こんばんわ。

 

異動先の着任までの

空白期間中のevolokuyです。

 

異動前の部署の仕事をしていますが、

ややポッカリ気味ですwww

 

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さて今日は、昨日放送されました

第3回AbemaTVトーナメント決勝トーナメント第一試合を振り返ります!

 

 

いよいよ始まった決勝トーナメント。

予選からルールが一新!

①5戦先取の九番勝負

②オーダーは各対局前に発表

③各メンバーは最低1局は出場し、最大3局まで出場可能

 

 

決勝トーナメント開幕戦はチーム康光とチーム久保の対戦!

 

メンバーを振り返りましょう。

チーム康光【LEGEND】:佐藤康光九段、谷川浩司九段、森内俊之九段

チーム久保【振り飛車】:久保利明九段、菅井竜也八段、今泉健司五段

 

 

予選の戦いを振り返ると、

チーム康光は予選Cリーグを0ポイントで予選通過。

チーム久保は予選Aリーグを8ポイントで予選通過。

久保九段、菅井八段を擁するチーム久保がやや有利に感じる。

 

 

決勝トーナメントでは、1局目の前に振り駒を行い、その後は先後を入れ替えていく。

注目の振り駒はと金が3枚出て、チーム久保の先手でスタート。

 

 

【1局目】谷川浩司九段-今泉健司五段(先)

 

入玉した玉を詰ます

今泉五段の先手中飛車に谷川九段は三間飛車で対抗。戦型は相振り飛車に。

先手は▲6八玉から今泉五段得意の左穴熊へ。後手は2枚の銀を中央に構え、

△9三香から端攻めをチラつかせていく。

 

今泉五段の▲6八角がうまい揺さぶりだったか、後手は3五の歩を狙われて、

一直線に端攻め敢行とは行けず、一旦雁木模様に囲う。

先手は3枚の穴熊に囲えて満足な分かれか。

 

▲7五銀から戦いが始まったが、攻めの銀と守りの銀が交換になり、

先手の今泉五段がうまく立ち回って、ペースを握っているように見える。

受け切れないと見た谷川九段は△9六歩から攻め合いに活路を見出した。

 

前進流の攻めの前に怯んだか。▲8八金上と受けたが、△7七歩と打たれてみると、

後手の攻めが振り解けなくなってきている。

しかし、一直線の寄せもありそうな局面に持ち込んだが、谷川九段も読み切れず。

 

今泉五段が粘りを見せて、入玉模様の展開に持ち込む。

スルスルと上部脱出を果たし、ほぼ先手玉は寄らない局面に。

谷川九段も△5七角から馬を作ることに成功。ここで再び後手にチャンスが来る。

今泉五段が最後は受けを誤り、谷川九段が詰まして勝利。チーム康光が先勝。

 

 

【2局目】(先)佐藤康光九段-菅井竜也八段

 

岡山の竜、逆転勝ち

後手の菅井八段がゴキゲン中飛車を選択。対して佐藤九段は超速で対抗する。

お2人とも独創的な序盤戦術が印象的だが、ここはオーソドックスな形に。

▲4五銀と上がれば最新形というところだったが、▲5八金右から穏やかな展開に。

 

先手は上部を厚くした後、▲4五桂から銀桂交換するシンプルな仕掛けを敢行。

菅井八段はテンポ良く指していき、持ち時間は5分前後で推移。

自然な応対ではあるが、最終的には金桂交換で先手の駒得。

後手としては見返りが欲しいところ。どこから手をつけていくか。

 

後手は△4五歩から反撃を開始する。先手は堂々と▲同歩。

その後も後手の狙いを堂々と受ける佐藤九段。緻密流で読み切っているのか。

△5五桂、△5六歩と嫌な攻めが続くが、佐藤九段は相変わらず堂々と対応。

△5六金に▲同竜と引き上げたのが、金を見捨てる意外な一着。

非常手段なのか、一手余すことができるという読みか。

 

冷静に局面を見るとかなり先手優勢という流れ。

しかし、フィッシャールールという超早指しの恐ろしさか。

菅井八段は自陣に金銀を打ち付け、簡単に寄らない形を作り、

先手陣にと金量産で嫌味をつけ続ける。

 

菅井八段の攻めに受けを誤ったか、いつの間にか逆転して菅井優勢に。

今度は佐藤九段が粘るターン。菅井八段の重い攻めに反応し、角と馬で防戦。

しかしながら、徐々に竜を軸に押し込んでいく菅井八段。

最後は守りの馬をしつこく追いかけ、△8九金が最後の決め手で、寄せ切った。

これでチーム久保が1勝を返した。

 

 

【3局目】森内俊之九段-菅井竜也八段(先)

 

菅井八段連投も…

菅井八段が先手中飛車を選択し、森内九段は二枚銀急戦で対抗する形に。

事前の作戦会議では、四間飛車穴熊を選択すると宣言していたが、いかに。

▲5四歩から一歩交換したところから局面が一気に動いた。

 

