっぱい販売されている。国立大学の理系を卒業しているなら、それらを調べながら、履歴書や職務経歴書をどう書けば、自分をアピールできるかを考え、それなりの文書は書けるのではないかと思ってしまうが・・・。

 

 ただ、この人は、その後しばらくしてハローワークには顔を出さなくなったので、無事就職できたのかもしれないが、リストラされた理由がなんとなくわかった気がした中年男性であった。

 

●学歴条件は緩和できる?

 話は、少しずれるが・・・

 求人票の学歴条件には、よく、不問・高卒以上・短大卒以上・専門卒以上・大卒以上などと書かれてあるが、キャリア応募の場合は、あまり気にしなくてもよいことが多い。特に中小企業は、これまでの職歴を気にすることが多く、即戦力として同様の業務経験があるなら、そこをアピールすると、学歴は関係なく応募できることがほとんどである。

 応募したい職種と同様の実務経験が豊富な方は、学歴にとらわれず、相談員に条件緩和を事業所に掛け合ってもらうよう申し出てほしい。