●困った老害じいさん ◇68歳 男性◇

 高年齢者の雇用を促進するため 高年齢者を雇用すると企業に助成金が支給される制度がある。

こうした助成金制度をどういうわけか「この制度は、わたしが厚生労働所省に掛け合って導入を進めたのだ」と言い張って自慢するおじいさんがいる。

 

 当然そんなことがあるはずもなく、一般的に厚労省で設置された審議会等で議論され、国会の承認を受けて決定されるのであるが、とにかく私が貢献したと言い張るのである。

 その上、威張り散らし、仕事を紹介しろと言うのである。当然、紹介しても採用にはいたらない。

 不採用理由は、面接で自慢話ばかりして自分のことしか話さなかったためというのである。

 

 

 その後も、3か月に一度程度ハローワークに来所して、「責任者はいるか」といって、次長や統括責任者を呼び出し、1時間ほどハローワークの仕事ぶりを確認したいと言っていろいろ話を聞き、ドヤ顔で帰っていくのである。

 まさに老害」である。

 こんな老人には決してなりたくないと思う反面、この人は、他人に迷惑をかけていることは全く知らないまま、自己効力感と自己満足にあふれた幸せな死に方をするんだろうなと、ある意味うらやましくもある。

 結局、他人に迷惑をかけて死ぬ方が、本人にとっては、迷惑をかけた分だけ、より幸せに死ねるのかもしれない。