△5五銀左から△6九角までの手順が凄まじい踏み込み。

7八にできた馬で局面を制圧。まずは森内九段が一本取ってリードを奪う展開。

菅井八段も飛車角を後手陣に利かせてチャンスを待つが、

馬で先手の桂香を拾いつつ、その馬で飛車まで召し捕る。

 

菅井八段も▲2六桂や▲6七角など怪しい手を放ちながら粘る2局目と似た展開。

しかし、森内九段の踏み込みが素晴らしかった。

▲5七歩で馬の行き場を問うたのに対して△3八馬と切ったのが英断でした。

▲同金に△2四香、△3五桂と玉頭に殺到する手で追い詰める。

 

△4九銀から竜を近づけて、△4七銀と絡みついて受けなしに。

菅井八段が粘るも金がなく抵抗もここまで。桂香を銀で剥がすも、

その瞬間に先手玉に詰みが生じ、森内九段が仕留めてチーム康光が2勝目。

 

 

【4局目】(先)谷川浩司九段-久保利明九段

 

振り飛車リーダー、居飛車で勝つ

先手の谷川九段が3手目▲9六歩から趣向を凝らして、相振り飛車を目指した。

対して相振り飛車を拒否し、△6二銀から居飛車を選択した。

先手は石田流+穴熊、後手は左美濃で4筋と1筋に位を取って、お互いに主張がある。

 

先手は▲9五角と更に趣向を見せる。後手は△4四角〜△3三桂〜△2五桂と、

端攻めの一本狙いを目指す。と見せかけて、△9五飛〜△8九角がうまい手順。

流れは後手がハッキリ良しという流れ。飛車を受けに使わされた先手が辛い。

 

冷静に局面を見ると後手リードだがいい勝負というところか。

▲6六角と急所に角を据えてチャンスを待つ。ただ、駒効率は後手がだいぶ良い。

必死に手を模索する谷川九段だが、久保九段は慎重に丁寧な指し手を続ける。

 

公式戦では見せないような粘りを見せるも、久保九段は万全の態勢を築き上げて、

最後△1六桂から攻めていき、△1七歩成としたところで谷川九段が投了。

チーム久保が再び2勝2敗のタイに戻した。ここまで全て後手が勝つ展開に。

 

 

【5局目】森内俊之九段-今泉健司五段(先)

 

これぞ十八世名人

今泉五段の先手中飛車に後手の森内九段は居飛車急戦で対抗。

早い段階で▲7八金と上がって、すぐに戦いは起こさずじっくりした展開に進む。

とはいえ、▲5四歩から歩交換。2局目の佐藤菅井戦に近い形に。

 

居飛車は金銀を盛り上がっていく展開に対し、

振り飛車は交換した歩を5六に打ち、ツノ銀中飛車のような展開でじっくりした流れに。

居飛車は玉を2二まで囲って、△7五歩から開戦した。なかなかオールドな展開。

今泉五段はアマチュア時代を含め、こういう将棋は数多く指しているだろう。

 

森内九段も4筋〜8筋まであちこちから手をつけて嫌味をつけていく。

駒の損得はないが、やや振り飛車が受身な展開。少し後手がペースを握っているか。

先手も勝負勝負といくが、森内九段が堂々とした指し回しでリードを広げていく。

盤面中央の厚みで後手が圧倒している。受けも難しく先手が苦しい。

 

着実な指し手を続けた森内九段が△4七とからギアチェンジ。

先手陣の痛いところに次々と攻めを浴びせ、一気に勝勢に持ち込んだ。

今泉五段が持ち味の粘りを見せる間もなく、そのまま押し切って快勝。

三度チーム康光が1勝リードとなった。

 

 

【6局目】(先)佐藤康光九段-久保利明九段

 

将棋連盟会長、痛恨の見落とし

多少の駆け引きはあったものの、後手四間飛車対居飛車持久戦模様に進む。

序盤早々後手が9筋の位を取ったため、お互いに工夫した駒組みを見せる。

佐藤九段は銀冠を目指したのに対し、久保九段は振り飛車ミレニアムの雰囲気を出した。

 

しばらく駒組みが続くと思われたが、いきなり▲3五歩〜▲4六銀と仕掛けていった。

先手は左美濃の形で、後手は中途半端な陣形と見て、積極的な仕掛けを見せた。

一度局面が落ち着いたが、振り飛車は一歩得だが陣形のまとまりに欠ける。

佐藤九段は隙ありと見たか、▲6五歩から攻めの手を緩めない。

 

攻め続けていた先手だが、▲2四角が落手だったか。直後の△5三角が激痛の一着。

5五の銀をボロっと取られてしまい、一気に後手に形勢が傾いた。

後手の飛車角が縦横無尽に働いてしまい、粘る隙がなかった。

最後は佐藤九段が一手詰の局面まで指して投了。チーム久保は再びタイに戻した。

 

