酒鬼薔薇聖斗は母親からの肉体的虐待と心理的虐待によって
脳みそが委縮して人格形成がおかしくなったと思うし、
面会に来た母親を罵って帰るように言ったそうだけど
母親の苦悩も傍で見ていて慰めてあげたいとか守りたい
っていう気持ちも芽生えてたんじゃないかと思う。
その無力感にも苛まれていたかもしれないけど
人の気持ちを察する能力や共感力が低くて
いわゆるそういう発達障害がないから奇行があったのか
微塵も苛まれていないから奇行があったのかは分からない。
ただ他の人ならしないゴキブリを口の中に入れてみたり
人に危害を加えたり、校門に置いたり、手紙を送ったり、
多く人が怖がるであろう問題を起こしたのは
正常なアドレナリン分泌がされない脳みそによる奇行で
母親に支配されたままである証明で
母親の愛に包まれた感覚を得られる手段だったのだと思う。
母親は子どもの私物が増えればおかしいと気づくはずで
過干渉な母親ならば子どもの嘘を見抜けたはずである。
もう諦め半分だったのか、万引きを得だと感じていたのか。
息子が小さい頃に泣くと祖母のもとへ逃げていったと。
「私」を歪ませた母親のもとに逃げていく息子に自己投影して
息子(私)が守られている現実に喜びを見い出していたかもしれない。
小3の頃から奇行が目立つようになったと、8~9歳。
自転車に乗って一人で出歩ける年齢、買い物もできるようになる。
クラスではカーストができつつある、暴力を使うこともある年齢。
叱らない母親に矛盾を感じていた息子は苦しかっただろうし
悪さをしても母親が怖くなくなった現実に万能感が芽生えていたかもしれない。
酒鬼薔薇聖斗に限らず、問題行動を起こす子どもの原因はほとんど母親にあるでしょう。
学校でのいじめの主犯格、非行、不登校。
酒鬼薔薇聖斗は虫も殺さない聖人になったと思いますか。
根本は変わらないと思う、事件のことも思い出さなければ忘れていると思う。
母親のことは常に顔も声も温度も思い出すけど
言葉を交わすとあの頃の自分に引き戻されそうになるのだと思う。
棒で思いきり叩かれて感じる痛みよりも
鬼の形相でこちらを睨む母親の目よりも
暗い部屋に閉じ込められて開けてもらえない時間よりも
母親が自分を捨てていくかもしれないという想像の方が何倍も怖かった彼ら。
小さな時の彼は本当によく耐えたと思う。
耐えなくていいことまで耐えて、耐えられなくなったら泣いて、壊れて、自分の破片を拾って、集めて。
今も母親の代わりを探しているのか。
それとも母親は老婆になったから、永遠に30代女性に性癖が刺さるか。
あなたが刃物で自分を切っても痛みを感じないのは
母親から叩かれていた時の方がよっぽど痛いからでしょう。
あなたは大金を手に入れて、見捨てられる立場から見捨てる立場を手に入れた。
だから大金があるうちは平和だと思う。
母親は大きな影響力を持つが、お金も同じくらい大きな影響力を持っている。
母親も大金を手に入れて、今も他罰的な性格のまま周囲に威張っているだろうか。
母親はどんな幼少期を過ごしてその人格が形成されたのだろう、
男に対する憎しみがあるのだとすれば男から嫌なことをされた経験があるのかもしれない、
自分の非を決して認められないのは偽りの家族の中で育てられてしまったからかもしれない。
友罪を観て。