●ネットカフェで暮らすDV被害女性 

 50歳代前半 女性。大きなカバンを2つさげて、住み込みで働けるところを探してほしいと来窓。化粧もしておらず疲れ切った表情。事情を聴くとDVで家から逃げてここ3ケ月ネットカフェを転々としながら暮らしている。携帯電話もない、所持金も底をつき、これからどうしたらいいかと涙ながらに相談を受けた。

 女性だが警備業務に就く覚悟はあるか?と尋ねると、なんでもするつもりと言ってくれたので、こうした訳ありの人を住み込みで雇ってくれる警備会社の社長に連絡すると、即面接してくれるとのこととなった。さらに会社へいく交通費もないと相談すると、社長自ら車でハローワークに迎えにきてくれるとのこと。履歴書もあとで用意すればいいといってもらい、その時の本人の感謝でうれしそうな顔が今でも忘れられない。その後面接をし、その日に採用となった。

 

 こうした「ワケアリ人」を採用していただける企業には、感謝状を贈りたい気持ちになった。

国や地方自治体も、こうした影で社会貢献している企業に目をむけ、表彰や叙勲の対象にしてほしいところである。