 

【7局目】谷川浩司九段-菅井竜也八段(先)

 

絶対に負けられない勝負

3勝3敗で迎えた7局目ということで勝った方が準決勝進出に王手が掛かる。

初手▲7八飛から相三間飛車の戦型となった。菅井八段が谷川九段に戦型を委ねた形だ。

囲いはお互いに美濃囲いに囲い、じっくりした戦いになるか。

後手は石田流本組の構えを見せ、先手は銀冠に発展させる。少し後手の飛車が窮屈か。

 

後手から△4五歩と仕掛けていったが、攻めを呼び込むと判断したか取らず。

駒がぶつかったまま少し進み、先手は飛車を8筋に転回する。

そこで△4六歩と形をほぐしていく。△6五銀と飛車角にプレッシャーをかけた。

しかし、▲8四歩から▲6四飛と回られて、▲4五銀の先手になってしまい、後手失敗。

 

先手玉は鉄壁、後手玉は6筋〜8筋で絡まれそう。ハッキリ先手良しに見える。

菅井八段がその後も着実に谷川玉に迫り、そのまま押し切れそうな展開に見えた。

しかし、菅井八段が時間切迫で寄せ損なってしまう。玉の退路を塞いだつもりが、

△7三玉から上部脱出許し、形勢混沌。

 

▲6八桂が落手。直後に飛車で抜かれてしまい、後手玉の上部が開けた。

最後は詰みがあったようにも思われるが、慎重に必至を掛ける順を選択し、

勝負手もかわして凌ぎ切り、菅井八段を投了に追い込んだ。チーム康光が王手!

 

 

【8局目】(先)森内俊之九段-久保利明九段

 

二転三転の末、ついに決着

お互いにこの日2連勝同士の好勝負に。

後手番となった久保九段が四間飛車穴熊を選択。対して森内九段は持久戦模様ながら、

▲3六歩〜▲3八飛と仕掛けの含みを残す駒組み。

実際に角交換が行われた後、▲3五歩から仕掛けていった。

 

先手だけが歩を手持ちにする少しペースを握る展開に。

お互いに玉形が中途半端な状態で戦いとなったが、▲3二歩が軽妙な垂らし。

一方的にと金ができて少しずつ優位な局面に進めていく。ただ、具体的な手は難しい。

久保九段も△2四歩からうまい反撃。やはり実戦的に難しい形勢か。

 

先手は▲3一竜〜▲7四桂と穴熊の急所を衝く。対して後手も△7七歩成〜△7一歩で、

久保九段の裏芸と呼ばれる粘り発動というところだ。

しかし、小駒の数が多い先手がチャンスを迎える。

▲5五角〜▲7五桂で急所を捉えた攻めで決まったかと思われたが、

久保九段も徳俵に乗りながらもギリギリ凌ぐ。さすがの粘りで逆転模様に。

 

今度は逆に先手玉を追い詰めて、あと一歩というところでしたが、

ここは森内九段が王手をかけながら自玉の脅威を取り除く職人芸が飛び出す。

最終盤に二転三転となった本局、最後は久保九段の執念の粘りを振り解いた

森内九段がなんとかギリギリのところで踏みとどまり久保玉を即詰みに討ち取った。

 

ここでチーム康光が5勝目を挙げ、本戦準決勝へ進出した。

 

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決勝トーナメントからは午後5時からの放送開始でしたが、

最後は午後11時を回ったところと、大ボリュームの内容だった。

 

 

個人的には7局目と8局目が強く印象に残りました。

 

7局目は菅井八段が一方的に押し切るかと思われたところから、

谷川九段がギリギリのところで凌ぎ、上部脱出を果たし逆転。

次第に谷川九段の手つきに力が漲り、駒音が大きくなっていました。

 

8局目は2011年のA級最終局での大熱戦が思い出される好カード。

森内九段大優勢と思われたところから、粘りのアーティスト久保九段が

評判通りの力を発揮し、形勢が混沌となりました。

最後はどちらが勝ってもおかしくない形勢でしたが、抜け出したのは森内九段でした。

 

 

正直なところ、最近の公式戦の結果を踏まえると、

勝ち上がっていくのは厳しいかなと思っていたチームLEGEND。

ところがどっこい、百戦錬磨の大局観がそれを覆し、あれよという間に準決勝に。

ここまで来たらもっと上を目指してもらいたいです。

 

 

チーム振り飛車としては、リーダーが絶好調だっただけに悔やまれる敗戦。

やはり長男の今泉五段が実力を発揮しきれなかったか。

また、菅井八段も登場初戦では逆転勝ちだったが、最後も痛い逆転負け。

悔しそうな表情が今でも思い出されます。

 

 

勝利したチーム康光は、準決勝でチーム永瀬とチーム天彦の勝利チームと対戦します!

 

来週の放送も注目です!

 

 

それでは(^^)/~~~

 

 

 

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