今日はとあるクラウドファンディングを紹介します。

私の患者さんに、三橋昭さんというyoutuberになったレビー小体型認知症の方がいます。

レビー小体型認知症の特徴的な症状に幻視というものがあります。
実際にそこにいるはずのない人や動物が見えてしまうというものです。

レビーの患者さんに尋ねるとだいたいの方はこういう幻視が見えていると教えてくれますし、本人が説明できなくても家族の方が「幻視の人物を追い払っている」とか「幻視の人物に話しかけている」とか、教えてくれます。

三橋さんがユニークだったのは、見えた幻視の記録をつけていらしたことです。
外来でその記録を拝見した時、とても驚きました。
そこに描かれていたものは、私が学んできたレビーの幻視とはまるで違っていたからです。
これはもっと沢山の人に見てもらった方がいい。直感的にそう思いました。

彼の描かれる幻視の絵には、絵本の挿絵のような味わいがあります。
談義所で、作品をみんなで供覧していたとき、
「この絵が動いたら面白いよね」
誰かがそんなことを言いました。

それがきっかけとなり、三橋さんはyoutuberデビューをしました。

この動画、作品としてもすごく好きなのですが、私はこの動画を見る度こんなメッセージを受け取ります。

「認知症になっても、youtuberにだってなれる」

認知症に対するイメージが変わりつつあるとはいえ、世の中的には「認知症になったら何もできない。認知症になったら終わりだ。だから認知症になりたくない」という風潮は依然として残っています。
その風潮は認知症当事者を傷つけ、認知症をカミングアウトできない状況を作り出してしまっています。
それが変わらない限り、認知症と共生していくのは困難です。
認知症になっても、三橋さんのように新しいことに挑戦している人がいる。
そのことが多くの人に伝わると、認知症と共生していく社会により近づくのではと思います。

三橋さんの次なる挑戦は、クラウドファンディングで書籍を出版することです。
彼の作品の一ファンとして、このプロジェクトが成功することを願っています。
レビー小体型認知症の幻視を紹介する本を出版して早期受診につながるきっかけにしたい