高齢者運動指導の専門家

金子美保子です

 

介護予防運動教室に参加されている方から

よく聞かれる言葉

・転びたくない

・人の世話にならない様にしたい

 

他にも目的はたくさんありますが

多くの方はこのふたつのために

運動教室に通っています

 

今日は台風2号の影響で朝から雨

東京も夕方になるにつれ

雨も風も強くなってきました

びしょ濡れで家に戻り

着替えて、ひと段落していると

母から電話📞

 

声の感じから嫌な予感が・・・!

要件を早く言えばいいのに

状況の説明から入る

 

「それでどうしたの?」

 

「看護師さんから電話があって

話していたら

椅子から落ちて、立てなくなった」

 

うわぁ~!また、やっちゃったかぁ?

骨折したと思って

 

「わかった!すぐ行く!」

 

また、入院になるかもしれないから

最低必要なものだけもって

すぐに実家に向かいました

 

↓実家についた時の母の状態

この状態で固まっていました

お尻の皮膚が擦り剝けていたので

座いすの上にドーナツ型のクッションを

置いてあったのがよくなかった

クッション毎

椅子からズルズルと滑り落ちたらしい

 

最近の母は

下肢筋力がかなり落ちてしまい

2本の脚で立っていることは難しく

常にどこかに触れていないと立っていられない

(トイレで下着を上げるときは

前の壁に頭を固定して身体を支えています

そうしないと両手が空かないから)

部屋の中でもカートをつかまって移動

 

一度、床にお尻をついてしまったら

自力で立つことが出来なくなってしまいました

 

それでも、最低限出来ることだけでも

自分でやり続けていることで

認知症にもならず独り暮らしを続けています

 

白状は娘と思われるかもしれませんが

悩みながらそのスタイルを続けてきています

 

しかし

何か事があるたびに

”もう一人暮らしは無理かな?”と悩むこともしばしばです

 

頑張ってくれている母のお陰で

私はやりたいことを続けられていることに感謝しています

 

自分自身も年を重ね

だいぶ長くなった介護生活に疲れ

最低限やるべきことだけで

ゆっくり話をしたり

一緒に運動したりということが

手抜きになっていたので

 

定期的に起こるアクシデントは

神様からの”もっと親を大切にしなさい”という

メッセージなのだと受け止めています

 

普段、高齢者に介護予防体操を指導していますが

椅子で行う種目が多いです

(元気高齢者は立位やマットもたくさん行っていますが)

 

日常生活が欧米化し

洋式のトイレ、椅子での生活、

寝るときもベット使用という方が多く

床に座るということを全くされない方も

多くいらっしゃいます

膝が痛くて座れない

生活様式の変化で関節が硬くなって動きにくい

という理由だけでなく

ただ単に床に座る機会が減ってしまった

 

出来るのにやらなくなった

 

できるかどうかもわからない

 

という方もいらっしゃいます

 

高齢者の教室でも

マットでの運動は

出来ない!

無理!

 

と決めつけてしまっている方も多いのです

 

普段やっていないことは

出来なくなってしまいます

使っていない機能は衰えていきます

 

出来ないからやらない

のではなく

出来るようにするためにやる
という考え方も必要ですね

 

集団指導をしていると

色々なお身体の状態や

考えの方の違いもあり

運動種目の選択に迷ったり

中々決断できないこともたくさんあります

 

その方のできる範囲で

出来るだけ今ある機能を失わない様に

 

限りはありますが

ひとりひとりの状態を見ながら

私にできることを精一杯

お伝えしていきたいと

いつも思っています

 

転んでも床から楽に立ち上がれたら

嬉しくないですか?

 

転ばなくなった

痛みがなくなった

夜中に起きなくなった

腕が上がるようになった

床から立つのが楽になった

等々

客様が嬉しそうに報告してくださるお姿に

私自身も嬉しくなります

そんな方々がひとりでも増えたらいいなぁと思います

 

 

まずは自分の母が

今一度、以前の状態に少しでも

戻れるように、

週1回、一緒に運動する時間を

作るようにしたいと思います