通常通りの全身麻酔を施し、オペを始めた。

やや過多気味の皮下脂肪を分けながら

腹膜を開けると、尿で膨れた膀胱が目に入った。


膀胱の外観を観察してみた。

形や色や厚さの異常は、感じられない。

膀胱を開ける前に、細い針をつけた

シリンジで尿を抜去した。

約25mlの尿が採取された。

その色を見ると、やはり色がさび色であった。




縮んだ膀胱の外側から、結石などの硬い物が

ないかどうか、ゆっくり丁寧に触ってみたが

ハッキリと触れるものは、感じられない。

膀胱の漿膜面の血管の少ない部分に

切開を加えるのだが、まずその両脇に

支持糸をかけた。

メスで膀胱に切開を加えた。

じわっと切開部より出血した。

通常の膀胱切開に比べ、出血量が多い。

これは、膀胱粘膜が炎症を起こしているためと

思われた。

切開部から膀胱粘膜をみると、通常より

赤く充血し、若干凸凹があるように思われた。

滅菌された細いスプーンを用い、

切開部から尿道の入り口に向かい

探ってみる。

「ジャリッ」と何かに触れた感覚があった。

再度慎重に、ゆっくりとスプーンを

すくいあげるように試みてみた。

すると・・・

直径8mm大、薄さが1mmにも満たない

白く薄っぺらな結石が取れた。



結石の表面を見ると、ギザギザしていた。




【10円玉と比べると、とても小さい】

その後、同様に何度かスプーンで探ってみたが

異物感は感じられなかったため

膀胱を閉じ、閉腹しオペを終了した。


術後レントゲンを撮り、膀胱を確認したが

ぼんやりと写っていたものは消失していた。





膀胱結石は一般的にジャリ様や小石様であったりと

通常の検査により、はっきり診断できることが多いですが

今回のケースは私には経験がほとんどないケースでした。

今後は、この結石が何であるのか検査に出し

尿石予防食を食していただくことになるかと思います。


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