桜の季節の想い出
桜の季節になると想い出すお話があります。
友達のお母さんのお話です。
彼女のお母さんは癌でした。
友達はその日、あまりいい日ではなく、
元気なくお母さんのお見舞いに行きました。
「○○子、桜を見に行こう!」
とお母さんが言い出し、夜に二人で病院を抜け出したそうです。
「桜は、一年中エネルギーを貯めてこの季節を待っているのよ。
今の季節、桜に抱きついて元気を一杯もらいなさい。」
夜中に、あっちの桜に抱きついて、こっちの桜に抱きついてまわったそうです。
お母さんは、癌の末期でカラダはかなり辛い状態だったそうです。
ですが、
病室でも、身なりや髪をきちんと整えて、いつも笑顔で迎えてくれたそうです。
踊りの師匠もされていて、お弟子さんの発表会には病院を抜け出し、
カツラをかぶって応援に行き、緊張しているお弟子さんを励まし、
誰も彼女が病気だとは気付かなかったそうです。
プロに徹していらっしゃいました。
年中満開の桜のようなお母さん。
私たちは、彼女を通して沢山の生きることの素晴らしさを学びました。
周りに元気を振りまいて、たくさんのメッセージを残して逝かれました。
桜の季節になると想い出します。
このお話を、桜の季節になると健康教室でお話します。
お花見を感じる。見て、触って、匂いをかいで・・・
去年は健康体操を受講してくださったご年配のご婦人が実行し、
「先生、桜の木に抱きついてきましたよ。はじめは、この年になって恥ずかしいなと思ったけれど、
抱きつくと木が優しく心が和みました。そして、遠くからは見えなかった桜の赤ちゃんを見つけましたよ。」
と、お話をした次ぎの週に報告に来てくださいました。
想い出は人の中に生き続けて、そして繋がっていく。
私もそんな、素敵な人になりたいです。
桜の季節の想い出です。![]()